ベトナム戦争をテーマにした『Battlefield: Vietnam』が発売10周年を迎える!それを記念した開発者の裏話も | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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ベトナム戦争をテーマにした『Battlefield: Vietnam』が発売10周年を迎える!それを記念した開発者の裏話も

ベトナム戦争をテーマにした、DICEカナダ開発のPC向けタイトルである『Battlefield』シリーズ第二弾『Battlefield: Vietnam(バトルフィールド ベトナム)』ですが、2004年3月14日の発売から10周年を迎えたことを、Battlefield公式ブログで伝えています。

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映画『地獄の黙示録』を彷彿とさせる“ワルキューレの騎行”を使用したトレイラー

ベトナム戦争をテーマにした、DICEカナダ開発のPC向けタイトルである『Battlefield』シリーズ第二弾『Battlefield: Vietnam(バトルフィールド ベトナム)』(以下BFV)ですが、海外2004年3月14日(国内では同年3月18日)の発売から10周年を迎えたことを記念し、DICEが当時の開発者からコメントなどをBattlefield公式ブログで伝えています。

この『BFV』開発当時のプロデューサーである、Mikael Rudberg氏や、ディレクター/エディターのRoland Smedberg氏、QAリードのPatrick O’Shaughnessy氏が当時を回想しており、本作で流れる特徴的な1970年代の音楽や、製品版では実装されなかった要素などを語っています。


Creedence Clearwater Revivalの“Fortunate Son”を使用したトレイラー

この『Battlefield: Vietnam』は、前作『Battlefield 1942』から時代を1960年代後半から1970年代中期のベトナム戦争へ時代を移したもので、グラフィックを改良し、ヘリによる車両の吊り下げや、その車両から、Deep Purpleの“Hush”や、Edwin Starrの“War”など様々な70年代の音楽を流せたりなど、独特な機能などを備えたタイトルです。後のシリーズでも実装された、誘導ミサイル(携帯式対空ミサイルを含め)、設置式兵器(ブービートラップなど)、リスポン拠点の自由設置(『BFV』では北ベトナム軍側のみトンネルが設置できる)、迫撃砲、武器の選択、4つのクラス数(『BFV』では突撃兵、対戦車兵、狙撃兵、工兵)など、後のシリーズでも受け継がれたものが、多く盛り込まれています。

『BFV』でDICEのディレクター/エディターであった、Roland Smedberg氏は本作に収録された様々な音楽について、「特徴的な音楽が私にとって、とても雰囲気を盛り上げた。映画『地獄の黙示録』や『プラトーン』といったベトナム戦争映画を観て育ったから、素晴らしいトラックに対してゲームをよく見せる作業は最高の気分だった。トレイラーで『プラトーン』のエリアスの死を実際に演じることが出来たんだ。それにもちろん、大好きだったのは「地獄の黙示録」風に沢山のヘリを飛ばし、“ワルキューレの騎行”を使用したものだった。」と語っています。


映画『フルメタルジャケット』劇中で流れたThe Trashmenの“Surfin' Bird”を使用したトレイラー

さらに、惜しくも製品版で実装されなかったゲームモードについて、QAリードのPatrick O’Shaughnessy氏が話しており「実はプロジェクト後半で、まったく新しいゲームモードのカットがあったんだ。それはチャレンジモードと呼ばれ、少数人で行う小さなミッションだった。拳銃のみを頼りに3分間AIの攻撃から旗を守るか、ヘリコプターを使ってマップ全ての旗をキャプチャーするといったもの。未完成の状態でもかなり面白かった」と話しています。

また、プロデューサーのMikael Rudberg氏は、「本作のいわゆる"X"とは、'『Battlefield』内でのハリウッドベトナム戦争映画体験'でした。我々が見事に成し遂げられたと信じてやまない部分です。『Battlefield Vietnam』を際立たせている多くの要素は、車両から70年代の音楽を流す機会、トンネル、戦闘手法としての下草や繁茂、そしてもちろん、ナパーム対プンジスティック(ブービートラップの一種、鋭く尖った木や針を、落とし穴内などに設置して突き刺す)といった非対称な勢力差などがあります」と当時を回想し、述べています。


ノリノリなナレーションが特徴の『Battlefield Vietnam』日本語紹介トレイラー

その他に『BFV』では、『Battlefield 1942』(以下BF1942)の一部要素を『BFV』へ移植し、グラフィックを向上させた公式MOD『World War 2 MOD』がありました。最後にプロデューサーのMikael Rudberg氏が、開発環境を振り返って語っています。「我々は、およそ35人で『Battlefield Vietnam』をわずか11ヶ月間で開発しましたが、最終的にゲームを良い状態でリリースできました。開発を通して、おそらくこのことが私にとって最も大切な思い出です。『Battlefield』の世界を広げた注目タイトルの制作で成功したのですから」

本作発売から約一年後、2005年6月(国内では7月)には『Battlefield 2』(以下BF2)がリリースされ、シリーズの人気は『BF2』へ移りましたが、『BFV』で誕生し、『BF2』で更に発展した人気現代戦MOD『Point of Existence』など、『BF1942』に次いで人気MODの母体となったタイトルでもあります。

また『BFV』と直接関係がある訳ではありませんが、『Battlefield: Bad Company 2』の拡張で、ベトナム戦争をテーマにした、『BFV』の再来と言える『Battlefield: Bad Company 2 Vietnam』がありました。

《G.Suzuki》

ミリタリーゲームファンです G.Suzuki

ミリタリー系ゲームが好きなフリーランスのライター。『エースコンバット』を中心にFPS/シムなどミリタリーを主軸に据えた作品が好みだが、『R-TYPE』シリーズや『トリガーハート エグゼリカ』などのSTGも好き。近年ではこれまで遊べてなかった話題作(クラシックタイトルを含む)に取り組んでいる。ゲーム以外では模型作り(ガンプラやスケモ等を問わない)を趣味の一つとしている。

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