『Ghost Recon: Wildlands』で最も重要なのは「選択の自由」―開発者インタビュー | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『Ghost Recon: Wildlands』で最も重要なのは「選択の自由」―開発者インタビュー

Ubisoftがおくる、歴史あるトム・クランシーブランドのタクティカルシューターシリーズ最新作『Ghost Recon: Wildlands』。先日のハンズオンレポートに続き、ユービーアイ本家パリスタジオの開発者インタビューをお届けします。

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『Ghost Recon: Wildlands』で最も重要なのは「選択の自由」―開発者インタビュー
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Ubisoftがおくる、歴史あるトム・クランシーブランドのタクティカルシューターシリーズ最新作『Tom Clancy's Ghost Recon: Wildlands』。E3 2016ではUbisoftのプレスカンファレンスで大々的にフィーチャーされ、その広大なオープンワールド環境や多彩な戦略性が見て取れるゲームプレイデモが実演、欧米での発売日も2017年3月7日に決まりました。先日のハンズオンレポートに続き、ユービーアイ本家パリスタジオの開発者インタビューをお届けします。

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――まずはお二人の自己紹介を簡単にお願いします。

Nouredine Abboud(以下Abboud): Nouredine Abboudです。『Ghost Recon: Wildlands』ではシニアプロデューサーを担当しています。

Eric Couzian(以下Couzian): 『Ghost Recon: Wildlands』のクリエイティブディレクターEric Couzianです。

――Ubisoftのプレスカンファレンスで、ゲームプレイデモを遂に披露しましたね。ゲーマーからはどんなリアクションがありましたか?

Abboud: 2017年3月7日の発売日を発表できて、喜んでもらえたと思います。最も大きかった反応は、本作ではゲーム中にプレイヤーが取れる行動が多彩であるということです。ゲームの自由度は、我々の最も重要とする部分でしたから。

Couzian: 当初から重要視していたのが、プレイアブルデモを用意して、プレイヤーの選択がスクリプト化されていない自由なものであると証明することでした。プレイヤーはあらゆるシチュエーションに対して望むままに対処できるのです。ヘリコプターに乗ることもできるし、ヘリコプターを盗むこともできるし、あるいは仲間をヘリコプターに乗せることだってできます。ステルスで潜入しても、長距離からスナイパーライフルで仕留めても、銃を乱射して突撃するのもプレイヤーの自由です。それはソロプレイでAIチームメイトに指示しても、Co-opプレイでフレンドに指示しても、どちらでも可能です。


――『Ghost Recon: Wildlands』のゲーム中には何種類の乗り物が用意されていますか?

Abboud: 陸・空・海に分類される、プレイヤーが運転できる60タイプ以上の異なる乗り物が存在します。ヘリコプターから、バイク、バギー、装甲車、ボートまで……。一般人の乗り物を奪うことも可能です。どのようにゲームの世界を移動するかはプレイスタイル次第。シチュエーションにあわせて自分に合った乗り物を選ぶのです。

Couzian: 『Ghost Recon: Wildlands』は、Ubisoftでも最大規模のオープンワールドアクションアドベンチャーゲームです。ゲーム中には、山岳地帯、砂漠、ジャングルをはじめとする11種類の環境があります。それらの広大な環境を移動するための、多彩なツールを用意する必要がありました。本作における乗り物の存在は興奮に値します。なぜなら戦術面の様々な可能性を生み出すからです。これは巨大なひとつだけのマップを舞台にする上で大変重要な点です。プレイヤーは好きな時に好きな場所に移動できます。ゲーム中のすべてのミッションは最初からアクセスでき、プレイヤーの望む順番で進められます。それを可能にしているのが乗り物の存在なのです。

――E3 2016プレスカンファレンスでは、麻薬カルテルのターゲットを狙うミッションが披露されました。ゲーム中には、何種類くらいのターゲットと、どのようなタイプのミッションが存在しますか?

Abboud: あのデモのプレイヤーの目的は、悪者をただ殺すというのではなく、捕まえて情報を入手することです。『Ghost Recon』というゲームのテーマは“Reconnaissance(偵察)”です。フィールドに出て戦術的な情報を得ることです。プレイヤーが対峙する麻薬組織は、4つの部門「製造」「警備」「影響」「密輸」に分かれています。「影響」は当局者などの地元住民への影響を意味します。すべてのミッションはこれら4つの要素が結びついており、例えば護衛の敵を攻撃したり、コカの栽培所を破壊したりします。

Couzian: ゲームがノンリニアな構造であるという点が最も大切です。ゴースト部隊の最終的な目的は、麻薬カルテルを解体することです。それぞれの任務の頂点にはボス敵がおり、その下には多数の配下がいます。どの敵から排除していくかはプレイヤー次第で、任務の目標はただ彼らを殺せばいいというものではありません。時には誘拐して情報を吐かせることもできます。麻薬カルテルは非常に複雑な組織で、ある敵を寝返らせることも可能です。ボスの個性やミッションタイプによって、目標は全く異なるものになるのです。


――プレイヤーキャラクターのカスタマイズ要素はありますか? また経験値やレベルといったプログレッションシステムは?

Abboud: プレイヤーの自由度はミッションだけに限らず、プレイヤー個人にもあります。まず、『Ghost Recon Future Soldier』にあった銃器のカスタマイズシステム「Gun Smith」が復活します。外装やカートリッジなど銃器のあらゆる部分をプレイヤーが選んで、何十億通りもの組み合わせが存在します。キャラクターのカスタマイズも同様です。プレイヤーは女性キャラクターも選べますし、見た目や衣装も変更可能です。銃もリアリティーを追求しています。敵を銃で撃ては死亡します。何十発も撃たれて死ぬようなことはありません。

Couzian: プログレッションはゲームの中核です。それは、プレイヤーに好きな時に自由に行動して、プレイスタイルに合わせてキャラクターや武器をどのように強化するか選んでほしいと願う理由でもあります。プレイヤー個人のプログレッションは主なモチベーションになります。なぜならストーリーはノンリニアで、ゲームはプレイヤーの自由に、麻薬カルテルを撲滅するか、あるいはキャラクターを強化させるか、選べるからです。

――オンライン要素について教えてください。マッチメイキングはあるのでしょうか。

Abboud: 『Ghost Recon: Wildlands』はソロプレイでもオンラインCo-opでも、最初から最後まで通してプレイできます。さらにゲーム中にソロプレイとオンラインCo-opを切り替えることも可能です。例えば1時間だけオンラインCo-opをフレンドと遊んで、その後ソロプレイに戻るといった感じに。もちろんマッチメイキングで一緒にCo-opをする他のプレイヤーを探せます。ソロとCo-opでキャンペーンは分けたくなかったので、基本的に自分のキャラクターやストーリーの進行は、両モードで共有されます。

――ソロの時は、4人のゴースト隊員を切り替えてプレイするのでしょうか?

Couzian: ソロプレイでは、あなたが1人のキャラクターをプレイして、3人のAIキャラクターがいっしょに行動します。AIキャラクターに切り替えて操作はできませんが、彼らに指令を送ることはできます。もし途中でCo-opプレイに戻すと、AIはいなくなり、人間のプレイヤーと置き換わります。ソロとCo-opと同じゲーム体験を提供するのを重要視していて、ソロでもAIへの指示によってCo-opプレイに近いような戦術やアプローチを実現できるでしょう。


――PS4版、Xbox One版、PC版でスペックに違いはありますか?

Abboud: 我々はひとつのプラットフォームを所有しているゲーマー向けにゲームを作っています。したがって全てのプラットフォーム上で最大限のクオリティーを出すのが目標です。もちろんコンソール版は技術的な構造が少し異なりますが、そもそもPC版はユーザーによってスペックが均一ではありません。各機種ともに、それぞれのプラットフォーム上で最高のバージョンになっています。

――リプレイ性はありますか?

Abboud: 繰り返しになりますが、ゲームには驚くほどの自由度があります。これまでたくさんのプレイを目にしてきましたが、同じシチュエーション、全く同じ方法が起こるのを見るのは稀です。ミッションを異なるやり方でクリアできることがリプレイ性の大きな側面だと言えるでしょう。ゲーム中の展開は一切スクリプト化されていません。Ubisoftのプレスカンファレンスで披露したデモで、敵が逃げてカーチェイスになるシーンも、スクリプト化されていません。

――『Ghost Recon: Wildlands』の発売までに残された課題は何ですか?

Abboud: とにかくゲームのスケールが大きく、可能性が膨大にあるため、あらゆるプレイスタイルがマップ上のすべてで有効になるように調整しなければなりません。たくさんのプレイヤーとテストを重ねる必要があります。E3でも多くの人にデモを遊んでもらって、フィードバックを分析しています。記者がどのようにプレイするかを見て、ナレッジデータベースを蓄積しています。我々にとって本当に貴重な場です。

Couzian: E3で展示しているのはたったひとつの環境だけという点も忘れてはなりません。ゲーム中には、塩原、砂漠、ジャングル、沼など11種類のエコシステムが存在します。製品版では、100以上のストーリーミッションがあり、サイドミッションや各種オブジェクティブも備わっています。


――『Ghost Recon: Wildlands』に期待している日本のゲーマーにメッセージを。

Abboud: フランスと日本のゲーマーは趣向が異なるという声もありますが、本作のようにプレイヤーの自由度の高さとアクションを備えたゲームでは、どこ出身であろうと興味深く感じてもらえるはずです。早く日本のゲーマーにも遊んでもらって、彼らがどのようなプレイスタイルなのかを見てみたいですね。

Couzian: 本作で最も価値があるのは、やはりプレイヤーの自由度です。どんなプレイスタイルで挑むのか、ソロなのか4人Co-opなのか、本当にあなた次第の遊び方ができるでしょう。

――本日はありがとうございました。
《Rio Tani》
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