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全員が楽しめる宇宙探検ゲームを―『スターリンク バトル・フォー・アトラス』インタビュー!『スターフォックス』コラボの裏側も

来日したユービーアイソフト・トロントのクリエイティブディレクター、ローラン・マルヴィル氏に『スターリンク バトル・フォー・アトラス』の開発意図・ターゲットなどの様々な話を伺うことができました。

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10月14日に秋葉原で開催された“UBIDAY 2018”で日本初出展し、「ラウンドテーブル2018」で電撃的に発売日が発表されたユービーアイソフトのSFシューティングアクション『スターリンク バトル・フォー・アトラス』。“Toys to Life”ジャンルの最新ゲームであり、現世代機ベースで開発された最初の作品となります。

今回、本イベントのために来日したユービーアイソフト・トロント(以下、UBIトロント)のクリエイティブディレクター、ローラン・マルヴィル氏に本作の開発意図・ターゲットなどの様々な話を伺うことができました。

UBIトロントでは『アサシン クリード』や『ファークライ』シリーズでの開発サポートを行っていましたが、オリジナルタイトルの開発は本作が初となります。

ローラン・マルヴィル氏



――まず、本作を開発するになったきっかけから教えていただけますか。

マルヴィル氏:5年前(*1)、我々に今までにないクリエイティブなものを作ってくれ、というリクエストがあり、このリクエストにすごくワクワクしたのですが、同時にプレッシャーにもなりました。そこで我々は何百ものプロトタイプを作りました。UBIトロントはゲームジャムのように、チームがプロトタイプを作ってトライするというカルチャーがありまして、いいものができてもまた新しいものを作り出すスピード感のあるスタジオです。そのうちのプロトタイプの中に、レゴブロックを使って宇宙船を作るという良いものがあったんです。

(*1)5年前――2013年の「Toys to Life」マーケットでは『スカイランダーズ』が3作目となる『Skylanders: Swap Force』が発売、またディズニーとピクサーのキャラを組み合わせて楽しめる『ディズニーインフィニティ(1.0)』が発売されています。当時はUSBケーブルで接続する“ポータル”“ベース”などと呼ばれる機器を使っていました。コントローラの上に乗せる小型のアタッチメントを使ったものは『スターリンク』が初となります。

――どういったものなのでしょうか?

マルヴィル氏:エレクトリックボードの上にレゴでできた宇宙船を置く、というものでした。レゴブロックの部品はワイヤーでつなげて作っています。その部品を組み合わせてゲーム内でそれが反映される、というものになりました。そこでちょっとした化学反応がおきまして、レゴを組み替えてもゲームに反映されるようにできたんです。その後は、このプロトタイプを使ってどんなゲームが作れるか、を話し合いました。

――ゲーム内容を簡単に説明していただけますか?

マルヴィル氏:ゲームはオープンワールドのアクションアドベンチャーです。ゲームでは主人公チームとなる、星々を探索することが目的の“スターリンク・イニシアティブ”が旅をします。ほとんどのメンバーは地球出身で“ジャッジ”と呼ばれるキャラクターを探す旅に出ます。ジャッジは物語の数年前に地球に墜落し、地球人に星系間航行の技術を提供したという設定ですね。ゲームの冒頭はスターリンク・イニシアティブがアトラス星系に到着するところから始まるのですが、到着後すぐに謎の軍隊に襲撃され、イニシアティブのキャプテンも誘拐されてしまいます。スターリンク・イニシアティブのメンバーはアトラス星系で起こる困難を乗り越えるために多彩なスターシップで戦っていくんです。

――「アクションシューティング」と「フライトシューティング」の2面性を持たせたのはなぜでしょうか。

マルヴィル氏:まずテンポ感のあるシューティングゲームを作りたかった、というところがあります。宇宙でのドッグファイトや、惑星上での巨大なボスバトルなどがあり、本作ではそれをシームレスに作り上げています。


――ゲームにはロード時間がなく、シームレスに惑星間移動ができる、というのはゲームの没入感を削がない、という点で素晴らしいですね。

マルヴィル氏:ありがとうございます。このゲームは完全にシームレスに作られています。それは宇宙のかなたから惑星の地表へ着陸する瞬間を実感してほしいからです。

――パイロットで思い出したのですが、本作ではパイロットを変更するとストーリーの描かれ方が変わる印象がありましたが……。

マルヴィル氏:メインストーリーはパイロットを変えても大筋は変わらないのですが、パイロットごとにキャラクターのパーソナリティが異なっていて、本作ではパイロットを変えることでメインストーリーをいろいろなキャラクターの視点から見ることができます。さらにこのモジュラートイのシステムがあることによってプレイヤーが自らのストーリーを作れるんです。

――スターシップ、パイロットの数はいまこの場にあるもので全部なんですか?

マルヴィル氏:ちょっといくつかは欠けていますね。10人のパイロット、スターシップは7種類あります。
(※10月16日時点)

――武器ですが、“ヒート”“グラビティ”“フリーズ”などのエナジー属性を入れようとしたのはなぜですか?

マルヴィル氏:本作では“クリエイティブコンバット”をコンセプトとしていて、武器を組み合わせると、新しいコンボを作り上げることができます。例えば“フロストバラージ”という武器はホーミングミサイルを発射してダメージを与えた敵をスローダウンさせることが可能なんですが、これに“ボルケーノ”というガトリングガンを併用することで温度を上げて防御値が下がった敵をフロストバラージで“サムショック”させることができます。別の例では“インプローダー”というブラックホール弾を発射して敵を引き寄せ、ブラックホール弾に向けて発射したガトリングガンでダメージを倍加する、ということもできます。このように2つの武器の組み合わせで様々な戦い方が可能になっています。

――スターシップのデザインなのですが、どんな点を念頭に置いて製作したのか、や、開発での苦労点を教えていただけますか。

マルヴィル氏:チャレンジはいくつかあったのですが、スターシップ一つ一つにはディティールのこだわりを持っています。プレイヤーがパーツを付け外しするので、耐久性にもこだわっています。このように(といいつつ、他のスターシップからウイングを取り外し、アーウィンに次々と取り付ける!)いろいろと組み替えてもロードなしに瞬時に反映させるのが最大のチャレンジでした。また、コントローラの上に乗せるので重さなどもポイントになりました。トイデザイナーのシンヤさんと一緒に取り組んだのですが、武器が片手で付け替えできるように設計されています。また“プルフォース”というものがありまして、武器を取った時にウイングが一緒に取れないように設計されています。

――今のアーウィンの“魔改造”を見て、質問があるのですが(笑)、任天堂さんに対してどうやってこの仕様にゴーサインを出させたんですか?

マルヴィル氏:3Dプリンタで作った初期プロトライプのスターシップを持って任天堂の京都本社に行きまして、宮本茂さんと『スターフォックス』チームとのミーティングをさせていただきました。その時点でアーウィンのウイングもほかのスターシップと同じくモジュラー仕様になっていたんですが、それを宮本さんが見るや否やアーウィンのウイングを取りまして。


――取っちゃいましたか!

マルヴィル氏:ほかのスターシップからウイングを取って勝手につけました。もちろん、その時には部屋にはたくさんの関係者がいましたが、みんなあたりを見回してすごくドキドキしてました(笑)。もちろん、後日その仕組みをちゃんと説明しまして、このアイディアが大丈夫か、というミーティングを重ね、アーウィンでもウイングの付け替えといったビルドができるようになりました。シリーズのシグネチャーであるアーウィンのシルエットを変えてしまうのでそのあたりは慎重に議論を行いましたよ。大変だったのですが、素晴らしい機会になりました。

――パイロットとスターシップが分離させられるアイデアについても教えてください。

マルヴィル氏:開発の初期段階ではスターシップには固定のパイロットがいました。なので、スターシップに取り付けられていて取り外しができない設定だったのですが、武器もスターシップもウイングもモジュラーになっていて、パイロットだけはスターシップのコックピットに入ったままになってました。ただ、「パイロットも取り外せるようにしたい」というアイデアもあったものの、解決策がなかなか見つからなかったのです。最初はコックピットの上の部分を外せるようにとか、コックピットそのものをモジュラー化するなど、いろいろと考えたのですが、これだとすべてのパイロットがコックピットで座っているだけの体勢になってしまい……。

――あぁ、それだと外した時ちょっと見栄えが悪いかもしれませんね。

マルヴィル氏:ヒーローらしくないですし、テーブルで並べてもらしくないので。しかし、ある日、スターシップの下部に穴をあけて、そこからパイロットが入る形にしよう、と思いつきまして。これならプレイヤーがカッコイイパイロットを差し込んでもらえます。シンヤさんには全部のスターシップの設計をやり直してもらったので気の毒でしたが(笑)。

――今回、スターシップはコントローラの上に乗せる形になっていますが、どのような機能を使って実現しているのですか?お話しできるところまででも……

マルヴィル氏:全部はお話しできませんが、すべてのモジュラートイ、スターシップなら、ウイング2つと船体にもコネクタとマイクロチップが付いています。モジュラートイを接続することで、マウントに信号が行く形になります。ニンテンドースイッチならそのマウントからJoy-Conを経由してゲーム機に信号が行く形になります。

――そうなると、スイッチの携帯モードでは遊べない、ということになりますか?

マルヴィル氏:携帯モードではモジュラートイを使っては遊べませんが、デジタルデータを使ってプレイすることができます。

――『スターフォックス』とのコラボについて、任天堂に対する感想を教えていただけますか。

マルヴィル氏:任天堂さんとコラボができてすごくワクワクしていました。まず、『スターリンク』仕様のアーウィンのコンセプトアートを提出させていただきました。そして任天堂さんからご丁寧にフィードバックを送っていただき、どうすれば修正・改良ができるかも教えてくれたんです。我々のデザイナー・アーティストがそのフィードバックを理解してトイの制作チームと協力して開発に入ったという形ですね。宮本さんにもシステムやモジュラー部分などに感動していただいて、ポジティブなフィードバックをいただきました。

――本作では「スターフォックスチーム」のストーリーラインはどういう扱いになりますか?

マルヴィル氏:フォックス、ファルコ、ペッピー、スリッピー、そして(スターシップの)アーウィンはゲストキャラクターとして登場します、フォックスたちは宿敵のウルフ・オドネルを探しているうちにアトラスにたどり着き、スターリンク・イニシアティブとレギオンの交戦に遭遇します。そこでフォックスたちはスターリンク・イニシアティブと共闘する、というストーリーです。スイッチ版では『スターフォックス』のミッションなど、機種限定のお楽しみも用意されていますし、フォックスだけでもゲームを進められますよ。


――本作のターゲット層はどのあたりを狙っているのでしょうか。僕自身はTween(8~12歳)くらいと考えているのですが。

マルヴィル氏:開発当初はターゲット層を8歳から12歳と考えていました。しかし、新しい世代の若者はゲームに対してリッチな体験など求めるものが多いので、若者のスタンダードに合わせるというか、リッチな体験をできるようにゲームを開発することにしました。そういうこともあって、大人も子供も楽しめる内容にする方針に切り替えました。コンテンツもきっちり作って両者にアプローチできるようにしています。

――企画開始から5年が経過してToys to Lifeの市場も大きくシュリンクしてしまった(*2)のですが、そこで苦労した点などはありますか?

マルヴィル氏:市場で何が起こっているかも把握していたんですけれども、『スターリンク』の体験として一番重要なのは全く新しいものを作りあげる、というところです。本作ではパイロット、スターシップ、ウイング、武器、すべてを組み替えられます。また、ゲームだけではなく、スターシップのビルドだけでも楽しめるように作り上げています。それが『スターリンク』のコアな部分であり、今まで体験したことのない部分なんです。ゲーム自体もオープンワールドでRPG要素を含んだものになっていて、今までの同ジャンルのゲームではこのレベルの規模のものはないと自負していますし、ストーリーやキャラクターなどもプレイヤーが没入していただけるように仕上げました。

(*2)『ディズニーインフィニティ』は「3.0 Edition」(2015年リリース、最終プレイセットは2016年6月発売の「ファインディング・ドリー」)で終了、『LEGO Dimension』は2017年9月の「Team Titans Go!」で終了、『スカイランダーズ』も2016年発売の『Imaginators』が最新作となっています。

――発売まで約半年ありますが、本作に興味を持っている読者の方々に一言お願いします!

マルヴィル氏:このたび(インタビュー日は10月15日)、『スターリンク』の日本発売日を発表できてとてもワクワクしています。少しお待たせすることになりますが2019年4月25日に発売することになりました。日本のプレイヤーの方々が、自分のスターシップを作り上げて遊んでいただける日が来るのが待ちきれないです。アトラス星系をレギオンから守るべく戦っていただきたく思います。日本の皆さんがどのスターシップ、どのパイロットをお気に入りにするのかにもワクワクしています。

――本日はありがとうございました。



イベントなどでは日本のアニメにリスペクトを持っている、という発言もしているマルヴィル氏。諸般の事情で発売は半年後となりましたが、日本市場への期待も大きいと思われます。

しかし、日本においては“Toys to Life”のマーケットはほとんど広がりがないまま終息してしまい、この手のゲームは受けない、と考えている人も少なくはありません。ですが、“Toys to Life”ゲームの面白さは「自分のお気に入りのトイをゲームに登場することができる」ところが一番大きいところです。

“アーウィンの魔改造”も驚きましたが(筆者はウイングは取れないと思ってました、はい)多彩なスターシップを改造・武器装備を行い、瞬時で反映させるというのはやはり次世代のタイトルだな、と感じました。

UBIDAYではがっちり30分間プレイでき、様々なモジュラートイを使って遊べたため、会場で遊んだ人は本作に対する印象が大きく変わったことだろうと思います。今後、発売までにこういった形で遊べる機会が増え、本作の面白さが広がっていくことに筆者は大きな期待を持っています。

『スターリンク バトル・フォー・アトラス』はニンテンドースイッチ(アーウィンが付属)/PS4/Xbox Oneを対象に、2019年4月25日発売予定です。
《岩井省吾》

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