「砂利を弾く心地よい音が好きな人にうってつけの作品だ」海外レビューひとまとめ『Wheel World』

『Wheel World』はレースと探索に満ちた素晴らしいオープンワールド・アドベンチャーだ。直感的な操作性とトゥーンレンダリングによる見事なアートスタイルのおかげで見るものに喜びを与えてくれる。自転車ファンでない人も、この美しい小作品に時間を費やす価値は十分にある。

『Wheel World』の目指したものがサイクリングをテーマにしたオープンワールドだとすれば、その目標は見事に達成されている。些細な不満はあるものの深刻な問題はなく、発売初期のパッチで修正できないものでもない。

色彩豊かな地中海世界、リラックスできる探索、魅力的なアートスタイルにより、『Wheel World』は楽しく軽快なサイクリング・アドベンチャーとなっている。しかし、底が浅いカスタマイズ性、一貫性のない物理演算、そしてゲーム終盤に突然訪れる難易度の急上昇のせいで、完全に満足のいく体験とはなっていない。

『バーンアウト パラダイス』と『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』をペダルの力で融合し、『Wheel World』は風変わりで訪れる価値のある場所へとたどり着いた。砂利を弾く心地よい音が好きな人にうってつけの作品だ。

『Wheel World』は心地よい操作感のインディー作品であり、サイクリングを心から称賛している。プレイ感は素晴らしく、見た目も美しいが、扱いにくく厄介な終盤やPS5版のパフォーマンスの悪さに足を引っ張られている。発売後の有意義なパッチにより私達の不満が解消されることを願っている。根本的には楽しい作品なのだから。

スタイリッシュなオープンワールドと優れたドライビング体験の足かせとなっているのは取るに足らない不満に過ぎない。最後の2時間さえなければ完璧だったのだが。

一風変わったオープンワールド・サイクリングRPGだ。レースが過酷になるまでは上手く機能するが、ひとたび過酷になるとゲームメカニズムの限界からフラストレーションのたまるプレイになる。