気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、GFX47開発、PC/Mac/Linux/Android向けに5月23日正式リリースされたAI構築ロボットバトル『Gladiabots』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、プレイヤーが構築したAIに従い動作するロボで、アリーナバトルを行うロボットゲーム。シンプルなUIを採用し、プログラミングの知識がない人でも様々なAIを構築可能。シングルキャンペーンの他に、オンラインマルチプレイヤーも搭載しています。日本語にも対応済み。
『Gladiabots』は1,520円で配信中(Steam/itch.io)。
――まずは自己紹介をお願いします。
Sebastien Dubois氏(以下Dubois氏)Sebastien Duboisです。ネット上ではGFX47としても知られています。私は39歳のフランス人ゲーム開発者で、ゲーム業界で13年間働いてきました。Ubisoftのプログラマー(『Might and Magic: Heroes Kingdoms』と他の未発表プロジェクト)としてキャリアをスタートさせ、その後Amplitude Studiosへ移籍。『Dungeon of the Endless』のリードプログラマーとなったのですが、今から2年半前、会社を辞め、一人で本作の開発をすることと決めました。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Dubois氏本作のコンセプトは10年前からあったのですが、実際に最初のプロトタイプを作り始めたのは5年前になります。Amplitude Studiosにいた間の2年半、時間があるときにはこのプロトタイプ開発を主に行っており、通勤途中や夕方、夜、週末、祝日など、このプロジェクトを可能な限り早く進めました。このコンセプトが他の人に気に入ってもらえるものか知りたかったこともあり、遊べるようになったらすぐ、本作をitch.ioとAndroidでリリースし、プレイヤーの皆さんからフィードバックを得ました。フィードバックは全体的にポジティブで、メディアにも取り上げられるようになり、もしかしたら本当にいつか発売することができるかもしれない、と自分に言い聞かせました。そういうこともあり、私は会社を辞め、本作の開発にフルタイムで取り掛かることとなったのです。
――本作の特徴を教えてください。
Dubois氏本作はロボットコンバットストラテジーゲームです。本作を特徴的にしている点は、他のRTSのように自分のユニットを直接コントロールできないというところです。プレイヤーのロボットたちは自動で動き、プレイヤーはバトルが始まる前に、それらのAIをプログラミングすることになるのです。なので、本作は完璧な戦術プランを構築し、戦いのアリーナにロボットを送り出し、自分の作り上げた戦術を完璧に遂行する姿…またはバグにより失敗する姿を見る、というものですね。(笑)
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Dubois氏上で述べたように、私がUbisoftでチームベースのタクティカルPvEゲーム(のちに開発中止になりましたが)の開発を行っていた10年前から本作のアイデアはありました。私はNPCのAI開発を担当していたのですが、テストするのがとても大変でした。自分でゲームを起動し、CPUのチームを相手にプレイするのですが、とても時間がかかり、バグの再現やテストしたい状況を作り出すのは困難でした。なので、私はプレイヤー側のチームにAIを導入し、どうなるのか見てみようと思ったのです。私はすぐに、これを見たり遊んだりするのが楽しいことに気づきました。チームAのAIを少し強化し、チームBをやっつけたり、その逆をしたり、といった具合です。
その後、実際に本作の開発を開始する際、ゲームプレイの面でリサーチをし、2つのシステムがとても気に入りました。『ファイナルファンタジーXII』のガンビットシステムと『カルネージハート』のプログラミングインターフェースです。私の本作における目標は、ガンビットのシンプルさと『カルネージハート』の戦術的奥深さの間の妥協点を見つけることでした。
ロボットたちのビジュアルは、私の好きなゲームや映画からとても影響を受けています。ボットの頭部分はメタルギアREXの頭ですし、スナイパークラスはロボコップのED-209の脚を装備している、などですね。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Dubois氏日本は私の心の中でとても特別な場所です。12年前に行ったのですが、その文化、人々、食べ物、ランドスケープ、すべてが大好きです!また行ける日が待ち遠しいです。ですので、多くの日本人が本作をプレイし、動画を作ったり、コミュニティに参加するのを見て、とても光栄に思います。皆さんからのたくさんのフィードバック、お待ちしています。
――ありがとうございました。
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