
千葉の幕張メッセで開催された日本最大級のゲームイベント「東京ゲームショウ2025」のハピネットブースにてプレイアブル出展された、グランゼーラによるリメイク作『R-TYPE TACTICS I・II COSMOS』のプレイレポをお届けします。
本作は元々2007年と2009年に、アイレムソフトウェアエンジニアリングにより発売されたターン制(ウォー)シミュレーションゲーム『R-TYPE TACTICS』と『R-TYPE TACTICS II』を集約してリメイクすると共に、更なるシナリオを追加したものです。2022年に発表されたものの延期を重ね、2025年9月にようやく発売日が決定するという経緯をたどっています。
TGS2025版は難易度高め!?試遊版としては型破りな難しさを感じた
この試遊では、3つのミッションに挑戦することが出来ますが、筆者はオリジナル版をプレイしたことがないために恐らく基本的な要素が詰まっているだろう、グランゼーラ革命軍と戦うミッションAの「残骸地帯の戦闘」を選びました。


ステージは地球を背景にスペースコロニーの残骸が漂う宙域。試遊版とはいえユニットの特性やゲームの進め方についての説明がなかったのが気になりました。そのため、これまでに筆者が他のストラテジーゲームでプレイした経験を基に、戦闘機R-9Aを2機と早期警戒機R-E1を1機、F-Aスタンダード・フォースを1機、補給機POWアーマー1機を選択してマップに配置し進軍を開始します。


本作が他のストラテジーゲームと異なるところは、移動時にもユニットが行動したことを示す映像が表示されることでしょうか。この要素は設定にてON/OFF/ランダムの3種類選べるだけでなく、表示の仕方もフルスクリーン/ウィンドウ/非表示と3つ選べます。
つまり行動の結果を即知りたい場合には、戦闘画面をOFFに選択すればよく、時折知りたい場合にはランダムに、必ず見たいときはONにすれば良いのです。また、全体マップを眺めている時に副官を呼ぶというボタンを押すと、このステージを攻略するコツの一つを聞けます。


最初に恐らく索敵機であろうR-E1を先行させて敵情を探りました。マップ上下の隙間からの迂回攻撃が心配ですが、敵機の初期位置を知るのが最優先です。ここでは索敵機を先行させると共に、主力であるR-9Aは索敵機の後方に配置するという状態にしました。

「『R-TYPE』と言えばフォースだろう」という意識から、R-9Aとフォースを合体させたところ行動範囲が制限させられる自体に…。説明が無かった以上、このターンではどうすることもできないため、そのまま終了です。
ターン終了の選択はメニューを開いてからですが、開いた所にターン終了のカーソルが合っていないことや(一番下に設置)、ターン終了の同意画面が登場しないことなど珍しさを感じました。
マップ中央まで索敵機を侵入させてみると、コンテナに隠れていた敵索敵機から攻撃を受けてしまいます。それと共に後方に隠れていたR-E1が2機出現。これにより交戦が始まりました。フォースと合体させたR-9Aは移動力が落ちているため、前線に運び込ぶことが難しくも、そのまま戦闘続行です。遅れてきたR-9AもR-E1を守るため攻撃範囲内まで侵入。緒戦は後手に回ってしまったため大きく不利な状況でした。

ダメージを受けた索敵機を脱出させて母艦へ収容し、R-9Aを前線に配置して攻撃するも、コンテナに隠れた敵機はなかなか倒せず苦労しました。敵補給機による敵機への補給が成功してしまうなど不利な状況が続いてしまいます。そのため、ある程度修復が完了した状態で再度R-E1を前線に配置し、矢面に立つユニット数が均等になるようにしました。


一番ピンチだったのが、後続として現れたTX-Tによるマップ兵器衝撃波動砲の攻撃でした。コロニー内が狭く密集しているため攻撃部隊へ被害が発生し、R-9Aなどにも被害が及びます。ここで波動砲を使えばよいと学んだところ、こちらも敵めがけて射撃し、ある程度戦果を得ますがマップ上の味方をも巻き込む兵器だったのを知らずに射程内にいたR-9Aを1ユニットを失ってしまいました。
ユニットが減ったものの緒戦で現れた3機のR-E1と戦闘機TX-T、POWアーマーを倒したから残りは母艦だけだと思ったところ、更に1機のTX-Tが出現。ユニット数の戦力差が大きいことから、「試遊版にしては難しすぎる」と思ってしまいました。チュートリアルがないことも含めて、難しさに拍車をかけていると感じてしまいます。

更なる敵機が表れた以上倒すしかありません。ここで使ってなかったPOWアーマーのデコイ機能を使用。デコイは敵を欺くだけでなく爆弾を装備しており自爆すると周囲にダメージを与えられます。味方のR-9Aが敵のチャージを食い止めるなかTX-Tの隣に侵入し撃破に成功しました。
なんとか後続のTX-Tを撃破したのちに、敵母艦の位置を特定して攻撃を開始。敵母艦の攻撃力の低さも相まってターン数を重ねるだけで撃破しステージクリアを果たした時は「なんて難しいゲームなのだ!」と思ってしまいました。時間にして20分ほどと思いますが、インディーや大手問わず習熟度以外で難しいと思わせるゲームにTGSという場で出会ったことがあまりなかったため、驚きを隠せませんでした。


本作は発売日が決まっているものの、まだ調整段階であることから、ユーザビリティ面で配慮に欠ける部分もまだまだ存在しています。改善してほしいところでは、小ウィンドウによる説明の追加(イメージとしてはカーソルを合わせた部分に行動の説明が出てくる)や、ターン終了の同意選択など、まだまだ多くの調整が必要に思えます。ゲームプレイそれ自体は問題ないことから、どこまでユーザビリティを高められるかが焦点になるでしょう。本作は難しくも面白く、敵の思考が早いためテンポ良く進行するのは確かで、試遊していて「もう1ミッションやりたいな」と思わせる作りでありました。
なお本作に関する開発者インタビューも行っているので、公開を楽しみにしていてください。
『R-TYPE TACTICS I・II COSMOS』は、ニンテンドースイッチ/ニンテンドースイッチ2/PS5/PS4/Xbox Series X|S/PC向けに2026年3月発売予定。価格は通常版が6,380円(税込)、プレミアムボックス版が18,920円(税込)です。













