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PS5でリメイクされる『デモンズソウル』―ダークファンタジーARPGの金字塔は如何にして蘇るのか

今再び、ボーレタリアへ。アンバサ!

家庭用ゲーム PS5
PS5でリメイクされる『デモンズソウル』―ダークファンタジーARPGの金字塔は如何にして蘇るのか
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PS3向けとして発売された『Demon's Souls(デモンズソウル)』。ダークファンタジーな世界観と画期的なオンラインシステム、そしてなにより、その容赦ない難度とそれを越えたときの達成感でプレイヤーを魅了し、昨今まで続く高難度なアクションRPGブームの立役者となったタイトルです。

その名作が、約11年の時を経てリメイクされます。元より強くリメイクを望まれていたタイトルなだけに、喜びの声は多く、さらにPS5のローンチソフトの一翼を担うタイトルとして今、注目を集めています。

SIE World Wide Studio クリエイティブディレクター
ギャビン・ムーア氏

今回編集部では、リメイク版にてクリエイティブディレクターを務める、SIE World Wide Studioのギャビン・ムーア氏にインタビューを実施。当時のプレイヤーが気になることを中心に、変更点や新規に追加された要素などを伺いました。

――PS5でリメイクされることになったきっかけは?

ギャビン・ムーア氏(以下、ムーア)プレイステーションの中でも多くのプレイヤーに愛されてきたゲームです。そして『デモンズソウル』以降のゲームへ様々なインスピレーションを与えてきたゲームでもあると考えています。

当時よりゲームの世代が進んだ現代。ハイエンドなPS5の機能を使い、それに見合った形で本作を新しく作り直すことで、オリジナルを楽しんだ人はもちろん、これからゲームを始める新世代のプレイヤーたちも十分に楽しめるのではないかと考えたのです。

――ローンチタイトルというのは驚きました。

ムーア本当に特別なゲームだと思っています。PS5ローンチのタイミングで、もう一度このゲームを世に出せるのは、非常に良いことだと考えています。



――今回のリメイクについて、まずシステム面が気になりました。何か大きな変更はあるのでしょうか。

ムーア私自身も当時のプレイヤーであり、オリジナル版に忠実に作るというのはもちろん大事ですが、11年前の作品ということもあり、改善している部分はいくつかあります。まずは「カメラ」。これはプレイヤーの動きにより忠実になるよう調整しています。

また、これは当時のプレイヤーにとって大きな変更となる物だと思いますが、「回復アイテムの所持数」に変更を加えています。オリジナル版では、すべての回復アイテム(三日月草や半月草、暗月草など)が99個まで所持できるようになっていました。ですが、今回のリメイク版では、強力な回復アイテムは最大10個まで、効果の弱いものに関しては50個までという形に変更しています。特に対人戦などで、物量差をなくしたり、お互いが回復アイテムを多用することで戦いが長期化することを防ぐための変更ですね。

――私もオリジナル版を何度も遊びましたが、確かにそれは大きい変更ですね。その一方、ゲームプレイトレーラー等を見る限り、敵の配置や動きはオリジナル版にかなり近い印象があります。

ムーアリメイクをする際、オリジナル版をきちんと見直し、どこがそのゲームのキモとなるのかを考えてから作り始めます。本作で我々が最も重要だと感じたのは、「敵のAI・ロジック」「配置」そして「マップのレイアウト」でした。なので、そこは変えずに、それ以外のところに手を加えていきました。


――トレーラーを見ていて、すごく懐かしい気持ちになりました。敵の動き等が変わっていない一方で、プレイヤーのモーションはよりスタイリッシュになっていますね。

ムーアサウンド面はすべて録音し直しましたし、プレイヤーのモーションもすべてモーションキャプチャーで録り直していますね。武器についても、PS5のパワフルな性能を活かしたアニメーションを追加し、おっしゃったように洗練された動きになっています。ですが、ペースつまり攻撃の間隔やタイミングというのはオリジナル版と変わらないようにしています。

――バックスタブなど、モーションが変わっているところが多いので非常に楽しみです。武器や魔法、奇跡について、ステータス面での変更はあるのでしょうか。

ムーアそこは変わらず、オリジナル版と同じになっていますね。


――昔使っていたお気に入りの武器を、当時の感覚のまま使えるのは嬉しいですね。ちなみに、DualSenseの機能はどのように活用されているのでしょう。

ムーアDualSenseに関しては、戦闘面でハプティックフィードバックを活用していますね。それによって攻撃のタイミングなどが変わるわけではありませんが、死闘を繰り広げているというのをより感じられるようになっていると思います。

――デザイン面では大きく変更が見られますね。特に敵の見た目はかなり恐ろしくなりました。

ムーアPS5の性能をフルに活かし、グラフィックやライティング面はかなりこだわりました。敵や武器など、デザイン面ではイチから作り直しています。特にボスは、現実感のある恐ろしさを持つようになりましたので、戦闘時の臨場感がより増していますし、その分撃破したときの達成感も大きいものになっていると思います。


――オンラインシステムに関しても、変わらず実装されるのでしょうか?

ムーア非同期コンテンツ(血痕、幻影、血文字、ソウル傾向)については変更なく実装されます。マルチプレイに関しても、協力・侵入ともに実装されますが、こちらは最大で3vs3の戦いができるようになっています。また、パスワードを設定してフレンドと遊ぶこともできるようになっています。

――パスワードマッチングは嬉しいですね。昔は大変でしたので……。

ムーアオリジナル版のビジョンは変えずに、より遊びやすくなるよう変更を加えていますね。

――対人戦も盛んなゲームでしたが、いわゆる「闘技場」のような対人戦専用コンテンツはあるのでしょうか。

ムーア考えたことはありましたが、今回は実装されていません。プレイヤーからの意見や要望は、すべて我々で目を通していますので、もし要望が多ければ、今後実装される可能性はありますね。

――ちなみに、オンラインシステムに関連して一つ気になるところがあるのですが、とあるエリアにオンラインシステムを活用したボスがいますよね?あのボスもそのまま実装されるのでしょうか。

ムーアあのボスが11年前に出てきた時、本当にイノベーティブに感じました。プレイステーションのファンが『デモンズソウル』を愛している一因にもなっていると思っています。なので、もちろんそこは変えていません。

――それは楽しみです!最後に、今後アップデートでの調整や、DLCなどの予定はありますか?

ムーアDLCについては計画していません。元々のクリエイターが考えていなかったものについては、追加することはないです。ただ、今回は予約特典などのエクストラアイテムという形で新しいアイテムを追加していますので、プレイヤーたちがどう反応するかは楽しみです。時間と愛情を込めて作っているので、早く皆さんに楽しんでもらいたいですね。

――オリジナル版プレイヤーとしては本当にローンチが楽しみです。本日はありがとうございました。


PS5『デモンズソウル』は、2020年11月12日発売予定。価格は、デジタルデラックス版が10,890円(税込)、デジタル通常版が8,690円(税込)、パッケージ版が7,900円(税抜)です。
《Takuya Suenaga》

ソウルシリーズ大好き Takuya Suenaga

1990年3月、神奈川県生まれ。パズル誌の編集を経て、イードへ。「Game*Spark」「インサイド」の編集業務に携わり、同社のアニメ情報サイト「アニメ!アニメ!」も経験。幼少期よりゲームに触れ、現在はCS機・スマホを中心にプレイ中。好きなジャンルはアクションやFPS・TPSなど。『デモンズソウル』を始めとしたフロム・ソフトウェアの「ソウルシリーズ」や、2020年にサービスを終了した『ららマジ』に特に思い入れがある他、毎年の『Call of Duty』に一喜一憂したり、『アクアノートの休日』『FOREVER BLUE』の新作を待ち望んでいたりする。

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