【名作インディー振り返り】発売10年後に初プレイ!2Dを超えた“回る世界”に舌を巻く『FEZ』(2012年) | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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【名作インディー振り返り】発売10年後に初プレイ!2Dを超えた“回る世界”に舌を巻く『FEZ』(2012年)

未プレイの方は、ぜひ「世界が広がる感動」を味わってみてください。

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【名作インディー振り返り】発売10年後に初プレイ!2Dを超えた“回る世界”に舌を巻く『FEZ』(2012年)
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本記事では、過去に発売されたインディゲームをピックアップ!「名作インディー振り返り」と題して、過去の名作ゲームをプレイレポ形式で取り上げていきます。未プレイの方はこの機会にぜひ知ってもらって、そうでない方も再プレイのきっかけにしてみてはどうでしょう。

今回取り上げるのは、2012年4月にリリースされたアクションパズル『FEZ』。筆者は存在こそ知っていたものの、ただ「なんとなく」の理由で本作に触れたことがありませんでした。高い評価を受けた、ということだけを知っていたのですが、触れる機会を逸したまま……気付けば10年。前回・前々回とホットライン・マイアミ』『風ノ旅ビトを“振り返り”してきましたが、今回は筆者にとって初体験となります。読者の方々に関しては、ぜひ振り返りプレイの機会にして貰えればと思います。

本稿でピックアップしていく『FEZ』は、Polytron Corporationが開発したインディーゲームです。2Dと3Dが融合した、類を見ないパズルゲーム。2次元に生きる主人公のゴメズが3次元を認知するという、まさしく次元の壁を破るような作品になっています。世界中で高い評価を受けた名作です。

◆『FEZ』発売年プレイバック【2012年Tips】

●2012年に発売されたゲーム

『バイオハザード6』や『大神 絶景版』、『新・光神話 パルテナの鏡』などがリリースされました。

●2012年の話題

2012年の第54回グラミー賞にて、アーティストのアデルが年間最優秀レコード賞・年間最優秀アルバム賞などを受賞しました。

FEZ』はXbox 360版が2012年4月13日にリリース。2013年5月1日よりWindows版が展開されました。PS3/PS4/PS Vita版は2014年8月20日発売(日本版)。海外版のみとなりますが、2021年4月14日よりニンテンドースイッチ版も配信されました。

◆2D世界に4倍以上の情報密度! 引き延ばされた世界を歩く楽しさ

さて、筆者は『FEZ』初プレイ。名作スルーの時点で恥ずかしいのですが、実を言うとどういう点が優れているのかすらも分かっていませんでした。ですので今回は、いまさら『FEZ』に驚くプレイレポとなります。名作ということは知っているが、どういった理由で名作かまでは知らない……。そういった状況です。

なぜ放置していたかというと、ゴメズくんが2Dの世界で様々な世界を旅していくほのぼのアクションだろうと勘違いしていたから。「今はそういうの興味ないから、後で……いつか……」と考えていました。開始直後もその認識は変わらず。ドット絵の雰囲気は好きですが、いささかスローモーな動きで建物の一番上にいくだけのチュートリアル……。

あれぇ~なんか変だなぁ、変だな~……と感じたのはその直後。マップが回り初め、「これ、2Dじゃないぞ!?」と気付いた衝撃たるや。まさに『FEZ』の術中にハマったかのようなリアクションを見せてしまいました。

すでに名作と評価されてる作品を、追って名作と断じるのは簡単です。しかし、実際に全部プレイしていないとそういった表現は不可能でしょう。ですので、筆者は未だ『FEZ』全クリアに至っていないので「エンディングも含めての評価」はすることが出来ませんが……しかし、それでも限定的に「このチュートリアルは素晴らしいと断ずることはできます。

のっぺりとした単調な2Dアクション。そしてその世界が破壊され3Dの世界に至る流れは否応なしにワクワクを高めてくれました。そして示唆されるゲームの枠すら破壊しそうな、ストーリーの広さ。

ゴメズの暮らす2D世界には奥行きがあって……視点を切り替えることで4倍の情報量を持つ。まさしく次元を打ち破った物語の開幕です。個人的には、WASDは“移動用キー”と思っていたのですが……その概念すらも破壊されました。この企画が無かったら触れてなかったかもしれないことに、恐怖を感じるほどの内容……!

2Dに前後左右が組み合わさって、4倍以上になった情報密度こそ『FEZ』の凄まじさ。連鎖爆発を別視点に継続させる、遠近のなさを利用して道なき道を作り上げる……。密度が濃すぎるこの世界を把握しようと思考を巡らせ、探索する過程がただただ楽しいです。


今回は初プレイとあって、新鮮な驚きをベースに本作を紹介しましたが、いわゆる錯視効果を使ったインディーゲームは『FEZ』だけではありません。しかし、本作に魅力を感じている最大の点は、そこに世界の広がりを感じられるところ

文字通り新しい視点を獲得したゴメズの次元をまたぐ探索が、ゲームプレイの原動力になります。錯視というより、世界が広がっていくことへの快感……。そして、冒頭から展開される意味深なストーリーは何を意味しているのか。遊ぶ手が止められません。

今回、筆者は初プレイとあって「『FEZ』未プレイの方はぜひ」というスタンスに立っていますが、すでにクリアしたことのある方でも「もう一度『FEZ』の世界に」と思われたなら、ぜひプレイしてみてはどうでしょう。

  • 製品名:『FEZ

  • 対応機種:PC/PS3/PS4/PS Vita
     Steam『FEZ』(980円 税込)
     PS4版『FEZ』(1,222円 税込)

  • 記事におけるプレイ機種:PC(Steam)

  • ジャンル:パズルアクション


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《高村 響》

ゲームライター(難易度カジュアル) 高村 響

最近、ゲームをしながら「なんか近頃ゲームしてないな」と思うようになってきた。文学研究で博士課程まで進んだものの諸事情(ゲームのしすぎなど)でドロップアウト。中島らもとか安部公房を調べていた。近頃は「かしこそうな記事書かせてください!」と知性ない発言をよくしている。しかしアホであることは賢いことの次に良い状態かもしれない……。

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