今年に入ってから何度も耳にするようになった資金調達ソーシャルサイトKickstarterですが、公式より2012年度のゲーム部門に関する情報と統計イメージが公開。総投資額が昨年比で約13倍という、凄まじい成長率が明らかにされました。
掲載された情報を見ていくと、2012年8月31日までの時点で、ゲーム部門は他の各部門を抑え総投資額はKickstarter内で1位となっており、映画やデザイン部門に800万ドル以上の差をつける結果となっています。ゲーム部門だけ見ると総投資額の巨大な成長率は一目瞭然で、2011年度の約360万ドルに対し2012年度は現時点で5,000万ドル以上と、前年比で約13倍もの成長に。
1位: ゲーム部門(5,000万ドル)
2位: 映画部門(4,200万ドル)
3位: デザイン部門(4,000万ドル)
4位: 音楽部門(2,500万ドル)
5位: 技術部門(1,600万ドル)
2位: 映画部門(4,200万ドル)
3位: デザイン部門(4,000万ドル)
4位: 音楽部門(2,500万ドル)
5位: 技術部門(1,600万ドル)
年毎のゲーム部門への総投資額
またやはり今年2月に330万ドルもの獲得に成功し大きな話題となった『Double Fine Adventure』がKickstarter人気の火付け役となった模様で、以下のイメージでは、今年ゲーム部門に投稿されたプロジェクト数が2月以降、大きな伸び率を見せていることが確認できます。
投稿された月毎のプロジェクト数
こちらは昨年と比較すると凄まじい差がわかる月毎の投資額
なおビデオゲームのプロジェクト(ゲーム部門はビデオゲームとボード・カードゲームのジャンルに別れている)における成功率も昨年より上昇しており、2011年度はほぼ10%以下だったのに対し、今年は20%から30%の企画が目標額を達成しています。これは恐らく2月以降、Kickstarterのゲーム部門自体に注目が集まったということもあるでしょう。
月毎のプロジェクト成功率。濃い色のバーがボード&カードゲーム、薄い色のバーがビデオゲームを示しています
プロジェクト数の増加(約1.5〜2倍)と比較して総投資額の成長(約13倍)が大きいのは、各プロジェクト毎への投資額が高まり、高額な目標額を持つ大型プロジェクトが多く登場するようになったことを意味します。850万ドルを獲得した新型ハードOuyaや、250万ドルを獲得した高性能VRヘッドセットOculus Riftはその象徴とも言えそうです。
上記の成功率グラフでもわかるように、失敗したプロジェクト数も約6割前後は存在しているため、Kickstarterはただ夢を叶えるような甘いシステムではありませんが、今後もユーザーを驚かせるようなアイディアが登場することが期待されます。
(ソース&イメージ: Kickstarter)
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