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資材収集とダンジョン探索の病みつきのループ!クリッカー×DRPG×ホラーの異色作品『Horripilant』体験版プレイレポ

クリッカーにバトルに探索に、シンプルがゆえに奥深いゲーム性です。

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資材収集とダンジョン探索の病みつきのループ!クリッカー×DRPG×ホラーの異色作品『Horripilant』体験版プレイレポ
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東京ゲームショウ2025のUkiyo StudiosブースでクリッカーダンジョンRPG『Horripilant』のデモを試遊することができました。

寝る前にちょっと触るつもりが気づけば深夜…なんてこともざらな「クリッカーゲーム」と、装備を強化しては探索し、思いもよらぬところにアイテムがあったり強敵に手も足も出なくて全滅したり、ドキドキハラハラ盛りだくさんの「ダンジョンRPG」を組み合わせたらどれだけ時間が溶けてしまうのでしょうか?

本記事ではTGS 2025で試遊できた『Horripilant』デモ版のプレイレポートをお届けします。

まずはチュートリアル

中央に焚火が位置する、簡素な一室からゲームは始まる。

口内は血の味、そして鼻腔には湿っぽくかび臭いダンジョンのにおい、さらには「わが子よ」という声が周囲の壁から聞こえてくる中、主人公は目覚めます。

重く響くBGMの重低音と焚火の爆ぜる音が不穏な状況を効果的に表現しています。

なぜ壁から親の声が…?謎は深まるばかりです。

声の主曰く、主人公はダンジョンを探索しなければならないとのこと。 さっそく地図を開いて探索に向かいます。

クリッカーだ!画面には映っていませんが、カーソルが斧に代わるところも細かくて可愛いです。

たどり着いた先は「資材」というエリア。ここで収集した資材を使って装備を整えるようです。

時おり現れる白い光をクリックすると資材が大量に手に入ります。

もはや説明不要かもしれませんが、クリックをして集めた資材をもって一度のクリックで手に入る資材の量を増やしたり、時間経過で資材を集めてくれるネズミやカラスを雇ったりすることで効率的に資材を手に入れることができます。

マウスへの負担が気になる方は、若干効率は落ちますが長押しすることでも資材の収集が可能ですよ。

それでは集めた資材を手に、装備を整えに向かいましょう。

棚に並ぶ装備品の数々。資材が不足していて購入できないものは赤く表示されるみたい。

こちらが「装備」というエリア。「資材」で集めた木を消費して装備を強化することができます。

画面右のステータスに表示されているように、装備はそれぞれ攻撃力や防御力、回避率などに対応しており、なにを優先的に強化するかはプレイヤーの好みが問われます。

筆者は力こそパワー信者のため、敵を一撃で粉砕すべく、剣を一段階多く強化してみました。

これで戦いの準備は整いました!さっそくダンジョンに潜りましょう!

一寸先は闇…。暗闇が口を開けてこちらを地獄へいざないます。

こちらが「ダンジョン」の入口。声の主に言われるがまま資材を集め、装備を新調し、ダンジョンへとやってきました。画面右上の主人公の顔も少し不安そうに見えますが、覚悟を決めて地獄へと降りてゆきましょう。

自動攻撃を行うため放置でもOK!ネズミの右に表示されている白丸をクリックすると大きなダメージを与えられます。

戦闘は非常にシンプルで、戦闘の際にプレイヤーが関与できるのは主に帰還のタイミングのみ

敵を倒すたびに経験値と肉を獲得し、経験値はレベルアップ、肉は資材収集の効率化などにそれぞれ使用できます。レベルはサクサクあがるため、HPもガンガンあがりますが、敵の攻撃が主人公の再生力を上回っていればいずれは負けてしまいます。

死の間際。視界は狭く暗くなり不安を煽ります。主人公も必死の形相
敗北した際には戦闘で獲得した肉を一部失ってしまいます。力が欲しい…。

無念の敗北。

再び壁から謎の声が。どうやらずっとこちらの動向をうかがっているよう。

敗走して傷心中のところ、壁の声より次の目的地が提示されました。「穴」へ来いとのこと。向かいましょう。

穴底からこちらを覗く不気味な存在。カラスのくちばしを持ってくるよう頼まれました。

ついに声の主が登場しました。無に通じているかにも感じるような暗闇からこちらを覗き、笑っています。「汝が深淵を覗きこむとき、深淵もまた汝を覗き返している。」というニーチェの言葉が脳裏をよぎる光景ですが、どうやら声の主は主人公におつかいを頼んでいるようです。

木を切り、装備を整え、ダンジョンへ潜り、潜っている間に溜まった資材でさらに装備を整え、HPが満タンになるまでの間に木を切り…・

時間にしてわずか15分ほどでレベルは100を超え、HPは2,000の大台に乗りました。カラスのくちばし目指し、いざゆかんダンジョンの奥へ!

第5階層で見つけたカラス。私は私でアレをアレしてネズミを味方につけました。
転生の可能性を見通すことが出来るように。みんな大好き強くてニューゲーム。ちょうど力が欲しかった…。

辛くもカラスを討伐し、カラスのくちばしを手に入れることができました。

着の身着のまま「穴」に向かうと、不気味な存在から転生の可能性を提示されました。なんとも怪しげな勧誘ですが、強くてニューゲームはクリッカーゲームの醍醐味。訝し気な表情で奴を牽制しつつ、転生することにしました。

覚悟はできた!主人公のセリフは多くないですが、きっと勇ましい性格なのではないでしょうか。
覚悟を揺るがすような警告。それでも主人公と私の覚悟は固いです。
4つの種類からなる転生による成長要素。脳筋の私はすでに装備強化にカーソルを合わせていますが一体なにを強化して転生するのでしょうか。

資材の収集効率を上昇させるもの、戦闘で得られる肉や経験値を増やすもの、装備品による強化効果をあげるもの、使い魔を強化するものの4つの系統から成長要素を選んで転生することができます。

装備品を強化して「俺TUEEE」するもよし、バランスよく育てるもよし。成長の方向性を定めてどんどんダンジョン探索を進めましょう!

ちなみに装備品ばかり強化した私の転生後がこちらです。

やっぱり脳筋だ!
転生後。レベルは1からですが、ステータスが上がっていて成長を実感しますね。

ここからまた木をこり、装備を整え、ダンジョンへ潜り、潜っている間に溜まった資材でさらに装備を整え、HPが満タンになるまでの間に木をこり…そして転生し…と繰り返すことでダンジョンの最深部を目指して潜っていくわけですね。

クリッカーゲームも時々プレイする筆者ですが、急にやりたくなっては数日で触らなくなってしまうということも少なくありません。ハマった時には中毒的な魅力を感じるクリッカーゲームですが、「Aをより手に入れるためにAを手に入れる」という状況に我を忘れてのめりこむこともあれば、急に正気を取り戻してしまうこともあるわけです。

しかし、今作の素晴らしいところは「ダンジョン深部へと進むために資材を手に入れる」という目的と手段が明確に分かれていることです。資材収集でクリッカー要素にどっぷりハマり、装備を整えてダンジョン攻略を行う。まずい!敵が強い!ダンジョン攻略のために資材収集しなければ!と、今度は目的が手段に、手段が目的にと、入れ替わり立ち替わりプレイヤーの脳にしみ込んでくるのです。

資材のために戦闘し、戦闘のために資材を手に入れる病みつきのループ

2度ほど転生を繰り返したステータス。強い!

前述した通り、このゲームは「ダンジョン最深部を目指す」という明確な目的のもと、資材収集を行い装備品の強化を図ります。

階層が進むほどに敵のHPは高くなり、攻撃も激しくなってくるため当然こちらも相応の強化を求められると考えるところですが、レベルがとってもサクサクあがるため、HPだけはダンジョンに潜るだけでもかなり高くなります。

そこに装備品の強化を加えることでダンジョンの奥へ奥へと突き進むことが出来そうなものですが、資材収集があまり効率的でないためそう簡単にコトは進みません。ただ、これはゲームバランスのためにあえて効率を下げているのではないかと感じました。というのも、HPがあがれば耐久力があがるため、「さっきよりもダンジョンの奥に進めた!」となりやすく達成感を感じやすい設計になっているのです。適度な達成感をチョコチョコくれるので飽きにくく、プレイヤーにとってノンストレスな作りだなぁと感じました。

極限状態で倒したボス。主人公の荒い息遣いが聞こえてくるようです。

ダンジョンでは階層ごとに10体の敵が登場し、10体目は必ずボスが登場するようです。このボスを倒すことができれば「祝福」を得ることができます。

再生力ボーナスや肉ブーストなど、ダンジョン探索を有利にしてくれたり、資材の収集を効率化するような効果が3つランダムで提示され、一つだけ選択することで得ることができます。なお、この効果は今回のダンジョン探索でのみ有効となります。

単に敵を倒しつづけるだけではなく、10体ごとのボス、倒せばランダムな報酬という仕組みがプレイ体験を簡素化させず、毎回のダンジョン探索を新たな気持ちで楽しませてくれます。ダンジョンに行き詰ったらまた木を切りましょう!

また、デモ版では第10階層までのプレイとなっていますが、「穴」の存在の正体や主人公の正体など、まだまだ明かされていない謎もあるためそのあたりも非常に気になるところです。

一歩進むごとに強くなる、『Horripilant』は現在Steamでデモ版を配信中です。ぜひ病みつきのループを体験してみてください!

ただ、忘れないでください…すべての祝福には代償が必ずあります。

ライター:えでぃお,編集:みお

編集/取材も執筆もたくさんやる、半ライター半編集 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。

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