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“サバイバルホラーの父”三上真司とタンゴの逆襲−『PsychoBreak』プレビュー

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!注意!グロテスクな表現や残酷描写が苦手な方は観覧をご遠慮ください。


―ジャンルの始祖、三上氏の新作は『PsychoBreak』

カプコン、クローバースタジオ、プラチナゲームズと渡り歩いてきた三上真司氏が、新たな開発スタジオTango Gameworksを率いて約2年半。これまで『Zwei』のコードネームで呼ばれ、長い沈黙を守っていた同スタジオ処女作のサバイバルホラーが、『PsychoBreak(サイコブレイク)』なる正式タイトル名で遂にお披露目。オンラインメディア限定のプレゼンテーションに参加することができたので、その詳細レポートをお送りします。

画面に映る『PsychoBreak』のロゴは黒い背景に白い文字という飾り気のないデザイン。三上真司氏が自らコントローラーを手にとって、世界初公開となる最新デモのプレイがスタートしました。実は三上氏、プレゼンが行われる日の朝にゲームを練習していたそうですが、「死ぬかもしれないけど、すんませんその時は」と、やや自信なさ気の様子。

―最初の舞台は狂気の精神病院内


最初に画面に映し出されたのは、大雨と落雷の中、不気味にそびえ立つ古めかしい建築の精神病院。三上氏いわく、ここはゲーム冒頭のカットシーンにあたり、初代『バイオハザード』のオープニングを連想させる雰囲気。事件があったのか、建物はパトカーが包囲し、数人の刑事たちが中に突入しようとしています。

その中の一人が、本作の主人公であるセバスチャン。ウィレム・デフォーを思わせる鋭い目つきが特徴で、決してハンサムガイという風貌ではありません。セバスチャンは、ジョセフという名の若い刑事と、キッドのあだ名を持つ冷淡な面持ちの女性刑事と3人で病棟に向かって歩き始め、ここからプレイヤーが操作可能になります。尚、デモは海外版とのことで、英語音声に日本語字幕が挿入される仕様。


屋内の調査を開始してつかの間、捜査班は亡霊のような敵に次々と襲われ、セバスチャンも背後から一撃を見舞われて意識を失ってしまいます。

辺り一面血だらけの屠殺場のような部屋で、宙吊りにされたまま意識を取り戻すセバスチャン。古いレコードからはクラシック音楽が流れ、狂気に満ちた雰囲気の中、本格的なゲームプレイが始まります。この場面では画面が一人称視点になり、深い切り傷を負った自分の腕や、隣で死体を解体している巨漢のモンスターの姿が視界に入り、まさにホラー映画の“生贄”にされたかのような気分が味わえます。

―恐怖心を煽るサードパーソンステルスアクション


セバスチャンは隣に吊るされた死体を支えにして何とか拘束を逃れるものの、足を負傷してしまい、片足を引きずった状態で脱出を試みます。ゲーム画面はおなじみの三人称視点に切り替わりますが、主人公はまだ武器を所持していないため、ステルスを重視したゲームプレイが展開。デモではRBボタンがステルスアクションに割り振られ、忍び歩きをしたり、物陰に身を潜めることができます。

先ほどの巨漢の怪物がチェーンソーを振り回して後を追いかけてくるため、セバスチャンがロッカーの中に隠れてやり過ごそうとする場面も。一人称視点でロッカーの隙間から外が見えるのは、海外インディー系サバイバルホラー『Amnesia』と通ずる、プレイヤーの恐怖心を煽る表現です。


死体置き場から病棟に抜け出したセバスチャンは、空き瓶などのアイテムを拾ったり、
扉を開けたりしつつ探索を進め、再びチェーンソー男の襲撃を受けます。セバスチャンが足を負傷してまともに走ることもできないため、プレイヤーの三上氏はあえなくチェーンソーの一撃を受けてゲームオーバーに。「今のはちょっとわざとっぽかったね」と自分でツッコミを入れるも、隣で見ていたプロデューサーの木村氏からは、「次は死ねないですね」とプレッシャーがかけられます。

その後は、殺人トラップをかいくぐり、追っ手からからくも逃れてエレベーターに乗ることに成功。上に向かうエレベーターの中では、煙草を吸おうとしたセバスチャンが、空っぽの包みを舌打ちしながら投げ捨てる渋いカットシーンが挿入。そして、ようやく精神病棟の外に脱出した彼の前に、目を疑う壮絶な光景が広がります。

―手堅くシビアなシューター要素、トラップを使った新たな試みも


以上がホラー的な演出を重視したゲーム冒頭のパートで、次に本作『PsychoBreak』の戦闘システムがよく分かるという、別チャプターのゲームプレイデモが披露。この場面ではセバスチャンの足の怪我は既に完治しており、軽快に動きまわることが可能。小道を抜け、山小屋のような建物に入り、回復アイテムの注射器、ハンドガン、そして“マイントラップ”と呼ばれる設置型爆弾を入手。

ここは『Left 4 Dead』の防衛型マップや『Gears of War』のホードモードのような要素を持つステージで、外から押し寄せるゾンビの群れに備えて、建物内の壁などにトラップを設置して応戦することになります。


銃を使った戦闘要素は、かつて三上氏が『バイオハザード4』で確立したような、一般的なサードパーソンシューターの作り。雑魚敵とみられるゾンビの様な敵は非常に動きが遅いものの、数発弾を撃ち込んだだけではなかなか倒れず、三上氏が足を狙い撃ちする場面からは、『Dead Space』シリーズに代表される部位ダメージが存在することが伺え、弾薬も非常に限られていて、シビアな戦いが味わえそう。

敵を倒したセバスチャンが再び小屋の地下に移動し、ある境界線を超えると、現実なのかわからない謎の世界へと周囲が一変。通路の先にある真っ暗な部屋の奥に、蜘蛛のような長い四肢を持ち、黒髪がだらりと垂れ下がった女性型クリーチャーが待ち構え、セバスチャンに覆いかぶさるようにして襲いかかり、画面が暗闇にフェードアウト、内臓が飛び散るような音が響きわたってデモは終了しました。


―今後の更なる詳細が期待される“サイコ”なサバイバルホラー

『PsychoBreak』のゲームプレイデモをひと通り目にして最も印象深かったのは、既存の有名ホラー映画や、三上氏の初代『バイオハザード』以降に登場した同ジャンル作品を連想させる要素・演出が随所に見られる点。『テキサス・チェーンソー』、『ザ・リング』、『シャイニング』、『サイレントヒル』等々、数え上げればきりがないほどで、サバイバルホラージャンルの始祖とも言える三上真司氏とTango Gameworksが、そうした作品にリスペクトあるいはオマージュを捧げているかのようでした。

これらゲームデザインに関しては開発者インタビューでも詳しく触れているのでそちらをご覧いただくとして、30分程度のデモを見ただけでは、本作『PsychoBreak』の持ち味や全体像はまだ掴むことができず、気になる ”サイコ”な部分についても詳細は明かされなかったため、これからの情報公開を楽しみに待ちたいところ。日本の新規スタジオが手がける、次世代機もターゲットにした新規IPのトリプルAタイトルということで、2014年の発売に向けて否が応にも期待が高まっていくはずです。



Game*Sparkでは、三上真司氏とプロデューサー木村雅人氏へのインタビューやスタジオツアーも同時に掲載しているので是非ご覧ください。

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《Rio Tani》

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