まずはGergo Vasアワードの方から。

バネにもなるし空も飛べるし水にも潜れるスゴい犬。歴代作品の一部ステージはラッシュ抜きではクリア不可能なことさえありました。ラッシュの存在自体がワイリー博士の戦略眼とライト博士の先見性のぶつかり合いだったと考えると、いの一番に選出されたのも納得です。

悪女呼ばわりされるリノアの愛犬。彼女の戦闘能力の骨子の1つです。また、「通信教育で必殺技を覚える」というシステム自体が非常に示唆的で、学習の何たるかおよびその重要性を教えてくれました。

Vas氏いわく、「そんなにスゴくない犬」。犬の身にありながらカモを締め上げるという荒業を披露する一方で、失敗したプレイヤーを嘲笑するその姿はファミコン光線銃シリーズ世代のトラウマでした。

人語を操り、村民(村長)のあらゆる無茶振りリクエストにも応じる一流ミュージシャンです。ユーモラスな外見と声音と裏腹にシブい台詞がチャーミング。いかに『ぶつ森』に飽きようと、土曜の夜はとたけけライブです。

目に余るネーミングセンスですが食用ではなくコンパニオンです。中国・アメリカ間で全面核戦争が勃発しても生き抜いた犬の末裔だと考えると、なるほどスゴイ級です。ちなみに犬種はオーストラリアン・キャトル・ドッグだそうです。(参考1, 参考2)

今ホットな『MGR』より、知性を強調する四足歩行機。刀を振り回す雷電にたいし、さしずめ忍犬といったところ。それにしてもラッシュといいブレードウルフといい、あきらかな無機物でも選ばれているあたり、とりあえず犬の形をしていればAwesome Video Game Dogの資格があるのでしょう。

私立探偵にして犬。着込んだスーツからも明晰な頭脳が伝わってくるようです。なお、44マグナムで武装しています。車だって運転可能。探偵だから当然です。

ガルフォードの相棒で忍犬。繰り出される技名が「マシンガンドッグ」や「レプリカドッグ」とやや不穏だったりしますが、固い絆で結ばれているならば多少厳し目のリクエストも通るはずです。

サブキャラでもNPCでもなくメインキャラの1匹。やはり、とあるシーンで人間に無理やり扮して侵入しようとした際、明らかに犬なのに「イヌ的なお兄さん」でOKが出てしまったのが一番印象的でした。何事もゴリ押しが大事です。

いわゆるペットであり仲間。ボール遊びもできます。ゲームシステム的に重要であるだけでなく、主人公のアクションに対して積極的にリアクションしてくるという要素は、犬のシミュレーションとしては案外あまり見かけない方向性でした。
さて、以下は記者以下数名で夜な夜な徹底討論した結果、選び抜かれた忠犬10種です。

文字通り1秒を取り合うRTSの試合開始直後において最重要とすら呼べるユニット。この犬がいるかいないか、獲得できるかできないかで後の数十分が左右されます。存在がこれ以上に切実な犬キャラが他に思い浮かばないほどでした。ゲーム末期になんとなく生存していて、前線に送り込まれ無為な死を遂げたとしても、それが戦争です。

作品発表当初より「ポメラニアン VS 肉食獣」の構図は衝撃的でした。鍛え抜き徒党を組んだポメラニアンがライオンまたはそれ以上の存在を捕食する様は感動すら覚えます。なお、ストーリーモードは"犬"そのものにフォーカスされており非常に重要な種族です。疾走感のある展開も含め、犬好きにはオススメ。

懐かしの「ポケットステーション」で遊べた『どこでもいっしょ』のメインキャラの1匹。今では様々なシリーズ作品がリリースされていますが、それも初代の功績あってこそ。犬好きの記者が通常教えてはならない日本語を数多くピエールに仕込み、挙句とんでもない人工知能が出来上がってしまったのも今となってはいい思い出です。

ハスキー犬がケルベロスに見えてしまう病気をゲーマーの間に蔓延させた張本犬。同時に、「戦力を特定の個体に依存してはならない」とゲーム上で説教してくれたキャラクターです。シリーズ的には、人間と悪魔以外で邪教の館のお世話になった数少ない種族でもあります。

セガが放った尋常でないアーケード大型筐体の1つ、それが『犬のおさんぽ』。コンベア状の足場とリードを操作してプレイします。一体犬の散歩をシミュレートして何が楽しいのか?といった疑問を吹き飛ばす怪作です。ちなみに、足場の部分妙に硬くなっていることがあり、ナチュラルにハードモードでした。ゲームセンターのメンテナンスの問題だったのか難易度設定だったのかは不明。

別にポメラニアンを極端に愛しているわけではありませんが、またポメラニアンです。シンプルなゲームシステムながらも奥深く誘引力のある『ゴーストトリック』主要キャラの1匹。名前に恥じないスピード感あるセリフ回しに惹き込まれたプレイヤーも多かったことでしょう。また、忠犬の何たるかを教えてくれたキャラクターでもあります。

※適切な画像が用意できませんでした。申し訳ありません。
ただの背景ではありません。近づくと体力が回復します。これはSFC『ファイナルファイト・ガイ』での追加要素で、アーケード版やSFC版初代にはありません。だからなんだと怒られそうですが、難度の高さゆえに切実で有難い裏技だったのです。HP回復のメカニズムについては、"エディ・E"が吐いたガム・シャンデリアから原始肉と並ぶ『FF』シリーズの謎。

犬ではありませんが、犬に類似した生物かもしれませんし、名前に「犬」とありますからロボ犬よりは犬でしょう。クイズゲームでありながら妙な中毒性のあるミニゲームが楽しく、格ゲーパートでは即死や永パを見つけて楽しんだものです。なお、比較的ゆるめの難度のお陰で記者はアーケード版初代のワンクレジットクリアが安定していました。カレーに注意。

クリーチャー化して襲ってくる方ではなく、序盤でトラバサミにやられている犬。あの小柄な体でエルヒガンテの巨躯を恐れず立ち向かう姿は、信念すら感じました。そもそもエルヒガンテ相手に立ち回れるのですから、あんな罠など軽く脱出できたはず。一宿一飯の恩義を百倍返ししてくれた忠犬です。

「連打開始ッス!」。ゲーセンに鳴り響いた野原しんのすけ(声優:矢島晶子)の声に覚えのある方も多いことでしょう。プレイヤーの人差し指から放たれるリビドーをコンパネ右端のボタンを介してゲーム内へ伝えたキャラクターとして、ある意味では最もプレイヤーに忠実な犬でした。
以上、Gokubuto.Sの選ぶゲーム忠犬トップ10でした。続いてせっかくですから選外となった犬たちもご紹介しておきます。理由には「仲間(Companion)ではなく敵である」もあります。そんなことになった原因は、ブレストの段階で記者が協力者にたいし「ゲームに出てくる犬を挙げてみて」と適当に振ったから。犬の定義が曖昧な点についてはご容赦ください。
なお、一般化されがちな神話の登場人物としての犬(フェンリルなど)は印象的なものを除いて除外してあります。選出タイトルはコンシューマーゲームとアーケードゲームに限定しています。順不同。
[味方じゃなくて敵 部門]
- 『メタルギアソリッド』より"狼犬ウルフドッグ"
- 『風来のシレン』シリーズより"番犬"
- 『ビーストバスターズ セカンドナイトメア』より"ゾンビ犬"
- 『Call of Duty 4 Modern Warfare』より"軍用犬"
- 『ドラゴンクエスト4』より"あばれこまいぬ"
- 『ダンジョンズアンドドラゴンズ シャドーオーバーミスタラ』より"ヘルハウンド"
- 『リンダキューブ』より"イヌ"
- 『ドラゴンズドグマ』より"ヘルハウンド"
- 『ヴァルキリープロファイル』より"フェンリル"
- 『バイオハザード』シリーズより"ケルベロス"
- 『パルテナの鏡』シリーズより"ケルベロス"
- 『悪魔城ドラキュラ 月下の夜想曲』より"アンフアゥグリア"
- 『ダークソウル』より"灰色の大狼シフ"
: 「狼犬、ウルフドッグだ。」
: 視界に入られたらたいてい終わりです。
: ガンシューに登場する獣の中でも最も素早い部類。同作の敵はおおむねスピーディーで、特にピラニアは魚類にあるまじきスピードで突撃してきました。
: Veteranの「One Shot, One Kill」でお世話になったあいつ。何度も何度も首を捻ったり喉笛を噛み切られたりした深い関係です。
: おてんば姫の冒険の最初にカメレオンマンとセットで立ちふさがった関門。現段階では対処法が確立されておりさほど手強い相手とはされないものの、当時は恐るべき強敵でした。
: ドロップ運が悪いと後半の難度が上がりました。直線的な動きをするため弱く、ベルトスクロールアクションの攻略法の基本「画面全体を見てY軸をずらして攻撃」を教えてくれる相手でもありました。
[犬かどうかわからない 部門]
- 『ソラトロボ』よりキャラ全般
- 『スーパーマリオ』より"ワンワン"
- 『動物番長』より"正式名称不明"
- 『アンリミテッドサガ』より"ダグルボース"
- 『テイルコンチェルト』よりキャラ全般
- 『風のクロノア』より"クロノア"
- 『ブレスオブファイア』シリーズより"ボッシュ"
[味方かどうかわからない 部門]
- 『GODHAND』より"毒チワワ"
- 『ニンジャガイデン』シリーズより"忍犬"(評価)
: 世間はチワワ全盛期、ともかく凄まじいインパクトでした。

[選外]
- 『ヴァンパイア』シリーズより"ガロン"
- 『桃太郎伝説』シリーズより"犬"
- 『ドッグステーション』よりキャラ全般
- 『ニンテンドッグス』よりキャラ全般
- 『大神』シリーズより"アマテラス"
- 『ペルソナ3』より"コロマル"
- 『レイディアントシルバーガン』より"メリー"
- 『パニクルパネクル』より"いーいぬ"
- 『ワンダープロジェクトJ』より"蹴られる犬"
- 『メタルマックス』シリーズより"ポチ"
- 『逆転裁判1』より"ミサイル"
- 『パラッパラッパー』より"パラッパ"
- 『46億年物語』より"正式名称不明"
- 『豪血寺一族』シリーズより"冥犬ポチ"
- 『カルドセプト』シリーズより"ウルフ"
- 『デメント』より"ヒューイ"
- 『にゃんとワンダフル』より"ペット"
- 『スペースチャンネル5』より"スペース犬"
- 『リズム天国ゴールド』より"犬忍者"
- 『レスキューショット ブービーぼー』より"ぼー"
- 『ジョジョの奇妙な冒険 未来への遺産』より"イギー"
- 『チキチキマシン猛レース』より"ケンケン"
- 『サムライスピリッツ』シリーズより"シクルゥ"
三人寄れば文殊の知恵と言いますが、大の大人が3人寄ってたかって1時間以上アイデア出しした成果がこれだから諺もあまり信用なりません。「あの大事な犬が抜けているぞ!」「なぜあいつが選ばれないんだ」等ありましたら、是非ご意見をお寄せください。
(Thanks: sanpai, sikamako) (ソース: Kotaku)【関連記事】海外ゲーマー独自発表『最もクールな和ゲーメカ』8選
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