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【海外ゲーマーの声】表現規制とGamerGate問題、米任天堂の「ローカライズ担当解雇」を巡る議論

ゲームの表現規制、GamerGateに続くネット上でのフェミニズム/アンチフェミニズム活動、様々な問題が何層にも重なった米任天堂の元ローカライズ担当Alison Rapp氏の一連の騒動に関する、「海外ゲーマーの声」を紹介します。

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3月末、海外メディアを通じて大きく報じられた米任天堂ローカライズ担当者の解雇報道。『Xenoblade Chronicles X』および『Fire Emblem Fates』海外向けリリースにおける“性的表現の規制”を導いたと考えられているAlison Rapp氏は、一部のゲーマーのみならず、ネオナチグループからの非難も受けていました。今回の記事では、ゲームの表現規制、GamerGateに続くネット上でのフェミニズム/アンチフェミニズム活動、様々な問題が何層にも重なったRapp氏の一連の騒動に関する、「海外ゲーマーの声」を紹介します。

米任天堂を解雇されたRapp氏ですが、同社声明によればその理由は「任天堂の企業理念に反する副業を行っていたため」とのこと。これについてRapp氏は「実際のところ副業は認められている」とツイート。ユーザーからは「任天堂が(Rapp氏に寄せられた)ハラスメントへの対処に失敗したことと“契約違反”による解雇は、別の話ではない」「“契約違反”による解雇は、任天堂の沈黙を正当化するものではない」といった声が寄せられており、いわゆる“炎上”状態になったRapp氏を切り離すような形となった任天堂にも疑いの眼差しが向けられていました。

Rapp氏の解雇理由になった“副業”については明かされていませんが、概ね「任天堂は本当に副業を認めているが、Rapp氏の副業は“企業理念に反する”ものだった」と認識されている模様。しかしながらRapp氏は「もし企業が女性そのものや“性”に対する取り組みを恐れていなかったら、私の副業は問題になったと思いますか?」といったツイートを投稿しており、米任天堂の措置に対して批判的な姿勢を見せています。



また、Rapp氏はこれまでTwitter上でフェミニズム思想に関連するツイートを投稿しており、海外メディアThe Vergeが報じるところによれば「Social Justice Warrior」と見なされていたほどとのこと。当然ながらGamerGate問題との接点も認められており、「ゲーム内の表現規制」と「ネット上におけるレイプカルチャー」といった二層のみでなく、企業として見せた米任天堂のムーブやRapp氏の今後に関する洞察には、更なる慎重さが求められるでしょう。

既に海外フォーラムNeoGAFでは「感情的な発言をしない」「横道に逸れない」「憶測でものを言わない」と言ったローカルルールを設けながらの議論が展開しており、シンプルな対立構造としてではなく、業界に声を響かせるいちゲーマー/ネットユーザーとして建設的な考察が進んでいるようです。
《subimago》
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