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企画展「文化庁メディア芸術祭20周年」開幕―ゲームでは『FF』『ドラクエ』など展示

文化庁メディア芸術祭20周年企画展実行委員会は「文化庁メディア芸術祭20周年企画展―変える力」を秋葉原のアーツ千代田3331にて11月6日(日)まで開催します。

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会場のアーツ千代田 3331

文化庁メディア芸術祭20周年企画展実行委員会は「文化庁メディア芸術祭20周年企画展―変える力」を秋葉原のアーツ千代田 3331にて11月6日(日)まで開催します。これに先立ち、10月14日にプレス向け内覧会が開かれましたので、その模様をお届けします。

なお、文化庁メディア芸術祭とは、1997年から毎年開催されており、アート・エンターテインメント・アニメーション・マンガの4部門において優れた作品を顕彰する場です。ゲーム作品においては『ファイナルファンタジー7』や『ドラゴンクエスト7 ~エデンの戦士たち~』、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』などが、マンガ作品においては「20世紀少年」や「ドラゴン桜」などが受賞されています。

文化庁メディア芸術祭の20周年を記念して開催されている本企画展では、「変化」をキーワードに、過去に審査委員を務めた4人の監修者によって選ばれた、歴代の受賞作品・審査委員会推薦作品の展示や上映などを行い、変容し続けるメディア芸術の多様な表現が紹介されています。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

内覧会の開会に先立ち、文化庁文化部の林洋子氏が登壇しました。「これまでの入賞作品は約2,700点になるが、本企画展においては4人の監修者が選んだ56点の展示と90作品の上映がされている」と本展を紹介。また、「今回は秋葉原での展示会であるが、秋葉原はもちろんのこと、今後はいろいろな街とコラボしていきたい」とも述べました。


文化庁文化部の林洋子氏

続いて、同文化部の小林桂子氏が登壇。小林氏からは、20年の歩みを表現した動く年表の説明がされました。「この動く年表では、これまでの入賞作品である2,700点すべてをデータベース化しており、大賞を取ったものは大きく、そうでないものは小さく表現している。この年表をご覧いただくと、約20分で20年の歩みを理解することができる」と説明しました。


20年の歩みを表現した動く年表

次に登場したのは、愛知県立芸術大学教授であり元アート部門審査委員である関口敦仁氏。「アート部門は、各時代のアートをいろいろな形で表現したものが、本企画展では選ばれている。特に今回“変える力”をコンセプトとした企画展であるので、技術的な変化と表現の変化をよく表しているものを展示している」とコメントしました。時代ごとの表現の移り変わりに着目しながら展示物を見ていくと、本企画展を楽しめそうです。


元アート部門審査委員である関口敦仁氏

関口氏から紹介された作品のひとつは、石橋友也氏の作品である「金魚解放運動」です。これは、フナの突然変異種を人為的に交配させた品種改良種である金魚に、逆方向の品種改良を施し、再びフナの姿へと戻すことを試みるバイオアート。本企画展においては、約6分の映像とともに説明パネルが設置されています。


石橋友也氏の作品である「金魚解放運動」

また、本企画展においては、プロジェクトマッピングによりゲーム映像が投影されています。投影されているゲーム映像は、過去にエンターテインメント部門(旧デジタルアート部門)にエントリーされた11作品。上記で触れた『ファイナルファンタジー7』や『ドラゴンクエスト7 ~エデンの戦士たち~』、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のほか、『ファイナルファンタジー10』や『ファイナルファンタジー・クリスタルクロ二クル』、『まわるメイドインワリオ』、『Wii Sports』などが展示されています。


『ドラゴンクエスト7 ~エデンの戦士たち~』


『ファイナルファンタジー・クリスタルクロ二クル』

その後は、文化庁文化部の戸田康太氏より、マンガ部門の展示解説がされました。戸田氏は「本企画展で展示しているのは、この20年間で象徴的となった作品。新しいマンガ史を切り拓いた作品を展示している」とコメント。具体的には、「ジョジョリオン ージョジョの奇妙な冒険 Part8ー」などのマンガ作品が展示されています。「『ジョジョリオン』は、3.11をきっかけに『マンガというものが、メディアとしてどういう風にリアルとフィクションを交錯しながらメッセージを伝えることができるか?』という点に対して効果的なアプローチをしたことが当時評価をされたので、本展示会に出展することにした」ともコメントされました。


「ジョジョリオン ージョジョの奇妙な冒険 Part8ー」

最後に案内されたのは、歴代の受賞作品が並べられたマンガライブラリー。このスペースにおいては、歴代の受賞作品マンガ451作品を自由に読むことができます。単行本だけではなく、WEBマンガや同人誌も置かれているとのことです。


◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

さまざまなメディア芸術を堪能できる本企画展。この秋にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

■文化庁メディア芸術祭20周年企画展 開催概要
●会期:2016年10月15日(土)~11月6日(日)(会期中無休)
●時間:11:00~19:00(入場は閉場の30分前まで)
●会場:アーツ千代田3331(東京都千代田区外神田6丁目11-14)
●入場料:無料(一部のイベントは有料)
●主催:文化庁メディア芸術祭20周年企画展実行委員会
●協力:アーツ千代田 3331
●WEBサイト:http://20anniv.j-mediaarts.jp
《松木和成》
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