Game*Sparkレビュー:『ラタタン』ローグライクゲーマーも『パタポン』ファンもリズムにノれる!プレイアブルキャラの存在で楽しくも難しい | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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Game*Sparkレビュー:『ラタタン』ローグライクゲーマーも『パタポン』ファンもリズムにノれる!プレイアブルキャラの存在で楽しくも難しい

「かみさま」視点ではなく、プレイアブルキャラクター「ラタタン」が居ることで生まれる楽しさと難しさ……!

連載・特集 Game*Sparkレビュー
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2025年9月19日に早期アクセス版がPC(Steam)にてリリースされた『Ratatan(ラタタン)』。本作は、リズムアクションゲーム『パタポン』シリーズの、精神的続編に位置するリズムローグライクアクションゲームです。

『パタポン』と大きく異なるのは、「かみさま」ではなく、タイトルにある通り「ラタタン」がコブン(パタポンでいうところのパタポン)たちに指示をするという点。そして、ローグライト要素があるという点です。

本稿では、記事執筆時点で配信されている早期アクセス版の最新パッチ(ワールド5まで)を遊んだGame*Sparkレビューをお届け。やり込めばやり込むほど強くなり、自分なりのビルドを探していくのが楽しい、ローグライト要素満載だった楽しさをお伝えしていきます!

◆ラタタンがいることで生まれる楽しさと難しさ

『ラタタン』は、リズムを刻むことでコブンたちに指示を与え、道中にいる敵を攻撃したり、敵からの攻撃をガードしたり、必殺技を決めたりしながら、横スクロール式にステージを進めていくゲームです。

刻むリズムは「ラッタッタ」「ズンタカタン」「ヤッホイホイ」の3つ。つまり、基本的に3つのボタンを組み合わせてコマンドとなるリズムを作ります。

操作に自信がないプレイヤーでも安心なサポート設計。

この、リズムで指示を出して戦闘を進めていくシステム……『パタポン』を初めて見たときの驚きを思い出します。

冒頭でも少し触れた通り、本作は「ラタタン」というプレイアブルキャラクターの要素が追加されました。『パタポン』では「かみさま」=「プレイヤー」がパタポンたちに指示を出していたのに対し、『ラタタン』ではラタタンがその役目を担います。

コブンたちは倒されても時間が経てば復帰してくれますが、ラタタンのHPがゼロになるとゲームオーバー。これが個人的に「難しいな~」と感じているところで、正直、バトル中にラタタンのことを考える容量が脳みそにないんですよね。

ラタタンのHP管理が下手ゆえに、激ローでボス戦に挑んでいる図

コブンのHPばかり気にしていたら、ラタタンが矢などの遠距離攻撃を受けていて瀕死だった、なんてことも多々ありました。

かなり視野を広くもって、マルチタスクをこなしていく必要があります。考えることとしては、以下の感じ。

  • ラタタンが安全な位置にいるか

  • 敵の次モーションを予測

  • 予測から必要な行動を選択

  • 次のコマンド入力準備

これを、約8拍の間に考えて実行しなければなりません。

本作を可愛らしいビジュアルに惹かれてプレイしたライトゲーマーの筆者にとっては、「難しい」と感じる難易度です。逆に言えば、普段から死にゲーやローグライクをやり込んでいるゲーマーからすれば、やり応えのある楽しい難易度ではないでしょうか。

そんなラタタンは現在、全部で8キャラクターが実装されています。これがまた、みんなデザインがかわいい!

コブンたちのデザインも、選択したラタタンによって変わってきます。たとえばカエルっぽい見た目な「ケロロンパ」のコブンは、オタマジャクシのような見た目をしています。

選択したラタタンによって、編成できるコブンの役職は決まっている。
コブンたちにも個体値のようなものがあり、ステータスは一長一短。

ラタタンには、それぞれ個性があります。コマンドをジャスト入力すると攻撃が強化されたり、状態異常攻撃に特化していたり、ガード効果が増幅するなど、その種類はさまざま。

見た目で選んでもよし、好きなビルドが組めそうなラタタンを選んでもよし、長期戦か短期決戦かで決めてもよし。つまり、好みです。

また戦闘システムとして、「ラタカルタ」という攻撃やスキル、パッシプにバフが乗る属性カードが用意されており、ラタカルタとラタタンの組み合わせもゲームを進めるにあたって重要です。

以下、現時点で実装されている8人のラタタンを、実際に触ってみた上での特徴を添えつつ紹介していきます。

■マッシュマ

状態異常攻撃にバフが乗るというトリッキーな効果持ちですが、毒のラタカルタを引ければ強いラタタン。

コブンも前衛、後衛とバランスがよく、しかも後衛の鎌コブンの射程はとても長いので、毒と遠距離攻撃でチクチクしたいプレイヤーにオススメです。

■ミミズッキュン

MPが必要なハッスル技、しかもジャスト入力時のみバフが乗るという難しめのラタタンです。感電の「感電が発生するとMPが回復する」みたいなラタカルタを引ければ熱いかも?

■ブットンダ

ノックバックが発生しやすく、またノックバックに耐性があるラタタン。初期HPが高めで安心なのと、ワールドによっては刺さる性能をしています。

■ピョコラッパ

移動速度がダントツで速いのですが、HPが最も低いラタタンでもあります。コブンも盾持ちがいないので、しっかり敵の攻撃を避ける必要があり。

そして的確に攻撃のジャスト入力をすると、バーストダメージがすさまじいことに……。キャラコンに自信があるプレイヤーにオススメです。

■ニャンドラー

CRT、移動速度、賢さにバフが乗るという、マシマシな性能のラタタン。素で強いです! 盾持ちコブンがいないので、敵の攻撃を避けつつでの反撃が必要です。

■ハリギッタン

ガードコマンドの性能が高いという、初心者におすすめなラタタン。話はとりあえず、ガードコマンドを押してから。

コブンも前衛後衛とバランスよく、ガードでとても堅くなるので、敵の強力な攻撃をくらっても生きている可能性があります。

■カモネーロ

整列コマンドでコブンのHPが回復するという、初心者にオススメすぎるパッシブを持つラタタンです。長期戦ができるので、状態異常ラタカルタとも相性が良いかも?

■ケロロンパ

倒れたコブンが復活するときに、HP量が高めで復活するという“ゾンビ戦法”が使えるラタタン。前衛後衛のバランスも良いので、とにかく「押せ押せ!」でもどうにかなる場合が多いです。

◆自分なりの最強ビルドを探していく、ローグライト的な楽しみ

同じステージでも、毎回違った体験を楽しめるのがローグライト。本作はローグライクというよりローグ“ライト”で、取っつきやすく、運次第ではどこまででも強くなれるようなシステムになっています。

ワールドを進んでいく中で重要なのが、区切り区切りで発生する次ステージの内容選択と、ラタカルタの選択。次ステージの選択は、ステージクリア報酬を選んだり、ショップを出現させたり、レアな素材を落とす中ボスとの戦闘が選べます。

またラタカルタは種類が豊富で、「これとこれを組み合わせたら強いんじゃないか?」と試行錯誤する時間が楽しいです。

扉の前で次のステージでもらえる報酬や、発生する効果を選択。
中ボスはなかなか強いので、HPに余裕があるときに挑もう。
中ボスからはレアな武器素材などが手に入る。

コブンが装備できる武器や、武器素材もランダムでドロップします。

◆かわいくて強くなれる拠点

拠点のデザインがあまりにもかわいい。

あのボスが倒せない……あのステージから先に進めない……と思ったら、拠点に戻って基礎を強化しましょう。コブンの編成や装備の更新、ラタタンへ新しいパッシプスキルをつけるなど、強くなる方法はたくさんあります。

挑戦した分だけ、強化素材もきっとたくさん集まるので、装備を刷新したらクリアできなかったステージにもまたチャレンジしてみましょう!

クエストをクリアすると報酬ゲット。遊んでいれば自然とクリアできる内容なので、こまめにボードを覗こう。
ラタタンに新たなパッシブをつけられる施設。毎回2つのうち、ひとつを選んで強化できる。
武器の強化、作成も可能。ひとつしか作れないエピック武器の威力は絶大。
余った素材は必要な素材に変換できる。

◆マルチプレイは改善の余地ありか

また本作には、最大4人のマルチプレイも実装されています。1人ではクリアできなかったワールドも、仲間がいればスルスルとクリアできるかもしれません。早期アクセス版では、部屋を立ててフレンドと遊ぶ、野良でマッチングする、という2つのやり方があります。

もちろん、現在は早期アクセス版ではあるのでこれから改善されていくと思いますが、このマルチプレイには難点がいくつかあると感じました。個人的に気になった部分として、3つ挙げようと思います。

ひとつ目は、マルチで遊ぶと4人分のコマンドエフェクトが重なりすぎて、画面上で何が起こっているのか分かりづらくなるということ。

MMORPGなどでもよくある現象だと思います。オプション設定などで、他プレイヤーのエフェクトをオフにできたり、もうちょっとエフェクトを控えめにできたりすると、見えやすくなるかもしれません。

自分のラタタンの位置やコブンの位置、敵の位置やモーションも何も見えん!

2つ目は、次ステージ選択のとき、多数決ではない点です。正直、少数派の意見が通らないのは、ゲームシステム的に仕方ない部分だとは思います。

自分が「今回は風ビルドだから風のバフがほしい」と思っても、他の3人が炎バフを選んでいたら、そこは従うしかない。でも現在のシステムだと、「全員が同じ方を選択しないと次ステージへ行けない」状態なので、誰か1人が頑として違う方を選んでいると、進まないのです。

そうなると他のプレイヤーが「仕方ないな」といった風に、もうひとつの方へ移動します。粘った者勝ちみたいなシステムになっているわけです。なので、3対1の状況なら3の方に自動選択される、のような多数決制になるとありがたいかなと思いました。

全員が同じ選択をしないと進めない

そして最後のマルチプレイ不満点は、単純に1プレイの時間が長いこと。ソロプレイのときはステージの区切りでセーブして中断、次に遊ぶときはそのステージから再開できるシステムが導入されているのですが、マルチプレイだとそうもいきません。

何回かマルチプレイを遊んだ筆者の、1プレイの平均時間は約1時間。ワールドが追加されていくごとに長くなりそう……。今後は遊びたいワールドを選んで、1プレイが長くとも30分くらいのステージ選択ができるようになると嬉しいです。


『パタポン』の精神的続編、ということで、『ラタタン』を楽しみに待っていた方も多いと思います。ようやく迎えた早期アクセス版に触れてみて、リズムが取りやすく耳に残る音楽、かわいいビジュアル、やり込み要素など、総合的に見て『パタポン』ファンにも、ローグライトファンにも刺さりそうな内容だなと感じました。

特に、ローグライク大好きゲーマーで、ちょっと変わったシステムのローグライクを求めている方にはオススメ! 現在はまだ早期アクセス版でありながら、今後のアップデートでどうなっていくかのロードマップも公開されています。製品版の発売も、今から楽しみです!


『ラタタン』は、PC(Steam)にて早期アクセス中。価格は2,800円(税込)です。

Game*Spark レビュー『ラタタン』PC(Steam)2025年9月19日

ちょっと変わったローグライトを遊びたいならこれ!

GOOD

  • 『パタポン』から続くユニークな戦闘システム
  • リズムを取りやすく、耳に残る音楽
  • かわいいキャラクター、かわいい世界観
  • ローグライト的な楽しみ要素

BAD

  • ライトゲーマーには難易度が高いかも
  • マルチプレイは改善の余地あり

パタポン1+2 リプレイ|オンラインコード版
¥3,960
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

パタポン1+2 リプレイ -Switch
¥3,418
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

ライター:ありみち,編集:八羽汰わちは



ライター/ ありみち

コージー系、シミュレーション、アドベンチャーが好き。『ジャックジャンヌ』というゲームを生涯で推していきます。

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編集/多趣味オタク 八羽汰わちは

はちわたわちは(回文)Game*Spark編集部員、デスク担当。特技はヒトカラ12時間。

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