
JAXA宇宙教育センターが“宇宙を通じて人づくりをしていく”を目的に開発した、『マインクラフト』向けコンテンツ『ルナクラフト』が、公式サイトにて無料配信中です。
本ワールドは2050年の月面を、月周回衛星「かぐや」の実データを基に約1/75スケールで再現し、「本物に忠実なものを作ろう!」という信念を貫いて構築されています。


『ルナクラフト』は『マインクラフト』Bedrock版およびEducation版に対応し、PBL(問題解決型学習)ワークショップ用教材として学校や団体で活用中です。
触れた子どもたちは、「自分で飛び込んで学ぶ」という体験を通じて、月面の鉱物組成や急斜面、宇宙食や農場施設など多彩な要素を探究。「もっと遊びたい!」というフィードバックが多数寄せられました。

特に「ミツバチ導入プラン」では、受粉の重要性に気づいたグループが「ミツバチの必要性」を訴え、特別に導入を許可。色とりどりの植物の中をミツバチたちが飛び交う農場は、専門家もシミュレーションしていたほどの完成度を誇りました。

ゲーム内では、『マイクラ』のアイテム「松明」は宇宙では酸素がないため燃えないことから、「LEDライト」へ変更。細部のリアルさが光ります。
「いい大人が本当に大人気なく作ったものという感じかもしれません(笑)」と、JAXA宇宙教育センター・主任の宮崎直美氏も語るほどのこだわりぶりです。

舞台は2050年の想定ということもあり、開発計画が進んで月面に100人が暮らしていたり、月面上で“地産地消”ができる農場も登場したりします。将来の宇宙生活をリアルに体感可能です。
宮崎氏は、「子どもに真剣に向き合うためには、大人も真剣に向き合わなきゃいけない」と語り、“妥協なき再現”への情熱を強調しています。

今後のアップデートは現実の宇宙計画の進捗次第とのことで、大規模なメジャーアップデートにも期待が高まります。学校での導入にあたってはPCとネット環境の整備も課題ですが、デジタル教育の可能性を切り拓く『ルナクラフト』には、今後も注目する必要がありそうです。
まだまだJAXAの『ルナクラフト』への想いが知れるインタビュー全文記事も、ぜひあわせてご覧ください。














