スクウェア・エニックスがローカライズを担当し、ブリザード・エンターテイメントが手掛ける対戦型FPS『オーバーウォッチ(Overwatch)』。2017年6月25日、本作の発売1周年を記念して、ファンとの交流を目的とした特別イベントが「Theater Cafe & Dining STORIA」にて行われました。
このイベントでは、スクウェア・エニックスのローカライズディレクターである西尾勇輝氏と、プロゲーミングチームDeToNator所属のYamatoN氏がゲストとして、シマダ・ゲンジ役の声優の川原慶久氏が特別ゲストとして参加しました。イベントの司会進行を務めたのは、人気ゲーム実況者のせんとす氏です。
まずはYamatoN氏によるティーチングコーナーが行われました。同氏は、6月上旬実施のアップデートによって変わった、各キャラクターの立ち回りや最適なメンバー構成などを詳しく解説していました。そして、質問コーナーでは、“ラインハルトバカ”を自称する参加者が、現状におけるラインハルトの立ち回り方について同氏に質問。同氏は、ウィンストン・トレーサー・ゲンジのメンバー構成を前提に、ラインハルトがゼニャッタといったサポートを守りながら立ち回る戦術を提案。これなら、ゼニャッタは低リスクでヒールを出せるようになり、さらにウィンストンが最前線から逃れ、休める場所を作り出せるそうです。
そんなYamatoN氏と参加者とのディープなやり取りを聞いていた川原氏は、今の自分の気分を「まるでエリート校に紛れ込んだ偏差値の低い生徒」と表現し、参加者たちの笑いを誘いました。
フリートークコーナーでは、西尾氏が今年のE3に行った時の体験談を語ったり、ブリザード本社にあるオーバーウォッチミュージアムの様子を紹介したりと、多くの興味深い話を聞く事ができました。
また、西尾氏が『オーバーウォッチ』をローカライズするにあたってのマル秘トークも実施。それによると、本作の短編アニメーション"DRAGONS"で老人風のナレーションを行ったのは川原氏なのだとか。さらに、ゲンジの龍撃剣を繰り出す時の台詞「竜神の剣を喰らえ!」は、スクウェア・エニックスが考案したものだそうです。また、ハンゾーのスキン「サイバーニンジャ」に書かれている“矢印”という文字は誤植であり、現在修正中である事が明らかになりました。
そして、くじ引きで選ばれた3人のプレイヤーが、ロックアウト・エリミネーションルールで対戦する大会が実施。参加者たちは、初対面のチームメイトと仲良くコミュニケーションを取りながらプレイしていました。予想外の試合展開や、YamatoN氏と西尾氏の解説、せんとす氏と川原氏による「野菜マシマシ!」コールのおかげで大会は大盛況でした。
最後に、『オーバーウォッチ』グッズなどの豪華賞品が当たるじゃんけん大会が開催されました。「西尾さんの帽子が欲しい!」との参加者の要望があり、西尾氏の帽子が賞品として急遽追加される事に。こちらのじゃんけん大会も大盛り上がりでした。
ノリノリのポーズを取ってくれたゲンジ役の川原慶久氏。普段は、ソルジャー76とバスティオンを使う機会が多いものの、他のキャラクターも使ってバランス良くプレイしているとのこと。今回のイベントを機会に、ゲンジにも挑戦しようと思っているそうです。
YamatoN氏に本作の魅力について訊いてみると、「今日この大会の中でもあった事なんですけど、優勝したチームは、そんなに皆“個”は強くないんですよね。この大会には、高いレベルのプレイヤーがたくさん参加したにも関わらず、“個”が弱いチームが優勝したんです。それはなぜかというと、皆で結束してチームワークを固めて、キャラクターの構成や目標をきっちり決めてプレイからです。そういうところが『オーバーウォッチ』の魅力だと思います。」とコメントしてくれました。
1周年を迎えた本作に対して西尾氏にコメントを求めると「皆さんのおかげで『オーバーウォッチ』は1周年を迎える事ができたのですけれども、ここで決して終わりではなく、アップデートの実施はもちろんのこと、バックストーリーなどの色んな要素も続々も公開していきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。」と語ってくれました。
このイベントで出されたメニュー
参加者からも「黒い!」と驚かれた『オーバーウォッチ』カレー
飲むのがもったいないトレーサーコーヒー
飲むのがもったいないウィンストンコーヒー
参加特典のOverwatchコースター
ゲームプレイを通じてファン同士の交流も行われていました。
参加者たちは、西尾氏をはじめとしたゲストと気軽に談笑したり、初対面の人同士でゲームをプレイしたりと、このイベントを満喫しており、会場全体がフレンドリーな雰囲気に包まれていました。このイベントで、『オーバーウォッチ』のファンとの繋がりを大切にするスクウェア・エニックスならびにブリザードの姿勢が垣間見えた気がします。
なお、「Theater Cafe & Dining STORIA」では、定期的に『オーバーウォッチ』の交流イベントが行われているので、この潜入レポートを読んで興味を持った読者は、機会がある時に参加してみてはいかがでしょうか。