『Heroes of the Storm』テクニカルαプレビュー ― 『LoL』や『Dota 2』と異なるBlizzard独自のゲーム性 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『Heroes of the Storm』テクニカルαプレビュー ― 『LoL』や『Dota 2』と異なるBlizzard独自のゲーム性

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『Heroes of the Storm』テクニカルαプレビュー ― 『LoL』や『Dota 2』と異なるBlizzard独自のゲーム性
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Riot Gamesの『League of Legends』やValveの『Dota 2』を追撃すべく、Blizzard Entertainmentが開発を進める新たなMOBA(Multiplayer Online Battle Arena)タイトル『Heroes of the Storm(ヒーロー・オブ・ザ・ストーム)』。Game*Sparkでは、本作のテクニカルアルファテストに参加してプレイすることが出来たので、現ビルドのディテールやインプレッションをまとめてお届けします。


■まずは『Heroes of the Storm』の開発背景をおさらい


『LoL』も『Dota 2』も、2002年のBlizzard金字塔RTS『Warcraft III』のカスタムマップである『Defense of the Ancients(DotA)』をベースとしています。現在乱立する大半のMOBAジャンルゲームは、Blizzardの『WC3』が無ければ存在し得なかったでしょう。Riot GamesやValveがすでに大規模なユーザー数を獲得している中、この分野でBlizzardが完全に後手に回っているのは、ある意味で皮肉です。

『Heroes of the Storm』は、2010年発表時、『Blizzard DOTA』という名称で『StarCraft II』のカスタムマップとしてリリースが計画されていました。ところが、Valveが先手を取って“Dota”を商標登録し、『Dota 2』を発表します。Blizzardはこの動きに対して異議を唱え訴訟を起こすものの、Dotaの名前を取り戻すことはできず、結局Valveと和解に落ち着いて、タイトル名を『Blizzard All-Stars』に変更します。

ValveのボスGabe Newell氏は、この事件の1年以上前から、『DotA Allstars』のオリジナルデザイナーの一人であるIceFrog氏をValveに引き入れて、『WC3』から独立した続編の開発を着々と進めていたのです。一方、別の『DotA Allstars』主要開発者だったSteve "Guinsoo" Feak氏がRiot Gamesに移り、『League of Legends』の世界的な快進撃に一役買っているのも有名な話。

こうした背景から、Blizzardが本腰を入れることになった『Blizzard All-Stars』は、その後スタンドアロンタイトルに形を変え、名前も『Heroes of the Storm』に一新して開発は現在に至ります。


■最大の魅力は、おなじみのBlizzardヒーローたちがプレイできること


ヒーローセレクト画面。JainaやThrall、Sylvanasなど、いそうでいない有名キャラも


ゲームのメインメニュー画面。プレイヤーレベルが上がると新たなモードや要素がアンロックされていく

このように不利な形勢でMOBA市場に参入する『Heroes of the Storm』ですが、大御所のBlizzard製というだけあって、期待できる点はたくさんあります。爽快感あるキャラクターモーションとエフェクト、細部の作り込みとユーモア、Battle.netでの安定したマルチプレイ、そして、慣れ親しんだBlizzardワールドのキャラクターたちが総出演するのは最大の魅力です。現状のテクニカルアルファビルドでは、以下27種のヒーローがプレイアブルでした。

    Sgt. Hammer - Ranged Specialist (StarCraft)
    ※SC2のSiege Tank
    Lili - Ranged Support (Warcraft)
    ※Pandarenの娘
    Rayner - Ranged Assassin (StarCraft)
    Illidan - Melee Assassin (Warcraft)
    Malfurion - Ranged Support (Warcraft)
    Sonya - Melee Warrior (Diablo)
    ※女性Barbarian
    Arthas - Melee Warrior (Warcraft)
    Valla - Ranged Assassin (Diablo)
    ※女性Demon Hunter
    Diablo - Melee Warrior (Diablo)
    Falstad - Ranged Assassin (Warcraft)
    ※Gryphonに乗ったDwarf
    Tassadar - Ranged Support (StarCraft)
    ※SC2のHigh Templar
    Tychus - Ranged Assassin (StarCraft)
    Tyrael - Melee Warrior (Diablo)
    Tyrande - Ranged Support (Warcraft)
    Zeratul - Melee Assassin (StarCraft)
    Abathur - Melee Specialist (StarCraft)
    ※SC2のEvolution Master
    Brightwing - Ranged Support (Warcraft)
    ※Faerie Dragon
    E.T.C. - Melee Warrior (Warcraft)
    ※Elite Tauren Chieftainの略
    Gazlowe - Melee Specialist (Warcraft)
    ※GoblinのEngineer
    Kerrigan - Melee Assassin (StarCraft)
    Muradin - Melee Warrior (Warcraft)
    Murky - Melee Specialist (Warcraft)
    Nazeebo - Ranged Specialist (Diablo)
    ※男性Witch Doctor
    Nova - Ranged Assassin (StarCraft)
    Stitches - Melee Warrior (Warcraft)
    ※Abomination
    Uther - Melee Support (Warcraft)
    Zagara - Ranged Specialist (Starcraft)
    ※SC2のQueen


ステルスと分身能力を持ったNova。Ranged Assassinヒーローは扱いやすいタイプ


ダッシュなどの移動性能に優れたIllidan

各ヒーローは、まず攻撃方法が近接または遠距離に、役割がタンク系のWarrior、ダメージ系のAssassin、補助系のSupport、そして攻城・プッシュを受け持つSpecialistに分類されます。また、ゲーム開始時に3つのBasic Abilityと1つのTrait(主にパッシブ系の技)が使用可能で、レベル10になると2つ用意された必殺技Heroic Abilityのうち1つを習得できます。

ヒーローたちのアビリティは、基本的にオリジナルのゲームを踏襲していて、アイコンも同じものが使われているため、Blizzard作品を普段プレイしているゲーマーなら、すんなり使いこなすことができるはずです。


■アイテムもお金もラストヒットも存在しない、独自システム

『Heroes of the Storm』が、『LoL』や『Dota 2』と決定的に異なるのは、アイテムやお金が存在しない点です。さらに言えば、ラストヒット(Minion/Creepなどにトドメの一撃を与えるとゴールドがもらえる)の概念も存在しません。5人のチームメンバーは敵をキルしたりタワーを壊すなどして得た経験値を全員でシェアしており、画面上部の青と赤のゲージで全員のレベルと経験値を確認できます。つまり、常に5人同時にレベルアップしていくわけです。


毒攻撃、卵で復活、無敵バブルなど、いやらしい技を扱うMurky


ヒール特化やダメージ魔法特化など様々な育て方ができるTyrande

アイテムがない代わりに、本作では“Talent”システムによって自分好みにヒーローを育成していくことができます。Talentは3レベルごとにアンロックされていき、2~6種類から一つだけを習得可能。ヒーローの基本性能を底上げするものから、特定のアビリティーを強化あるいは追加効果を与えるもの、さらに全ヒーロー共通のクールダウンアビリティなどが存在し、プレイスタイルや対戦環境に合わせてチョイスできます。


■チーム戦主体のファストペースなゲームプレイ展開


ディアブロのマウント姿はちょっと無理がある

『Heroes of the Storm』においてもう一つの特徴的な要素がMountです。Mountは、ヒーローがいつでも乗ることができ(デフォルトキーはZ)、移動速度が40%アップする騎乗用の動物で、本拠地から前線へ、あるいはレーンからレーンに移動する際などに利用。Siege Tankのエンジン加速やBrightwingはテレポートなど、Mountとは別の移動能力を持つヒーローもいます。

本作のマップについては既に過去記事でも紹介していますが、現ビルドでプレイできるのは以下の4種類。

    Blackheart's Bay
    マップ上に現れる宝箱を壊して金貨を集め、中央にいる海賊船長に一定数渡すと、海賊船が敵のタワーや施設を一斉砲撃して大ダメージ。ヒーローが死ぬと所持している金貨をばらまく。

    Cursed Hollow
    マップ上に時々現れるTributeを3つ集めると敵勢力が呪われ、タワーが攻撃しなくなり、ミニオンのヘルスが1になる。

    King's Crest
    マップ上部と下部にあるShrineを同時に支配した状態で中央にある石像に祈りを捧げると、強力なDragon Knightに変身できる。

    Haunted Mines
    定期的にアクセス可能になる地下階層マップでアンデットを倒すと、両陣営にいる強力なゴーレムが作動し、敵陣に向かって進軍する。アンデットが落とすSkullの入手数に応じてゴーレムの強さが変化。

このように各マップには戦況を大きく左右する独自のルールとオブジェクティブがあり、上述した経験値シェアやラストヒットの概念がない点も手伝って、純粋なレーン戦の駆け引きよりも、ゲーム序盤からチームワークをいかして特定のスポットやアイテムをコントロールする動きが求められます。もともとマップサイズが『Dota 2』や『LoL』に比べると狭い印象で、アイテムを買いに拠点に戻る必要がなく、Mountによって移動に割く時間も少ないため、本作のゲームプレイは非常にファストペースで、『World of Warcraft』のBattlegroundを連想させました。


Talent強化で攻撃範囲が拡大していくSiege Tank。Siege Modeのまま移動も可能になる

優れたレーンプッシュ能力を持つ、Specialistタイプのヒーローもスパイスになっています。Siege Modeで遠距離からタワーを砲撃するSgt. Hammer、死んでも即座に卵から復活して敵陣にバックドアするMurky、レーンにZergユニットを送り続けるAbathurなど、独特の戦術を持ちます。また、『Heroes of the Storm』のジャングルNPCは“Mercenary”と呼ばれ、倒すと経験値が得られるだけでなく、自軍に寝返ってレーンをプッシュしてくれます。


■ヒーローやスキンの料金設定をチェック



『Hearthstone』に続いて、Free-to-Playモデルを採用している『Heroes of the Storm』。マイクロトランザクション(ゲーム内課金)の仕組みは、『League of Legends』と大変似通っています。ゲーム開始時点で、プレイヤーはフリーローテーションヒーローしか使用できず、試合を重ねながらプレイヤーレベルを上げてインゲームゴールドを稼ぎ、新たなヒーローを購入していきます。ヒーローはリアルマネーでも購入可能で、価格設定は安いもので2000ゴールド / 3.99ドル、最も高いものだと10000ゴールド / 9.99ドル。

参考に、筆者がプレイヤーレベル10まで遊んで得られたゴールドがおよそ6000ほどでした。「特定のヒーロータイプで2勝する」といった目的が用意されるデイリークエストをこなして追加の報酬が得られるのは、『Hearthstone』のシステムと同じです。


ディアブロのスキンの一つ「Kaijo Diablo」


20ドル近い高級マウントも販売

ヒーローのスキンやMountは、リアルマネーでしか購入できません。価格は、4.99/7.49/9.99ドルの3段階。本作ならではの要素として、全てのヒーローとスキンにカラーバリエーションが数種類あり、そのヒーローを繰り返しプレイすることで追加カラーがアンロックされていきます。その他、割引価格の各種バンドルパッケージも陳列されていました。


■おわりに

『Heroes of the Storm』のリリース時期やベータ移行のタイミングは今のところ未定。『StarCraft II』のエンジンで開発されている本作ですが、公式フォーラムでは高スペックPCでも一部でフレームレート低下が報告されており、技術的な調整もまだまだ必要な様子。今後さらに多くの人気Blizzardヒーローたちが参戦し、ゲームがいっそう洗練されていくことが望まれます。
《Rio Tani》

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