Summer Game Fest Play Days 2025で話題の新作ゲーム『Marvel Cosmic Invasion』の先行体験をさせていただきました。マーベルの世界観を舞台に、クラシックなベルトスクロール型の楽しさを継承しつつ、現代的なヒーロークラス要素を取り入れた作品になります。
タッグチームを組んでぶちのめせ！
『Marvel Cosmic Invasion』は、Dotemuがパブリッシャーを、そしてTribute Gamesがデベロッパーを務めるタイトルです。Tribute Gamesは、2022年にリリースされた『ティーンエイジミュータントニンジャタートルズ シュレッダーの逆襲（TMNT Shredder's Revenge）』の開発チームとして知られ、Ubisoftの元メンバーが立ち上げたスタジオでもあります。
本作は、Nintendo Switch、Xbox、PlayStation、PC（Steam）向けに、2025年のホリデーシーズンにリリースが予定されています。
物語はヴィランのアニヒラスが銀河規模の攻撃を仕掛け、マーベルヒーローたちが宇宙を含む様々な世界に散らばって戦うことになります。今回のデモでプレイできたのはニューヨークとヘリキャリア。
ゲームプレイの中核をなすのは、“Cosmic Swap（コズミックスワップ）”と呼ばれるタッグチームシステムです。これは、まるで『Marvel vs Capcom』のように、2人のプレイアブルキャラクターをステージ中に切り替えながらコンボを繰り出すことができるメカニクスです。 そして、ピクセルアートで再現されたスーパーヒーローたちが画面内を所狭しと暴れまわります。このゲーム、アニメーションがとてもいい！
ステージ開始時に使用するヒーローを2名選び、ステージ中はボタン一つでバトンタッチ。交代時にヒーローは攻撃を繰り出せるのでコンボを繋ぐこともできます。 また、控えのヒーローはボタン一つでアシスト攻撃も可能です。 もちろん、ジャンルの定番である4人協力プレイも可能です。
ローンチ時には、少なくとも15体のプレイアブルキャラクターが登場することが確定しており、これまでにノヴァ、スパイダーマン、ウルヴァリン、フィラ・ベル、キャプテン・アメリカなどが発表されています。また、Summer Game Fest 2025ではシーハルクとロケット・ラクーンも明らかになりました。
各ヒーローの攻撃も能力もバラバラでプレイの奥が深い
実際にコントローラーを握ってみて、まず感じたのはキャラクターたちの個性際立つ操作感です。開発チームは『TMNT』がキャラクターによってはプレイスタイルが似ていたのに対し、本作では各キャラクターを差別化しようと努めたと語っています。例えば、一部のキャラクターは飛行でき、一部は遠距離攻撃、一部は近接攻撃、回避、またはブロックといった異なる能力を持っています。
初心者におすすめなのは、最初のステージではスパイダーマン（回避タイプ）とノヴァ（飛行/ブロックタイプ）の組み合わせだそうです。今回はアドバイスに従ってプレイしてみました。 ウルヴァリンやストームも回避ができるキャラクターです。
操作は直感的でありながら奥深く、特に“Cosmic Swap”システムが戦闘に戦略性とリズムをもたらしていました。ヒーローを切り替えてコンボが繋がっていくたびに脳汁ドバドバ。
そしてHPゲージの下のバーが溜まると強力なスペシャルアタックも繰り出せますが、どれも強力で気分爽快！ 開発チームいわく、わざと壊れ気味の性能にして気持ちよさを優先しているとのことです。
また、各キャラクター固有の技もあり、ボタン長押しでスパイダーマンはボス敵だろうと自分の目の前まで強制的に移動させたり、ノヴァは小型のスペシャルアタックが発動したりと、しっかり差別化されています。
空中コンボで敵を浮かせ続けることも簡単で、特に飛行能力を持つキャラクターと組み合わせると、派手な連携が可能です。シーハルクは敵を投げつける能力を持つなど、一部のキャラクターは掴み投げも可能です。
敵のデザインも工夫されており、最初のレベルの敵はプレイヤーにスーパーヒーローのパワーを感じさせるような、お手軽な戦闘が楽しめます。しかし、次のステージでは攻撃をガードするような敵も増えてきたり、物量で押してくる敵もいました。 また、ボスだとタスクマスターのようにシールドを投げるのを待つといった戦略が必要となるボスも存在します。（二人以上のプレイだと挟み撃ちにしてタコ殴りでも倒せる）
拾い食いはマーベルお墨付き
体験中に、落ちているホットドッグやピザを食べるといった、昔ながらのビートエムアップゲーム（Beat 'em up、日本ではベルトスクロールアクションとも）らしい要素も確認できました。開発者によると、マーベル側に「キャプテン・アメリカが道端のホットドッグを食べてもいいか」と尋ねたところ、「それほどアメリカらしいものはない」と返されたという面白エピソードもありました。
全体的な印象として、このゲームは『TMNT』のように純粋に楽しく、リラックスしてプレイできる作品だと感じました。Tribute GamesとDotemuの組み合わせはこれまでのところ失敗がなく、本作もその期待を裏切らないものとなっています。クラシックなマーベル作品のファンにとっても、新鮮な体験となるでしょう。
