アニメやゲームの定番ジャンルのひとつに「ロボット」があります。創作物のロボットは巨大な搭乗型、意志を持つような自立型、マスコットのような可愛いタイプなど多彩な種類があり、いずれも違った魅力を持っているものです。
ゲーマーのみなさんが現行機で遊べる素敵なロボットゲームを紹介する企画、それが【ゲムスパロボゲーカタログ】です。今回紹介するのは、2023年11月3日にリリースされたアクションRPG『RoboCop: Rogue City』です。

あの『ロボコップ』が主役のFPS!
『RoboCop: Rogue City』は、映画「ロボコップ」を原作としたオリジナルストーリーが描かれる作品。開発を務めるのはポーランドのデベロッパーTeyonで、これまで『Terminator: Resistance』のような映画原作のゲームを作り、こちらも高い評価を得ています。
ゲーム内では映画「ロボコップ2」と「ロボコップ3」の間のストーリーとして、ロボコップことアレックス・マーフィーの活躍が楽しめます。相棒のアン・ルイスやウォーレン・リード巡査部長、オムニ社のオールドマン会長など、映画でもお馴染みのメンバーも登場しています。



プレイヤーはロボコップとなり、危険な犯罪が横行するオールド・デトロイトの街で、さまざまな事件を取り締まっていきます。NPCとの会話では職務に忠実になるのか、相手の立場を考えた行動を取るかなどの選択が可能で、物語にも大きく影響していきます。
開発チームも原作映画のファンということで、キャラクターや小物、ロケーションといった部分の“こだわり”は特筆もの。ロボコップの声を「ロボコップ」「ロボコップ2」で主役を演じたピーター・ウェラー本人が担当しているというのも大きなこだわりですね!



ロボコップを【ゲムスパロボゲーカタログ】で取り上げていいのかな……とも思いましたが「Part Man, Part Machine, All Cop」のキャッチコピーを鑑みて採用することにしました。みんな大好きな“あのロボット”も登場しますので!なにより、最高のファンゲームであるこの作品を紹介したい……!

圧倒的「ロボコップ」感!
本作の物語は、映画でもおなじみのニュース番組「メディアブレイク」の放送中にギャングたちがテレビ局をジャックするシーンから始まります。トーチヘッドと名乗る彼らは、街で台頭してきた「デトロイトの新顔」と呼ばれる存在へとアピールする目的のようです。
現場のテレビ局に到着したロボコップですが、警察はオムニ社の意向でSWAT到着まで動けない状況とのこと。しかし、人質を手に掛ける卑劣なギャングどもの横暴を見たロボコップは相棒のアン・ルイス巡査と共にテレビ局へと突入することになります。





最初はチュートリアルとして、愛銃「オート9」を使用した戦闘や周囲の調査のやり方などを学んでいきます。「ロボコップ・ビジョン」は周囲の怪しい場所を調べたり、敵をハイライト表示する能力を持っています。また、近くのオブジェクトや犯罪者を持って投げることもできますよ!
また、事件によっては犯人が人質をとっていることも。こういったケースでは、ロボコップが敵と対峙した際に数秒以内に犯人を倒さなければ人質が殺されてしまう可能性もあります。人質作戦は基本的に施錠された扉をぶち破るなどのアクションがトリガーになり、敵の動きが一瞬止まったりもするので一気に「オート9」で倒してしまいましょう。





ロボコップはゲーム内で早く移動するためのダッシュが基本的に無く、スプリントキーでは“早歩き”で動けるのみ。もちろんジャンプもなく、映画のような重厚感のあるアクションで戦っていきのです。とはいえあまり撃たれると破壊されてしまうので、適度に拾える回復アイテムを使っていきましょう。
トーチヘッドが扱っているのが映画に出てくる麻薬・ヌークだったりと、作中では聞いたことある単語も複数登場。ロボコップの銃を抜くシーンやしまう前のアクションなども、映画を見ていると「ロボコップだ!」となる動きが満載です。





自分だけの「ロボコップ」を作り出せる
本作のストーリーはチャプター式で、オープンエリアのマップの中を移動しながらメインクエストをクリアするだけでなく、人々の悩みを解決したり、サイドクエストをこなしていきます。最初の事件解決後にロボコップはオムニ社によって監視チップを装着させられていて、チャプター終了後に行動に応じた評価と経験値を得るのです。
NPCとの会話の中では、相手の意見に賛同するのか、あくまで職務に忠実なのか、その選択によって相手の反応は大きく変わります。本作はマルチエンディングで、一部の重要な分岐も用意されています。ですが、まずは自分の考えるアレックス・マーフィーをロールプレイするのがオススメですね!アップデートでニューゲーム+も追加されていますよ。





入手した経験値では、ロボコップのスキルをカスタマイズできます。スキルカテゴリーは8種類で、攻撃力や防御力などの基礎能力を上げたり、会話の成功率を上げたり、短距離ダッシュやショックウェーブを使えるようになったりと、多彩なカスタマイズ能力が用意されています。装甲を上げきれば小口径の銃なら跳ね返してダメージを与えることもできますよ。
さらに、ゲーム内で基盤を手に入れることで「オート9」をカスタマイズできます。基盤には特定のチップをはめることで能力アップするだけでなく、回路を繋げれば基板ごとの特殊能力も解放されます。中にはリロードが必要なくなる能力もあり、映画で「いつリロードしているかわからない」雰囲気も再現可能。規制なしの本作で嬉しい(?)「ゴア表現アップ」能力もありますよ!





ゲームも楽しいが映画を見ればもっと楽しい!
ロボコップがアン・ルイス巡査たちと協力しながら数々の事件に挑む本作。ゲーム内では調査パートと戦闘パートに分かれていて、まずはしっかりと現場の情報や目撃者の証言集めを行っていくのも重要です。オープンエリアの各エリアにはサイドクエストや隠された証拠品(経験値になります)などもあり、しっかり探索することも重要です。
戦闘では「オート9」や敵から奪った武器、ときには肉弾戦やスキルを駆使した戦いが楽しめます。チャプターによっては敵も重武装していたり、マップに地雷が仕掛けられていたりするので簡単に無双できるとは言えませんが、しっかりとスキルや銃を強化しておけば破壊力抜群のアクションを楽しめます。基本的にロボコップが堅いので冷静に相手の頭を吹き飛ばしてあげましょう。




ゲームとしても十分「ロボコップ感」を楽しめますが、プレイする前に原作映画を見ておくのがオススメです。ロボコップのスタイルやアクション、ウォーレン・リード巡査部長をはじめとした警察署のメンバーや所内の雰囲気、警察署からパトカーで出発する際の火花など、細かな部分でこだわりぬいた映画の再現が確認できます。個人的にはパソコンの画面に感動しました。
オムニ社の活躍も印象的で、あの映画をみた全員が大好きに違いないロボット「ED-209」も登場。本作ではロボコップとの共闘シーンもありますよ!他にも犯罪者の股間を撃ち抜けば“あのポーズ”をとってくれたり、小ネタが本当に多いので、映画好きにも間違いなくオススメできる作品です!人によって「気付く」ネタもかなり異なるのではないかと思います。





『RoboCop: Rogue City』は、映画を原作に素晴らしい「ロボコップ感」を作り上げている作品です。ロボコップの動きや会話の内容はもちろん、キャラクターや世界観、治安が悪すぎるオールド・デトロイトやそこに暮らす人々の雰囲気まで、映画を見た人の思い出に訴えかけるような不思議な懐かしさと「俺は今アレックス・マーフィーを動かしているんだ!」という没入感があります。
ゲームとしても会話の選択や多彩なカスタマイズ要素により、プレイヤーごとの「ロボコップ」を作り上げることができます。忠実な雰囲気の再現だけでなく、オリジナルストーリーとして数々の難事件に挑めるので、本作ではまったく新しい「ロボコップ」の物語をたっぷり楽しめます。スキル強化で圧倒的な強さを得るのも本当に楽しい……!




言うまでもなく、本作は映画「ロボコップ」シリーズが好きな人には是非ともプレイして欲しい一作です。もし、まだ映画を見ていないという人も、ゲームと合わせて是非とも映画を見てみましょう!2025年第3四半期には、新たなミッションが楽しめるスタンドアロン拡張『Unfinished Business』がリリース予定。こちらでは人間時代の「アレックス・マーフィー」としてのプレイも楽しめるようです。
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