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“この10年で最悪なゲームのローンチ”―主演俳優をも絶望させた『MindsEye』の開発元経営陣が英労働組合から「従業員に対する無礼と不当な扱い」について糾弾される

英労働組合Independent Workers of Great Britainが公開書簡を送付しました。

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“この10年で最悪なゲームのローンチ”―主演俳優をも絶望させた『MindsEye』の開発元経営陣が英労働組合から「従業員に対する無礼と不当な扱い」について糾弾される
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イギリスの労働組合Independent Workers of Great Britain(IWGB)は、Build A Rocket Boy(BARB)に対して公開書簡を送付したと発表。『MindsEye』が酷評されている同社が長年にわたって「従業員に対する無礼と不当な扱い」をしてきたと糾弾されています。

『MindsEye』が酷評されたBuild A Rocket Boy

BARBが開発したアクションアドベンチャー『MindsEye』は6月にWindows(Steam、Epic Games Store)および海外PS5/Xbox Series X|S向けに発売されましたが、ゲーム内容についてユーザーからは厳しい反応が寄せられ、主演俳優からも「もう二度とゲームの仕事はできないかもしれないと思った」と発言されるほどでした。


ただし記事執筆時点(10月11日)ではSteamの最近のレビューが“非常に好評”となっており、グラフィックやストーリー面を褒める内容のレビューが見受けられます。

そんなBARBは6月に大規模レイオフを開始したと報じられており、さらに7月には約300人の従業員に対して解雇の恐れがあるとのメールを送信したと海外メディアIGNが報じていました。


厳しく糾弾する公開書簡

IWGBのゲーム労働者支部が93名の従業員および元従業員からとして10月10日に公開したBARB宛の書簡では、同社は長年にわたって「従業員に対する無礼と不当な扱い」をしており、反対する者は解雇や排除してきたと糾弾。イギリス全体で250人から300人の従業員が対象となった解雇は同社が従業員の言葉に耳を傾けなかったことが原因であり、それはこの10年間で最悪のビデオゲームの発売のひとつにも繋がったとしています。

多くの問題の一部として、透明性とコミュニケーションの欠如、耐えがたいレベルの残業、人員削減における悲惨な対応などが挙げられており、最後には同社の共同CEOであるマーク・ゲルハルト氏と設立者であるレスリー・ベンジーズ氏を名指しで「あなた達はよく従業員を“家族”と呼びますが、本当に自身の家族と同じ接し方なのでしょうか?」と締めくくっています。

なおBARBは海外メディアRock Paper Shotgunからの問い合わせに「仲間と別れることは容易ではなく、この決断を下すにあたって深い悲しみを感じています」と回答。「慎重かつ透明性のあるプロセスで進め、全ての義務を果たしました」と主張しています。


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編集:宮崎 紘輔

編集/タンクトップおじさん 宮崎 紘輔

Game*Spark、インサイドを運営するイードのゲームメディア及びアニメメディアの事業責任者でもあるただのニンゲン。 日本の新卒一括採用システムに反旗を翻すべく、一日18時間くらいゲームをしてアニメを見るというささやかな抵抗を6年続けていたが、親には勘当されそうになるし、バイト先の社長は逮捕されるしでインサイド編集部に無気力バイトとして転がり込む。 偶然も重なって2017年にゲームメディアの統括となり、ポジションが空位になっていたGame*Sparkの編集長的ポジションに就くも、ちょっとしたハプニングもあって2022年7月をもって編集長の席を譲る。 夢はイードのゲームメディア群を日本のゲーム業界で一目置かれる存在にすること、ゲームやアニメを自分達で出すこと(ウィザードリィでちょっと実現)、日本武道館でライブすること、グラストンベリーのヘッドライナーになること……など。

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