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痛みを受け入れ活路を開く『The MISSING -J.J.マクフィールドと追憶島-』【スイッチと往くインディー行脚】

「ニンテンドースイッチで遊べるインディーゲーム」の中でも、特にハードコアゲーマーにオススメな注目作&掘り出し物をご紹介。今回は、White Owls Inc.が手がける『The MISSING -J.J.マクフィールドと追憶島-』です。

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痛みを受け入れ活路を開く『The MISSING -J.J.マクフィールドと追憶島-』【スイッチと往くインディー行脚】
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近年、その活躍の場をPCのみならず家庭用ゲーム機、スマホ、タブレットへと広げているインディーゲーム。「携帯ゲーム機」としても「据え置きゲーム機」としても遊べるニンテンドースイッチで、そんな新進気鋭のインディー作品たちを気ままに遊びたいと思う方も増えてきたのでは。

本企画では、昨今着々とライブラリを増やしてきている「ニンテンドースイッチで遊べるインディーゲーム」の中でも、特にハードコアゲーマーにオススメな注目作&掘り出し物をご紹介します。

今回紹介するタイトルは、White Owls Inc.が手がける『The MISSING -J.J.マクフィールドと追憶島-』です。

「痛み」を受け入れる再生の物語



一言にゲームと表しても、その体験は様々な種類に分かれます。頭を使うパズルゲームや、技術を競う対戦ゲームといった様に、遊ぶ目的そのものが大きく異なるのが、幅広いジャンルを擁する「ゲーム」の特徴と言えるでしょう。

『The MISSING』は、システムとしては「謎解きアクション」と分類できます。しかしながら本作は、「本質として人生の一側面を探る」という古典小説のようなメッセージ性を持って開発されています。

ゲームを紹介する上で「プレイヤーが何を求めているか」を最優先にして考えたとき、筆者は「謎解き」や「アクション」よりも、映画や小説のような「生きる上での何かを得る」タイプのアドベンチャーのようなゲームであると紹介すべきだろうと判断しました。


ゲームの開始時点では、上記のような注意事項が表示されます。いわゆるハードコアな作品のように激しいグロテスク表現がある訳ではありませんが、物語を進めるにあたっては「自分(主人公)の身体を大きく傷つける必要がある」といった場面が続くので、苦手な方はある程度の覚悟を持ってプレイする必要があるでしょう。


ステージ中には様々なギミックがあり、そのほとんどは主人公に致命傷を与えます。画像のようにして火だるまになってしまうこともあれば、身体をバラバラにされて頭部だけになってしまうようなことも。

しかしながらこのゲームの不思議な世界では、主人公はその状況でも生き延び、こうした悲惨な状況をあえて利用して活路を切り開かねばならないのです。横スクロールアクションとしては「明らかにアウトな場所」へぶつかって、主人公の痛そうな叫びを聞きながら突き進むことになるでしょう。

失踪した友人を探しに不思議な島をさまよう



主人公J.J.は友人のエミリーと共に「追憶島」へ旅行にやってきます。そのキャンプの夜、突然の雷雨と共にエミリーの姿を見失う所からゲームスタート。詳しい操作説明もない中、手探りで歩んでいくといった作りに不安が募ります。


スマホにはSNSアプリから様々なメッセージが届きますが、その内容は掴みどころがありません。現代的なポップな感じを残しつつ、主人公本人の疑惑も深まりながら、ひたすら前進していくことになります。


身体が引き裂かれる程の致命傷を負っても生き続けられるのは何故なのか。追憶島の不思議な力はいったい何なのか。途中に現れる異形の者たちの正体とは。ステージの謎を踏破するその先に現れる結末が、すべてに応えてくれることでしょう。

操作はシンプル……創意工夫で前進を



ステージには「ドーナツ」が配置されていて、これを回収しながら進むという収集要素があります。画像のように、一見すぐには到達できない場所へいかにして向かうのかが問われます。直接到達できなくとも、何らかの工夫が必要な場面もあります。「主人公は死なない」という状況を、最大限に活用しましょう。


描画は微細なポリゴンといったものではないものの、心象描写にリンクした不思議で美しい表現を楽しむためにも、筆者はTVモードでのプレイを推奨します。複雑な操作は要求されないので、モバイルとしても遊ぶことは十分可能です。

本作は決してアクションとして軽快ではなく、リスタートもやや不親切な部分があると感じます。物語も短めで、やりこみ要素が多い訳でもありません。やはり「ひとつのメッセージ」を持った作品として楽しむことをオススメします。

最も深い暗闇は夜明けの前に



振り返ったとき、あの頃に経験した苦しさから学んだという実感は、誰もが少なからず持っているのではないでしょうか。人の悩みは千差万別とは言え、生きる上ではとても乗り越えられそうにない「壁」に当たってしまう人もいます。

その悩みが本人にとって絶望的とも言えるものであったとき、その暗闇は光の一筋も感じられないようなものに思えるかもしれません。深淵のような底から幸運にも抜け出せたのならば、いつかそれさえも自分の血肉として受け入れられるようになるのが、人間の強さだと筆者は信じています。

夜明け前の最も暗い闇夜に陥った時、そこから抜け出せるのはとても危ういギリギリの闘争なのだろうかとも思います。「痛み」を知り、受け入れたその先にこそ、山頂で迎える朝日のように、その人の前進が実現するのかもしれません。


『The MISSING』は、そうしたことを訴えかけてくる作品だと筆者は感じます。これが冒頭で「小説のよう」だと紹介した理由です。プレイヤーによってはその「痛み」が不快となることもあると思います。生きることと死ぬことと、美しさと醜さと、絶望と再生と、そうした「コントラスト」の強調を本作の手法として取り入れている為です。メッセージ性の強い本作に、筆者はとても前向きなもの……人間の本質のようなものを感じられたと思います。

製品情報


    『The MISSING -J.J.マクフィールドと追憶島-』



  • ニンテンドーeショップ2018年10月11日発売:2990円
  • Steam2018年10月11日:2990円
  • XBOX LIVE2018年10月11日:3240円
  • PlayStation Store2018年10月11日:2990円

  • <言語サポート>

    ニンテンドースイッチ/PS4/Xbox One/PC:日本語/英語/韓国語/中国語
《Trasque》

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