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ゲーマーよ、インターネット上の“姿”を持て。バーチャルアバター活用のススメ【特集】

自分だけのバーチャルアバターを持つことで、新しい世界が開けるはず!

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筆者はバーチャルアバターを持つフリーライターとして、ゲームやメタバース、AIといった領域を中心に記事を書いています。『VRChat』『cluster』といったメタバース上では、イベントに参加したり情報発信を行ったりしながら、時にはVTuber的なゲーム配信活動も行っています(ゲーム配信はあまりできていませんが……)。

私がアバターを作ろうと思ったのは、ゲーム配信に興味が出てきたものの、実写での出演には抵抗があった時期でした。

VTuberとしてのゲーム配信は数え切れないほど多く、個人でVTuber活動をしている配信者も少なくありません。「これなら自分でも試せるかもしれない」――そう考え、まずはアバターを用意するところから始めたのがきっかけです。

そして現在では、オンラインでの活動の多くをアバターで行っています。実写で顔を出すことに抵抗があった私が、アバターを持つことでどんな世界を見られるようになったのか。この記事ではその体験をもとに、ゲーマーこそアバターを持つべき理由を伝えていきます。

▲ インターネット上の私の姿です。

アバターを使った活動の代表例を紹介します。まず多くの人が思い浮かべるのは、VTuberとしての配信活動でしょう。YouTubeやTwitchなどの動画配信プラットフォームでは多くのVTuberが活動しており、雑談配信や歌配信、そしてゲーム配信も多く行われています。

なぜここまでVTuberとしての配信が流行しているのでしょうか。1つの理由として、「配信をしたい、でも実写を出すのは嫌だ」という理由が挙げられるでしょう。筆者もこのスタンスに非常に近いです。ゲーム配信に興味はあったものの、実際の姿を出したくないと思っていました。

もちろん、声だけで配信するスタイルもあります。ですが、VTuber配信がここまで広がった大きな理由は、ビジュアルで感情が伝わる点にあります。アバターの姿であっても、表情やアクションがあった方が、より感情が伝わるのです。だからこそVTuber配信が流行っているのでしょう。

別にゲーム配信をしたいわけではない」。そういう読者の方も多いと思います。ですが、アバターを作ること = VTuberとして配信活動をすることに限りません。ゲーム的に言うところの“スキン”と考えると身近になるのではないでしょうか。

ここまでが配信文脈でのアバター活用です。ですが、アバターの価値はそれだけではありません。

例えば、多くの人はインターネット上でハンドルネームで過ごしていると思います。ハンドルネームで過ごしているというのは、現実の自分とは異なるもう1つのペルソナ。そんなペルソナに姿があるのも良いと思いませんか? 他の人とは違う、インターネット上に存在する自分自身を反映するアバター。それはカッコよくても可愛くても、人間である必要もありません。自分だけの姿になれるのです。

「でも、アバターを用意したり、ゲーム配信をするには特別な機材が必要なのでは?」。そう思われるかもしれません。ですが、実際はそんなことはありません。無料ソフトでもオリジナルアバターを作れますし、配信に使うソフトウェアは無料で使えます。アバターを動かすのも普段使っているWebカメラで充分ですし、もし使っていないスマートフォンがあればそれを使う手段もあります。

突き詰めていくといくらでも投資できる世界です。ですが、最初の一歩のハードルは高くありません。ぜひ、一緒に新しい世界の扉を開いてみましょう。

■ アバターはほぼ無料で作成可能。普段使っているPCにWebカメラでOK

では、実際のアバターの作成方法について見ていきましょう。

まず、アバターには2Dアバターと3Dアバターという種類があります。それぞれ名前の通りですが、大まかな違いを挙げると、見た目や動きの違いがあります。2Dアバターの場合、多くはLive2Dという技術を使っていて、顔のパーツ毎に書いたり、調整したりするのが大変ですが、イラストを描ける方は自力でキャラクターデザイン、イラスト、Live2Dのモデリングまで行うことも可能です。3Dアバターの場合は、同様にキャラクターデザインに加えて、3Dモデリングが必要です。ソフト自体は無料のものもありますが、技術と根気が必要なのは変わりありません。

もちろん、外注する方法もありますが、それなりの出費になります。そのため、ローコストでスタートする場合は「VRoidStudio」という無料のソフトウェアを使って、人型3Dモデルからスタートするのがオススメです。

このソフトウェアはピクシブが配信している無料のソフトでSteamでも配信されています。このアプリを使うと、ゲームのキャラクターメイクのようなイメージで3Dの人型アバターを作成できます。そして、ここで作ったアバターは、ゲーム配信や自撮りはもちろん、後述する『VRChat』などでも使えます。

ソフト自体は無料ですがカスタマイズの幅は広いです。プリセットの髪型や、服も多数用意されていますし、「BOOTH」というマーケットプレイスで服のテクスチャや髪型も売っています。もちろん、自分でテクスチャを書いてオリジナルの服を作ることも可能です。

▲ 実際に「VRoidStudio」でアバターを作ってみました。ここまでは全てプリセットのものを作っています
▲ BOOTHでもカスタマイズ用の商品が多く並んでいます。

■実際にゲーム配信を試してみよう

せっかくアバターを作ったので、実際にゲーム配信のサンプルを試してみましょう。使用するソフトウェアは配信用の画面を作るソフト「OBS Studio」、アバターを動かすソフト「VSeeFace」があれば充分です。ハードウェア面では、普段使っているPCと、自分の顔の動きをトラッキングするためのWebカメラや古いカメラ付きのスマートフォンがあればOKです。もし、コンソールゲームの配信をする場合は、映像と音声をPCに取り込むためのキャプチャーデバイスが必要になります。

OBSは難しそうに見えますが、実際はレイヤーを重ねるだけです。ゲーム画面を置き、その手前に自分のアバターを置くだけで初めての配信画面が完成します。これで超基本的なVTuber配信の画面ができあがりました。これをYouTubeやTwitchに送ればそのままゲーム配信が可能です。

▲ 実際にOBSに合成するとこういったイメージになります

基本はこれだけなのですが、カスタマイズの幅として、ここに枠を付けたり、コメントが流れるようにしたりします。音声面もカスタマイズできるので、コメントの読み上げ音声などをここに加えることもできます。ここはやりこみ要素的な部分になります。あくまでも、基本的なVTuber配信は簡単ということを知ってもらえればと思います。

■アバター活動はゲーム配信以外にも使える!

これで基本的なゲーム配信は可能です。ですが、他の使い方もできます。その一例が、DiscordやZoomでのビデオ会議での利用です。実際に私は仕事の打ち合わせなども、ほぼアバターで出ています。

髪の毛をセットしなくて良いとか、背景が汚くても良いとか、そういう利点もあるのですが、私の場合はこのバーチャルな姿をベースに活動しているので、できる限りアバターを使って出席しています(もちろんTPOに応じて実写の姿で出ることもあります)。

そこまでは極端としても、Discordで普段繋がっている友人同士でアバター会話をしてみるのも面白いかもしれません。

また、VRoidStudioで作ったアバターは話題の『VRChat』などのメタバースに持ち込むことができます。

具体的な手順はややこしくなるので今回は割愛しますが、VR機器がなくてもプレイ可能で、VR機器があるとより没入感が高い体験ができます。作った自分自身のアバターをVR空間の中に持ち込めるのは唯一無二な楽しさがあります。

▲ 今話題の『VRChat』にアバターを持ち込むことも可能です

アバターの活用先は、まだほかにもあります。例えば、SNSアイコン・ヘッダーとして活用する方法です。アバターの自撮り写真は、著作権を気にせず使える最強のオリジナル素材。元々ハンドルネームを使って活動されている方が多いと思いますが、そのハンドルネームに顔出しはしたくない方が多いでしょう。そのゲーマー人格と1:1で繋がるもう1つの姿。それがアバターという存在なのです。

▲ Xのヘッダーやアイコンにも使用できます。

■ ゲーマーよ今こそアバターを持て

今回の記事では実際のアバターの作り方からゲーム配信の方法、そしてアバター活用の一例まで紹介してきました。

「自分だけのアバターを持つなんて、自分にはほど遠いこと」最初は私もそう思っていました。ですが、自分のアバターを持って約5年。何度か姿は変わりましたが、インターネット上の活動において、アバターは私自身の姿です。アバターがあったからこそ、私はゲーム配信に挑戦できましたし、メタバースでの活動の幅も広がりました。何より、インターネット上に自分の姿を持てたことが最も大きなメリットです。

ぜひ、この機会に自分のアバターを持って新しいことに挑戦してほしいです。そこからゲーム配信など、新しい趣味を見つけるきっかけになるかもしれません。


ライター:咲文でんこ,編集:みお


ライター/フリーライター/メタバースの住人 咲文でんこ

ゲーム・メタバース・AIについて書くライター/メタバースの住人。「ファンタシースターオンライン(DC版)」で人生が変わったオンラインゲーム世代。インターネット上のコミュニティや仮想空間の当事者として生きている。

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編集/取材も執筆もたくさんやる、半ライター半編集 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。

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