気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Zenovia Interactive開発、PC/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/ニンテンドースイッチ向けに11月20日にリリースされたピクセルアートラン&ガンアクション『Neon Inferno』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、マフィアたちの抗争の場と化した近未来のニューヨークで2人の暗殺者を操作し、ジャンプアクションや銃撃を駆使して敵を倒すラン&ガンタイプの2Dアクションゲーム。「剣撃で敵の弾を跳ね返せる」というシステムや、打ち返し弾の狙いをつけている間はゲーム展開もスローになるバレットタイムも特徴。日本語にも対応済みです。
『Neon Inferno』は、2,300円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Sri皆さん、こんにちは。Sri Kankanahalliです。ニューヨーク市を拠点とする西洋のゲームスタジオZenovia Interactiveの創設者であり、クリエイティブディレクターです。私の役割は、各ゲームのビジョンやコンセプトを決め、それを実現するために必要なあらゆることを行うことです。具体的には、ゲームデザイン、人材採用、ディレクション、そしてビジネスマネジメントまで含まれます。
また、移植作業を除くほぼすべてのプログラミングも私が担当しています。移植はパブリッシャーであるRetrowareが担当しています(彼らと組む前は、『Neon Inferno』のマーケティングもすべて私がやっていましたので、Retrowareがどれほどの負担を軽減してくれたかは容易に想像できると思います)。
好きなゲームを聞かれたときは、たいてい『Deus Ex』、『シヴィライゼーション』、『ディスコ エリジウム』と答えています。2Dアクションに限ると、『Hard Corps: Uprising(『魂斗羅』シリーズの中でも最もクレイジーな作品)』、『メタルスラッグ』、『ロックマンX4』が特にお気に入りで、これらはジャンルを問わず、私の人生で最も好きなゲームの一部でもあります。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Sri『Neon Inferno』は、『魂斗羅』や『メタルスラッグ』のような2Dアクションゲームで、サイバーパンク・ディストピア化したニューヨークを舞台にしています。国家権力は大きく衰退し、街の支配をめぐって複数の勢力が争っている世界です。
このゲームの大きな特徴は、主に2つあります。まず1つ目は、史上最高クラスに美しく、緻密なピクセルアートです(現代的なダイナミックライティングや視覚効果も取り入れられています)。2つ目は、一般的な「ラン&ガン」よりも、はるかに複雑で奥深いゲームシステムです。ジャンプや撃つといった基本操作に加えて、弾き、バレットタイム、二段ジャンプ、『エキサイトバイク』風の乗り物セクションといった要素が用意されています。
そして、何より本作で最も重要な特徴は、ステージ内のアクションが、前景(フォアグラウンド)と背景(バックグラウンド)の2つの面で同時に展開されるということです。これは、従来のほとんどの「ラン&ガン」ゲームが、単一のアクション面に制限されていたこととは大きく異なります。この新しい「BGシュートシステム」は、『WILD GUNS』や『カベール』といった作品から強く影響を受けており、
ステージに視覚的にもゲームプレイ的にも、新たな奥深さと戦略性をもたらしています。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Sri少し単純に聞こえるかもしれませんが、『Neon Inferno』のアートは、基本的に私自身が個人的に好きなものを融合させた結果です。「ブレードランナー」は私にとって史上最高の映画であり、次に好きなのが「ゴッドファーザー」の二部作です(三部作のうち最初の2作だけです。パート3は言われているほど悪くないと思いますが、正直そこまで良いとも思っていません)。
前者からは、サイバーパンクの基本的な雰囲気や見た目…ライティング、スモッグ、ネオン・ノワールを取り入れました。後者からは、組織犯罪、宗教、都市部でのギャングの抗争といった根本的なテーマを拝借しています。
これらすべてを、できる限り上手く混ぜ合わせ、さらにそれを90年代のピクセルアートとアーケードアクションというフィルターを通して表現しました。もし『Neon Inferno』がラブレターだとするなら、それは一人宛ではなく、たくさんの「愛人たち」に宛てた手紙なのです。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Sri一番印象に残っている経験は、2025年11月にニューヨークからペンシルベニアへ行き、当時まだ交渉中だったパブリッシャーRetrowareを訪ねたことですね。彼らはフィラデルフィア郊外のチャルフォントという町に拠点を置いています。フィラデルフィアは、アメリカ合衆国発祥の地です。
チャルフォントにある彼らのスタジオは本当に巨大でした。元々は骨董品店か何かだったのではないかと思います。オフィスが何十部屋もあり、さらに1階にはまったく使われていないオフィス区画が丸ごと残っていて、そこにもたくさんの部屋がありました。加えて、大きな倉庫スペースがあり、そこには数十台のアーケード筐体が保管されており、その気になれば数百台は余裕で置けそうな広さでした。その中に 『ドルフィンブルー』のアーケード筐体を見つけた瞬間、「ああ、ここには自分と同じタイプの人たちがいるのだな」と思いました。
次に印象深かった体験を挙げるとすれば、ブルックリンのブッシュウィックにあるナイトクラブに通った日々ですね。ナイトクラブステージ用のビジュアルエフェクトを研究するため、というのが一応の言い訳です。実際、そういう場所にしては普段より少し多めに動画も撮影しました。しかし正直なところ、ただクラブに遊びに行っていただけで、その動画もほとんど見返していません。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Sriリリース後の反響は非常に好意的です。とはいえ、『Neon Inferno』のSteamページに投稿された、ある一件のネガティブレビューには感心させられました。そのレビューでは、ゲーム内の細かなQoL(快適性)に関する問題点がいくつも丁寧に指摘されていたのです。
私たちはそれらをすべて受け止め、数週間前に配信した最初のパッチですべて修正しました。これはプレイヤーの皆さんにも好意的に受け取ってもらえたと思っています。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Sri次の大型アップデートは1月配信予定で、スコアアタックモードが追加されます。その次のアップデートは来春ごろを予定しており、エンドレスモードを実装する予定です。これは、すべての難易度をクリアし、最高評価を取り尽くしたあとでも、さらにアクションを求めるプレイヤーのためのモードになります。
さらにその次、来夏ごろには、コーデックス(資料集)の追加を予定しています。これは、ゲームの進行に応じて徐々に解放される世界観のテキストやアートワークを収録したもので、ステージやカットシーンだけでは描ききれない設定やキャラクター背景を、より深く掘り下げる内容になります。
それ以降については、本当にまだ未定です。新しいステージや新しいキャラクターを追加する無料DLCを作るかもしれませんし、あるいは続編の開発に取りかかるかもしれません。正直なところ、私自身にもまだはっきりとは分かっていないのです。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Sriもちろんです!『Neon Inferno』を遊んでいる姿を見るのは大好きです。リリース以来、本作の動画や配信を何時間も何時間も見てきました。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Sri本インタビューを読むためにお時間を割いていただき、そして本作を応援してくださり、本当にありがとうございます!私たちが『Neon Inferno』を作っていた時と同じくらい、皆さんにも本作をプレイし楽しんでもらえたら嬉しいです。その場その場で素早く判断することが重要です。難しいゲームですが、諦めなければきっとクリアできますよ。
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に900を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








