「開発陣は本作の主人公のように前作ファンの“願いを叶えた”」海外レビューハイスコア『Hollow Knight: Silksong』

『Hollow Knight: Silksong』は期待をはるかに上回る出来栄えだ。Team Cherryが創り上げたどこまでも広がる世界は驚異的で、その先々には手ごわい冒険が待ち受けている。手作りだからこそ生まれる多大な愛情とこだわりが、作品の細部にまで込められているのが伝わってくる。わずか20ユーロという価格の本作は、技巧の限りを尽くした傑作だ。

長い間待たされたが、その甲斐はあった。『Hollow Knight: Silksong』は表向きは『Hollow Knight』ライクなメトロイドヴァニアの一作に過ぎない。しかし、この世界に注がれた情熱は遥かに深い。主人公ホーネットの存在は戦闘を新たな次元へと引き上げ、常に死と隣り合わせの緊張感を強いられながらも、本作が呼び覚ます冒険心はプレイヤーの魂を深く揺さぶるのだ。

「願いを叶えた」――これは『Hollow Knight: Silksong』でクエストを達成するたびに表示される言葉だ。まさしくTeam Cherryは多くの『Hollow Knight』ファンの願いを叶えたのである。たとえ、その“歯ごたえ”が常軌を逸しており、時として「開発陣はプレイヤーを楽しませる気があるのか」と疑問に思うほどだったとしても。

完璧な作品ではない。だが、完璧である必要などない。オーストラリアの小規模開発チームは見事な仕事ぶりを見せた。商業的な大成功を収めた今、その未来は安泰だ。そして、プレイヤーが攻略中にどれだけ悪態をつこうとも、今夜もまたPCの前に座り、“ファールーム”の世界に再び没頭することになると確信している。

続編が前作を超える。しばしば不可能とされるこの偉業を『Hollow Knight: Silksong』は成し遂げた。ストーリー、アクション、演出のすべてにおいて、本作は続編のあるべき姿を体現している。しかし、その引き上げられた難易度はプレイヤーを苛立たせるかもしれない。前作で最高難易度の試練を制覇していなければ、あまりにも手厳しいと感じるだろう。

『Hollow Knight』が持つメトロイドヴァニアとしての芸術性を見事に継承し、非の打ちどころがないほどに洗練させた続編だ。前作同様の物悲しいアートスタイルと、時としてプレイヤーを激怒させるほどの難易度を併せ持っている。

前作『Hollow Knight』のファンであれば本作を非の打ち所がない傑作だと感じるに違いない。しかし、それ以外のプレイヤーには本腰を入れて挑む覚悟と無限の忍耐力が求められる。この作品は完璧なプレイしか認めないのだ。その作り込みは驚異的の一言であり、史上屈指の2Dメトロイドヴァニア・プラットフォーマーとして記憶されることになるだろう。