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【吉田輝和の絵日記】「持ち味イカしやがったなぁ……」キャラごとのクセを見抜いてぶん殴れ!『範馬刃牙: Blood Arena』

刃牙…(泣………)おじさんを喜ばせなさい!!!!!

連載・特集 プレイレポート
【吉田輝和の絵日記】「持ち味イカしやがったなぁ……」キャラごとのクセを見抜いてぶん殴れ!『範馬刃牙: Blood Arena』
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今回は、Purple Treeが手掛ける『範馬刃牙: Blood Arena』のPC版をプレイ!本作は、人気格闘漫画「刃牙」シリーズを原作とした『パンチアウト』風の2Dバトルアクションです。

「刃牙」シリーズを知らない方にざっくりと説明すると、地上最強の生物・範馬勇次郎を父に持つ主人公の範馬刃牙が、地下格闘技トーナメントに参加したり、いっせいに脱獄してきた最凶死刑囚たちに狙われたり、1億9000万年前の人類やクローンとして蘇った宮本武蔵と戦ったりと「コイツとアイツが戦ったらどっちが強ェんだ?」を描き続けている格闘漫画です。

「左右で向かい合って戦う普通の格ゲーじゃないのか~」と思わなくもないですが、原作付き格ゲーって微妙な仕上がりのものも多いので、このバトルシステムで正解だったのかもしれないですね!PS2のゲームは、まああれはあれで好きです。

◆地上最強の男を見たいかーーーッ

ゲームモードは、原作さながらに一対一で強敵と戦うアンダーグラウンドトーナメントと、コンティニュー不可の高難易度サバイバルアリーナの2つだ。いきなり高難易度に挑むのもなんだしアンダーグラウンドトーナメントで腕試しをしよう。

まず最初に戦うのは、空手家の加藤清澄だ。空手道場を飛び出して裏社会に身を置き、拳銃(チャカ)と日本刀(ポントウ)で磨かれたケンカ空手を使う。

とはいえ「刃牙」の世界では、単身で反社の事務所を壊滅させるくらい朝飯前。加藤の経歴もそこまで強みにはならない。純粋な戦闘力は高くないものの、要所要所で見せ場が多いので、なんだかんだでファンが多いキャラクターだろう。

そんな加藤との戦いはまさかのチュートリアル!バトルは、画面奥の敵をひたすらぶん殴り、敵の攻撃を見極めて回避をする『パンチアウト』に似たシステムになっている。

通常攻撃は、上段・下段の打ち分けが可能だ。防御は左右の移動としゃがみ回避、そしてガードの4つだ。基本となる攻略法は、敵のガードが緩いときに攻撃を打ち込みまくり、敵が攻撃してきそうになったら対応する防御アクションを行うのだ。

「キャオラァッッ」と叫ばんばかりの強烈な蹴り。ブロックするか左右に避けるか。こっちも負けずに「キャオラァッッ」と反撃するぜ。

また、通常攻撃よりもダメージを与えられるパワーアタックや、さらに強力なスペシャルアタックも存在する。スペシャルアタックはアニメ演出付きで、喰らった敵はアゴの骨を粉砕される。

ボタン同時押しのパワーアタックとスペシャルアタック以外は、攻撃も防御もワンボタンだけで行えるシンプル操作だ。加藤さんには悪いけど、チュートリアル戦はサクッと終わらせて本番に行こう。そんなふうに考えていた時期が俺にもありました……。

攻撃は適当にボタンを連打しているだけでキマるんだけど、防御はそう簡単ではない。上からの攻撃にはしゃがみ回避、横からの攻撃には左右に回避といったように、それぞれ対応する避け方が必要になる。反射神経が要求されるのだ。

敵の攻撃を脳が感知し、実際に行動を起こすまでに0.5秒のタイムラグがある(「範馬刃牙」9巻より)ので、初見で全て捌き切るのは難しい。

体力ゲージがゼロになるとダウンしてしまう。解説役キャラクターたちのカットイン演出がニクイね!

ダウンは2回までなら復帰できる。それは敵も同じで、勝つには3回ダウンさせる必要がある。原作の力関係なら一撃で決着してもおかしくないのに、ゲームではお互いダウンしまくりの泥仕合。ようやく勝利をもぎ取ったぞ。

勝利のトリケラトプス拳の構え!

◆原作以上にボコボコにされる戦いがそこにある!

次の対戦相手は、20世紀最高のスポーツマンと称されるマホメド・アライを父に持つマホメド・アライJr.だ。

シリーズ第二部「バキ」における最後の対戦相手で、いわばラスボスみたいな立ち位置と思いきや、Jr.の「殺られずに殺る」の言葉が刃牙の逆鱗に触れ、何もさせてもらえないまま瞬殺されてしまった可愛そうなファイターだ。原作通りにいけば刃牙の圧勝なんだけど、本作はそんなに甘くない。

加藤戦では、右からのパンチはこう避けて、飛び蹴りはこう躱すといったパターンを見極めていた。しかし、対戦相手が変わればモーションも変わるので、攻撃の避けパターンも変化する。つまり、どっちに避けるかはまた殴られながら覚えるしかない。

とはいえまだ二戦目の敵。何度かコンティニューを繰り返しながらも勝利を収めた。

原作で刃牙がこのセリフを言ったときは、一発も喰らわずにJr.をノックダウンしていたんだけど、僕が操る刃牙は顔面ボッコボコだ。

三戦目は、空手道団体・神心会館長の愚地独歩の息子の愚地克己だ。初登場時は甘さの残るボンボンといった性格だったが、登場を重ねるにつれて目を見張るような成長を遂げていった。1億9000万年前の人類・ピクルとの戦いは、シリーズベストバウトに挙げる読者も少なくないだろう。

全身の関節の回転を用いて加速するマッハ突きの使い手なだけあって、パンチの速さはかなりのものだ。だが、蹴り技は攻撃前のモーションがでかいので、Jr.に比べれば簡単に倒せそうだ。と思っていたのもつかの間、そのパンチの対処法がどうにもわからず、蹴り技は避けられても殴られてリズムを狂わされ、加藤やJr.の比じゃないくらいKOを重ねてしまった。

克己に勝てないまま1時間以上経過し、少しズルしてプレイ動画を見に行ったら、どのプレイヤーも克己戦に1時間以上かかっており「ボコボコにされてるのは自分だけじゃない」と知って勇気をもらえた。

そのおかげか、こちらはダウンせずに2回のダウンを奪えた。あと1回ダウンさせれば勝利だと思っていたら……。

まさかの克己覚醒演出アニメーション!克己の全身の骨が気持ち悪くなっているが、これは全身の関節を増やし、前述のマッハ突きの速度を飛躍的に上げる、成長した克己の戦闘形態だ。もちろん本当に関節が増えているわけではなく、あくまでイメージだ。だが、彼の天賦の才が、数百?数千?のイメージの関節で加速させる真マッハ突きを実現させた。

連続で攻撃してくる頻度が増え、こころなしか全体的なスピードも速くなっている気がする。そしてなにより、青く光って見辛い!

克己を倒すまで、さらに1時間を有したという。


花山薫、シコルスキー、烈海王、ビスケット・オリバ、他にも原作で刃牙と戦ったキャラから、絡みのなかったキャラまで登場します。克己戦の以後はすべての敵に苦戦し、モードクリアまで17時間ほどかかりました。

キャラクターごとに攻撃パターンやクセがあり、上手く原作再現されていたように感じて「持ち味イカしやがったなぁ……」とニッコリしてしまいます。

「刃牙」を知らない方でも『パンチアウト』風ゲームとして十分に楽しめる出来ですが、少なめのボリュームに対して3400円とお高めの価格なのでちょっと薦めにくいですね。しかし「刃牙」ファンの方なら間違いなく楽しめると思います!

そうそう。TGS2025に本作も出展されていたので、克己にいかに苦戦したかを開発者さんに熱弁していました。

『範馬刃牙: Blood Arena』はPC(Steam)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/ニンテンドースイッチ向けに発売中です。


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ライター:吉田 輝和,編集:キーボード打海

ライター/おじさんの絵を描くおじさん 吉田 輝和

20年近く趣味でおじさんの絵(自画像)を描いていたら、いつの間にかおじさんの絵を描く仕事をするようになったおじさん。「吸血鬼すぐ死ぬ」や「からかい上手の高木さん」など数多くの漫画に、自分でも知らない内にモブとして登場している。 現在はGame*Sparkや他メディアでおじさんの絵やゲームの絵日記を連載中。お仕事の依頼は吉田輝和ツイッターからどうぞ。

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編集/「キーボードうつみ」と読みます キーボード打海

Game*Sparkの編集者。『サイバーパンク2077 コレクターズエディション』を持っていることが唯一の自慢で、黄色くて鬼バカでかい紙の箱に圧迫されながら日々を過ごしている。好きなゲームは『恐怖の世界』。

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