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ようこそ、ガスランプファンタジーの世界へ…架空の中世舞台のオープンワールドサバイバルクラフト『ナイチンゲール』開発者インタビュー

「ガスランプファンタジー」というジャンル名の意味とは?詳細なゲームシステムについても直撃。

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ようこそ、ガスランプファンタジーの世界へ…架空の中世舞台のオープンワールドサバイバルクラフト『ナイチンゲール』開発者インタビュー
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複雑な世界観に巨大な怪物との対決、ユニークなサバイバルクラフトなど、トレイラーの時点で異彩を放つ新作オープンワールドサバイバルクラフト『ナイチンゲール』。この度、開発会社であるInflexion Gamesとのメールインタビューが叶いました!

「ガスランプファンタジー」という謎のジャンル名や気になるサバイバルクラフトの詳細など、あらゆる面を深掘りさせていただいたので、是非ともチェックしてみてください!


Aaryn Flynn氏
Leah Summers氏
Neil Thompson氏

――ガスランプファンタジーというユニークなジャンル名が付いていますが、この世界観はどういった作品に影響を受けていますか?

Aaryn Flynn氏(以下、Aaryn):Neil(アートディレクター)と私は、「ジョナサン・ストレンジとミスター・ノレル」というファンタジー小説の大ファンでした。この物語は、ナポレオン戦争中の19世紀初頭における魔法の復活を探ります。『ナイチンゲール』の世界に関しては、複雑な世界構築、魅力的なキャラクター、現実世界の歴史とファンタジー要素のシームレスな融合が、私たちに大きなインスピレーションを与えてくれました。

――ナイチンゲールというのは作中では伝説の土地の名前のようですが、どのような意味を込めて名付けられたのですか?

Aaryn:そうです!「ナイチンゲール」は、数百年前に魔法研究の中心地となった都市の名前です。結果的にはゲーム内に登場する境域トラベラー、つまりナイチンゲールのポータル (および境域内のポータル) を使用して「境域(レルム)」を探索し、生き残る勇敢な冒険者を生み出すのに役立ちました。

開発早期の段階で、我々は魔法の都市に使用できるような図像を検討しており、鳥の図像もいくつか検討しました。そのうちの1つはナイチンゲール(小夜啼鳥)で、プロジェクトのコードネームが「NWX」だったこともあり、「N」が良いと感じました。そこで私たちはこの都市をナイチンゲールと呼び、その後ゲームタイトル自体を『ナイチンゲール』へと変更しました。

――皆で時間内に大ボスを倒すレイドバトルのような仕組みはありますか?

Aaryn:はい、あります。プレイヤーは境域(レルム)中に点在する隠しポータルからアクセスできる「ダンジョン」を見つけることができます。これらの「ダンジョン」は、プレイヤーが克服すべき課題を備えた、まるで迷路のような戦闘チャレンジを提供します。場合によっては、ステージ終盤で巨大なクリーチャーを相手に戦うことになります。

――オープンワールドアクションRPGでも問題なさそうな作りですが、サバイバルクラフトにこだわった理由は何でしょうか?

Aaryn:私たちが最初にゲームの開発を始めたとき、それはMMORPGとして構想されていました。しかし、ゲームプレイを模索したり社内テストを重ねるうちに、サバイバルクラフトとする方がより多くの可能性があることが明らかになり、その方向での開発に注力し始めました。

弊社Inflexionの開発チームメンバーの多くは、私を含めBioWare出身であるため、常にゲームの世界をストーリーと伝承に富んだものにすることを意識しました。この意識は、初日から変わることはありませんでした。『ナイチンゲール』にはRPGと同じようなストーリーテリングシステムはありませんが、その世界観から歴史やリアリティを感じられるようにすることは、私たちにとって非常に重要でした。

――トレイラーに登場する境域カードという要素はどんなものですか?

Leah Summers氏(以下、Leah):境域カードは非常にエキサイティングな機能であり、サバイバルクラフトジャンルにユニークなものをもたらすと私たちは信じています。プレイヤーが探索するマップが1つあるのではなく、境域カードを使用することで新しい境域(レルム)に移動し、ゲームの探索方法を自由に決めることができます。

プレイヤーはバイオームとメジャーカードを利用して目的地を決定できます。バイオームは環境を変更し、メジャーカードは生き物、大気、植生などの境域(レルム)の基本的な側面を確立します。これに続いて「境域カードマシン」により、マイナーカードを使用して、リソース、クリーチャーの密度、天候、その他のクリエイティブなコンセプトなどの特定の詳細を変更できるようになります。

すべての世界は自動生成され、数十枚のカードを試すことができるため、プレイヤーと開発者には膨大な量の可能性が広がっています。今後も早期アクセスとライブサービスを通じて境域カードをさらに追加していきます。

――色々なクリーチャーが登場しますが、飼い慣らしたり、乗って移動したりすることは出来ますか?

Leah:ゲームにはいくつかのペットがいますが、生き物をさらに飼いならすことは、私たちがぜひ検討したいと思っていることです。現在マウント機能はありませんが、2月に早期アクセス(こちらは1月10日時点での予定となり、変更が生じる可能性があります)を開始するため、2024年の早期アクセス期間中にこういった機能が追加される可能性はあるかと思います。

――車などの乗り物は存在しますか?

Aaryn:早期アクセスのリリース時には車両はありません。繰り返しになりますが、新しい機能やコンテンツ追加を年内に検討し実行する予定です。

――キャラクターたちにレベリングシステムはありますか?

Aaryn:プレイヤーのパワーレベルを決定するシステムがいくつかあります。まず使用しているツール、武器、及び装備品のレベルと希少性に基づく「装備スコア」があります。また、プレイヤーが保有する物件やクラフトしたベンチや拡張設備に関連する「拠点スコア」もあります。

これらはすべて全体的な「希望値」メーターに寄与し、より多くの境域(レルム)を探索し、新しいエリアにアクセスする能力を決定します。全体的な希望値メーターも、NPCのクエストを完了するにつれて増加します。

――ゲームクリアまでの時間はどのくらいを想定していますか?

Aaryn:現在、早期アクセスの開始時点では、プレイヤーがメインクエストラインを完了するまでに約30~50時間かかることがわかりました(ライブサービスを通じて拡張が続く予定です)。これ以外にゲーム後半のコンテンツが導入予定であり、すべての設計図を完全に取得し、利用可能なすべてのアイテムをクラフトするには長い時間がかかります。

――ヴィクトリア朝時代がモチーフとのことですが、クラフティングや衣装デザインにおいて、他のクラフトゲームと違った部分は具体的にどこですか?

Neil Thompson氏(以下、Neil):この時代の素晴らしい点は、本作のテーマ要素とシームレスに一致していることです。生存の観点から見ると、この時期は大規模な探検とスリリングな冒険の時代であり、多くの人々が失われた文明や神話の宝物を求めて新たな地へと冒険に乗り出しました。この探求精神は、私たちの無限の境域(レルム)の概念と共鳴し、素晴らしい機会をもたらしました。

さらに、当時の技術進歩は興味深いものでした。科学の進歩についても、当時の偉大な思想家たち(今回の場合は「カルキュラリア」に代表される)が魔法の起源に惑わされるのではなく、学術的知識を通じて魔法の効果を再現しようとする段階に達しました。

同様に、当時の兵器においては、より原始的な近接攻撃アイテムのほか銃器が存在していました。ただし戦闘が簡単になりすぎないように、慎重にパワーバランスを調整しました。ボルトおよびレバーアクションのライフルやショットガンは、ある程度の物理性と残忍性をもたらし、使用時に複雑さを加え、特に弾薬の製造において戦闘をより魅力的かつ戦略的にします。

実際のところ、私たちは当時を歴史的な観点からして正確に表現しているわけではありません。本作の世界には魔法が溢れているので、それが当時の機械や道具にどんな影響を与えたのかを想像する楽しみがあります。そのため、単純なクランクとノコギリを使用したベンチもあれば、より神秘的なアプローチを採用したベンチもあります。

――今後のアップデートではどういったコンテンツ制作に注力していく予定でしょうか?

Aaryn:私たちは1年以上にわたってクローズドコミュニティのテストを行ってきました。このプロセスはより拡張され、より洗練された体験を早期アクセスのリリースに備えて提供するためには必要不可欠でした。

早期アクセスは実際にはフィードバックプロセスの新しい段階であるため、コミュニティがゲームのどこを気に入っているのかを知り、それらを参考にゲームを更新していけることを楽しみにしています。季節アップデートの計画もあり、これには新しいバイオーム、クエスト、クラフトアイテムが含まれます。また、今後のアップデートにおいてもコミュニティと緊密に連携していく予定です。

――その他、このゲームのここを楽しんでもらいたいというポイントがあればアピールをお願いします。

Aaryn:私たちは多様なプレイスタイルをサポートしたいと考えています。基地の建設に集中したいプレイヤーもいれば、戦闘や探索を好むプレイヤーもいることは承知しています。

私たちは境域カードシステムを使用することで、プレイヤーが自分の好きなようにナイチンゲールを探索するための自主性を体験できるようにしていると感じています。より多くの危険と挑戦を望んでいるのか、それともフェイの荒地での生活を築く際により居心地の良い経験を望んでいるのか。私たちの目標は、プレイヤーが自分に合った方法でファンタジーの世界に没入できるような体験を創造することです。


ついにベールを脱ぎ始めた謎のサバイバルクラフトゲーム『ナイチンゲール』。期待がさらに高まったという人も多いのではないでしょうか。今はただ、早期アクセスを待ちましょう。

『ナイチンゲール』は、PC向けにSteamで早期アクセスが開始予定です。

《各務都心》

各務都心

マーダーミステリー『探偵シド・アップダイク』シリーズを制作しているシナリオライター。思い出の一本は『風のクロノア door to phantomile』。

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