2Dプラットフォーマー『Beyond Gravity』を開発したインディー開発者Qwiboo氏は、「3日間で18本販売され、13本が払い戻された」と報告。本作は1時間ほどでゲームクリア可能な198円の低価格インディーゲームで、Steamの評価は「非常に好評」にも関わらず、以前は非常に少なかった返金率が72%まで跳ね上がっています。
また、RPGの村を作るシミュレーションゲーム『RPG Tycoon』の開発者Matt Gambell氏が、5月の1ヵ月間の販売データと6月1日から7日までの販売データを提示し、実際に起こった事例、そして新しいガイドラインから予想される影響を報告しました。
Gambell氏は、返金対応の問題事例として「1人のユーザーが7本のゲームを買い、その内5本の返金を請求した」と報告。同氏はこの行動自体は問題が無いものの、「7本ものゲームを購入した理由」、そして「返金した理由を知る術がない」ことが問題であると語っています。一方、興味深い出来事として「売上高が6月初週に増加している」ことが確認でき、Gambell氏はデータを注視していく必要があるものの、新ガイドラインが影響していると分析しています。
また、Gambell氏は最大の懸念事項としてDRMフリーゲームについて言及しています。自分自身DRMがあまり好きではなく、自身のゲームではDRMフリー版を提供してきたとのこと。同氏は新しいガイドラインではSteamで購入後、DRMフリー版を入手し、返金申請を行うことで『RPG Tycoon』を無償で入手できるという問題があると指摘。「ゲームにDRMを追加したい」と考えているものの、DRMフリーが目的でゲームを購入した人に対して不公平であることを理由に実装を見送っていると説明しています。
同氏は、こうした問題点は今後拡大する可能性があり、プレイ時間をカウントしないようにSteamを介せずにDRMフリー版を楽しんだ後、返金申請をすることでSteamを実質的にフリーゲームレンタルサービスとして利用できると指摘。加えて、Valveが掲示したそれらを阻止する濫用規定が、悪用する人へのペナルティを示していないことが問題であると語っています。
最後にGambell氏は、このシステムを判断するには時期尚早とした上で、ユーザーにより良い返金方法を提供するValveに一定の理解を示しているものの、開発者にとってあまりにも多くの矛盾があると感じたと伝えました。また、いずれ自分を含め、インディー開発者達がフリーミアムビジネスモデルに移行する可能性を示唆しています。
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