1.小島秀夫監督が手がけた正統な『メタルギア』シリーズ作品である
携帯ゲーム機で発売された『MGS PEACE WALKER』だが、小島秀夫監督が特に注力した自信作であるため、ナンバリングタイトルに引けを取らないクオリティに仕上がっている。また、シリーズで初めて実装された協力プレイと、PSPの性能をフル活用したグラフィック表現は当時高く評価されており、今でも色あせていない。
2.ビッグボスに関わるストーリーを深く理解できる
『メタルギア サーガ』の始まりを描いたシリーズ中でも人気の高い『METAL GEAR SOLID 3』後の物語が『MGS PEACE WALKER』である。任務とはいえ、師「ザ・ボス」を自らの手で殺めてしまった過去に苦悩するスネークの姿とその後が描かれており、「パス」という少女との出会いをきっかけに、「ザ・ボス」と密接な繋がりのある謎の兵器「ピースウォーカー」を追うことになる。『MGS V: GROUND ZEROES』のバックストーリーに当たる本作をプレイすることで、より深く『V』の世界を理解することができるようになるだろう。
3.「マザーベース」システムの予行演習になる
『MGS PEACE WALKER』では、海上プラントを利用した「マザーベース」という基地が拠点となる。任務で回収した兵士や捕虜を仲間にするとプラントは増築され、最終的には海上都市のように大規模に拡大されていく。このシステムにより、マザーベースに愛着を持ったユーザーも多いだろうが、『MGS V: THE PHANTOM PAIN』のトレイラーではユーザーが築き上げてきたマザーベースが崩壊するシーンを垣間見ることが出来る。『MGS PEACE WALKER』ユーザーは、深い喪失感を味わいながらも「これからどうなるんだ?」と先が気になって仕方ないはず。だからこそ、マザーベースを作り上げる事は『MGS V: GROUND ZEROES』を楽しむ上で最高の調味料になるだろう。また、『MGSV THE PHANTOM PAIN』にもマザーベースに該当する要素は搭載されているようなので、システムの予行演習にもぴったりだ。
4.カズヒラ・ミラーの存在を知ることができる
ナンバリングタイトルしかプレイしていないファンにとって、『MGS V: GROUND ZEROES』のトレイラーに登場した「カズヒラ・ミラー」という男が何者なのかという疑問を持たざるを得ないだろう。彼は『MGS PEACE WALKER』でビッグボスの右腕であると同時に、MGSの世界情勢をわかりやすく噛み砕いてくれる語り手としてプレイヤーをナビゲートしてくれる人物だ。また、親しみやすい性格もあってか、同作の人気キャラクターとしての地位を確立している。さらに、過去のシリーズでは「マクドネル・ミラー」という名前で登場している人物と同一と思われる。彼の過去に興味があるなら『MGS PEACE WALKER』をプレイすべきだろう。
5.一人前の兵士への道を選んだチコの過去を知ることができる
『MGS V: GROUND ZEROES』のオープニングで、牢に閉じ込められていた少年「チコ」は『MGS PEACE WALKER』でも登場している。裏切りの報酬としてウォークマンを与えられ、エンニオ・モリコーネ&ジョーン・バエズの「Here's to you」を聴き入る哀愁漂う姿は、多くの人々の心を揺さぶったであろう。『MGS PEACE WALKER』の彼は、いったいどんな姿だったのか。それを確認する為だけでも、本作をプレイする価値はあるだろう。
6.登場兵器の参考資料になる
『MGS V: GROUND ZEROES』では、オープンワールドのフィールド内に様々な武器や兵器がちりばめられている。だがオープンワールドであるがゆえに、それらをじっくりと鑑賞するのは困難だろう。ところが、『MGS V: GROUND ZEROES』の数カ月前を描いた『MGS PEACE WALKER』では、登場兵器の3Dモデルをグリグリと動かして眺めたり、解説文を読むことが出来るため、両作品で登場する武器は全く同一というわけではないが、時代も近いので資料集代わりとして堪能できるだろう。
7.硬派な世界に咲いた一輪の花「パス」の過去を知ることができる
『MGS PEACE WALKER』の物語の中枢となる少女。スネークや仲間達に癒しを与えてくれる存在であり、シリーズ初のキャラクターソング『恋の抑止力』の歌い手としても、多くのユーザーの心を掴んだ。『MGS V: GROUND ZEROES』では違った意味で重要な人物として扱われ、スネーク達を苦悩させる事になる。一体「パス」は何者だったのか?どういう過去を背負っているのか?答えは『MGS PEACE WALKER』にある。
8.『MGS V: GROUND ZEROES』に近いシステムや操作性
敵に印を付け、周りの状況を把握するマーキングシステムや、複数の相手に近接戦闘を仕掛ける「連続CQC」は『MGS PEACE WALKER』で導入されており、『MGS V GROUND ZEROES』に継承されている。さらに操作性も似ているため、違和感なくプレイできるだろう。
9.膨大で繊密な情報を詰め込んだ「BRIEFING FILES」
『MGS PEACE WALKER』の「BRIEFING FILES」モードでは、登場人物の過去や1970年代の世界情勢、スネーク達の日常生活の様子などが記録された音声テープを聴く事が出来る。『MGS V GROUND ZEROES』に続くMGSシリーズの世界観を100%堪能するには必需品といっても過言ではない。
10.『HD エディション』によって快適にプレイできる
今から始めるなら『MGS PEACE WALKER』のHDエディションがうってつけだ。Xbox 360/PS3で発売しており、オンラインモードに対応しているため、難しいミッションは世界中の仲間達と挑戦できる。また、1080pの高解像度と60fpsの滑らかな動きを実現した豪華なバージョンとなっている。さらに、PS3のディスク版にはPSP版のダウンロードコードが付属しているため、PSP/PS Vitaにダウンロードしてクロスプレイを楽しむことができる。このように、家では据え置き機、外では携帯機といった、場所に応じて自由にプレイスタイルを変更できるトランスファリング機能が実装されている。もちろんセーブデータも共有できるわけだが、これは、PS4のリモートプレイを先取りした要素でもあり、現行機で『MGS V: GROUND ZEROES』と『MGS PEACE WALKER』を比較しながら、進化の具合を楽んでみるのもいいだろう。
編集部おすすめの記事
特集
連載・特集 アクセスランキング
-
今年の冬はナイトシティで年越しだね! スイッチ2版『サイバーパンク2077』はモーション操作&携帯モードも楽しめる“完全版”。完全新規も周回勢も引き込む新要素をチェックしてみよう
-
2025年の素晴らしかったゲーム9選。1年ゲームに費やしまくった3人が選ぶGOTYは?【スパッと!ゲーマー会議室】
-
加藤小夏さん、PS5購入するだけ動画を公開/毎夜訪れるゾンビから耐え抜くオープンワールドサバイバル『Survive the Nights』正式リリース/『モンハン』公式が「ルナガロン」擬人化イラスト投稿しファン困惑【週刊スパラン12/5~】
-
「本物のデジヴァイスやPETがあればとずっと思っていた」デスクトップ放置ゲーム『Berserk B.I.T.S』【開発者インタビュー】
-
迫る脅威、新たな戦士、新たな地変―500時間プレイ&深き夜カンスト勢による『エルデンリング ナイトレイン』DLC『フォーセイクン・ホロウズ』プレイレポ
-
『007 ファースト・ライト』レニー・クラヴィッツ採用の理由と新たな若きジェームズ・ボンド像に迫る―開発者独占インタビュー
-
「90年代の名作映画が90年代の王道アクションシューティングに生まれ変わった」海外レビューハイスコア『Terminator 2D: NO FATE』
-
【漫画じゃんげま】500.「ご報告!」の巻
-
【TGA 2025現地レポ】『Clair Obscur』が席巻した授賞式、その熱狂と「配信には映らない真実」、現地参加8年目の記者が伝える会場の空気
-
スイッチ2でも桐生ちゃん無双!『龍が如く 極3 / 3外伝 Dark Ties』発売控える今こそシリーズにハマるベストタイミング―実は往年のファンも感動しちゃうハード進出











