【特集】Razer初のインイヤー型モニターイヤホン「Razer Moray」を試用。“一日中ストリーミング。一日続く快適さ”を謳うIEMは、かなり尖っている性能だった | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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【特集】Razer初のインイヤー型モニターイヤホン「Razer Moray」を試用。“一日中ストリーミング。一日続く快適さ”を謳うIEMは、かなり尖っている性能だった

Razer初のIEMはどのような仕上がり?

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【特集】Razer初のインイヤー型モニターイヤホン「Razer Moray」を徹底的に試用。“一日中ストリーミング。一日続く快適さ”を謳うIEMは、かなり尖っている性能だった
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弊誌でも先立ってお伝えしていますが、Razerは、同社初となるインイヤー型モニターイヤホン「Razer Moray」を、2023年7月28日より国内向けに発売しました。直販価格は、2万1,980円(税込)です。

Razer曰く、長時間の快適性を追求した人間工学に基づく形状、ダイナミックドライバー・バランスドアーマチュアドライバーによる「ハイブリッドドライバー」構成、疲れを感じさせにくいオーディオ……というのが、この「Razer Moray」のポイントのようです。

とは言いつつも、「Shure SE215」「Sennheiser IE100PRO」「Acoustune RS ONE / THREE」といった、「インイヤー型モニターイヤホンと言えば頻繁に名が挙がる」製品たちに対して、実際にどのような強みを持っているのでしょうか。「Razer Moray」を選ぶ理由はあるのでしょうか。

今回、Razerより製品を貸与いただく機会を得たので、本稿では同製品のレビューをお届けします。ちなみに、Morayは英語で“ウツボ”の意。Razerのオーディオ製品の一つ、ということが明確に分かるネーミングですね。

◆「Razer Moray」を知るためのヒント

筆者手持ちのIEMと。左から「Shure SE215 SPE」「Shure Aonic4」「Razer Moray」

インイヤー型モニターイヤホン(以下、IEM)と言えば、あくまでも筆者の主観ではありますが、近年では「Shure SE215」が国内の火付け役となり、“ちょっといいイヤホン”を求める層にブームを巻き起こした印象があります。(これより前に、Shureにはイヤホン界に革命的な変化とブームをもたらした機種があるのですが、それだけで記事になってしまうので、今回は割愛します)。

そんなIEM、元々はミュージシャンや音楽制作者といった、「忠実な音の表現」を求める、プロフェッショナル用途向けの製品。基本的には、「最初から音楽を楽しく聞くために作られたイヤホン」でないことは留意する必要があります。

「このイヤホンは音質がいい」とは頻繁に繰り返される表現ですが、自分好みの音楽を楽しく聞けているから音質がいいのか、音を忠実に再現しているから音質がいいのか、情報量が多いから音質がいいのか、それは個人の、受け取り手のユーザーのみが知ることです。こうしたIEMは、オーディオファン層を経て、定期的に起こる何らかの要因によって、段階的に一般層にも浸透してきた体感があります。

ゲーミング需要(特にサウンドが大きくゲームプレイに影響するタイトル)も、その一つでしょう。明晰でクリアなサウンドを欲するゲーマーと、プロフェッショナル用途向けに制作されているIEMの音作りの方向性は、比較的、近いものがあったと思います。その高い遮音性も、ゲーマーにとっては重要な役割を果たしました。こうした様々な要因を経て、IEMはゲーマーの間でも存在感を放つようになっていった……というのが、筆者の大まかな認識です。

そこで、筆者は疑問を持っていました。「大手ゲーミング製品メーカーは、なぜIEMを作らないのか?」と。「ゲーマーかつ、IEMユーザー」という層はかなり多いはずです。最初こそ、「所詮はゲーミングメーカーの、“なんちゃって”IEMでしょ」と受け止められることもあるでしょうが、しっかりとしたモノづくりをすれば、そうした見方も自然と消えていくでしょう。市場の多様化に応じ、あえて個性を打ち出すIEMも多い中、ゲーマー向けのチューニングを施した高品質のIEMを大手ゲーミングメーカーが出す……なんて面白いなと。

やはり「餅は餅屋」的な考え方なのか。伝統の老舗、気鋭の新興が渦巻くレッドオーシャンに、わざわざ参画する意味はないと考えているのか。実情は各社の偉い人しか知りえませんが、そんな中で出てきたのが、この「Razer Moray」。初めて目にした時には、「流石Razer。売れる“モノ”がよく分かってる」という感想でした。

とは言え、実際に使ってみないことには何も言えません。前置きが長くなりましたが、「ライブストリーミング&ゲーミング用エルゴノミックインイヤーモニター」と銘打たれた、同社初のIEMの姿を明らかにしていきましょう。

なお、イヤホンという性質上、レビューは筆者の主観に基づくものです。音という個人の好みが大きく出るジャンルではあるものの、可能な限り、客観性を持って文字として表現することを心がけました。そのうえで、筆者一個人の好みという部分も記しています。

また、筆者は「カスタムIEMを含めたイヤホンやヘッドホンを何十本も持っていて、10万円オーバーのポータブルDAPを持ち歩き、自宅では100万オーバーの環境」というようなオーディオファンではありませんので、本記事については「ごく普通の一般層(のゲーマー)から見た、Razer Morayのレビュー」とご認識ください。

◆外観・付属品をチェック

パッケージは一目で「Razer製品」と分かる、お馴染みのデザイン。パッケージ内容は、イヤホン本体、MMCXケーブル(約1.6m)、フォームイヤーピース(S・M・L)、シリコンイヤーピース(S・M・L)、キャリングケース、カラビナ、説明書、ステッカーなど。フォームタイプのイヤーピース、Mサイズが最初から装着されている状態です。

「Razer Moray」のハウジングは樹脂製で、内側、外側で2分割する構造です。エルゴノミックと名を冠する通り、形状は耳甲介にフィットするものとなっています。やや大ぶりで、全体的な厚みはありますが、装着時に耳から飛び出してしまう……ということはありませんでした。パーツの合わせ目にバリが目立つというようなこともなく、外見のビルドクオリティは問題ありません。

このような形状のため、装着感は使用者の耳の形に左右されるでしょう。筆者は問題ありませんでしたが、耳甲介が浅い方などの場合、適切なフィット感を逆に得られない可能性もあります。購入を検討されている方は、可能であれば、実際に装着しての試聴を行ってからの判断をお勧めします。

カラーリングは光沢のある黒一色ですが、小さく配置されたシルバーカラーのブランド名が、控えめながらも高級感を演出しています。ただし、黒×光沢のある樹脂という組み合わせのため、指紋はかなり目立ちます。

ケーブルコネクターは、おなじみのMMCX。写真では見えにくいですが、ケーブル側にワッシャーも入っています。規格化されたMMCXということで、仮にケーブルが断線しても、市販のサードパーティー製のものと容易に交換が可能です。

ケーブルの長さは約1.6mほどで、多くの場合、不足はしない長さでしょう。芯線材にはOFC(無酸素銅)が使用されています。「Razer Moray」は、所謂“シュアがけ”をするタイプの製品ですが、耳にかける箇所は金属製ワイヤーで形状を保持するタイプではなく、ケーブル自体に形状がついているタイプになっています。L字型の3.5mmステレオミニプラグによって、スマートフォン、PC、ゲーム機など、様々なデバイスに対応します。

ケーブルにはアジャスターも装着されており、ケーブルを前に通しても、背中に回しても、取り回しは良好。タッチノイズも少なく、完成度は高いと言えます。

付属するポーチは必要十分なクオリティです。ファスナーの開け閉めも問題なく行えますし、「収納に苦労するほど小さくはないけど、持ち運びの邪魔にはならない」という程よいサイズ感。主な素材は合成皮革となっており、ファスナーの持ち手には控えめにロゴが入っています。Razerファンには嬉しいポイントでしょう。

付属するイヤーピースは、フォームタイプ、シリコンタイプの2種類。それぞれ、S・M・Lサイズのペアが用意されます(標準で付属されているのは、フォームタイプ・Mサイズです)。装着部は市場でも一般的な4mm径であるため、サードパーティー製のものへ交換も可能です。

注意:
筆者の環境では、他社製のMMCXコネクターを備えたケーブルでの動作、他社製のイヤーピースの装着可否を確認しましたが、
本記事で“各製品群の互換性”は保証しません。

◆サウンドの方向性を知る

さて、ここからは「Razer Moray」のサウンド面をチェックしていきます。動作テストも兼ね、開封直後に10時間ほど使用した後、下準備として休息を含ませつつ、各種ゲームや音楽などのサウンドを流し続け、100時間ほど鳴らしてから本格的な使用に入りました。以下に記す音質についての印象は、基本的に「100時間鳴らした後のもの」になります。

本製品は「ライブストリーミング&ゲーミング用エルゴノミックインイヤーモニター」と銘打たれていますが、音質の傾向を知るために、ひとまず様々な音楽を聞きました。使用方法は、スマートフォン(Sony Xperia 1 III)、ノートPC、デスクトップPCのマザーボード(Realtek ALC1220)直結、CDプレーヤー+アンプ(TRIO DP-1100+KENWOOD L-03A)、ポータブルDAP(Sony WALKMAN NW-A50)など。新旧様々な機器が入り乱れていますが、イコライザーや音質調整などは使用しない状態で聞き続け、それらの感想を総合して記します。先にお伝えしておくと、音量はどの機器でも取りやすかったです。

「Razer Moray」のサウンドは、パッと聞いて「ドンシャリだ」とか「かまぼこだ」、「フラットだ」といえるものではありません。低域は標準的か、ほんの少し強いという具合で、やや高域よりの中域から盛り上がり始め、超高域は弱め……というよりも、一定のラインから急激にカットされる印象を受けます(ハイハットなどの音に余韻を感じないのは恐らくこの影響でしょう)。公式サイトにも「高音を減衰させるよう調整されているため、より快適なリスニング体験を実現します」とある通り、これは意図的なチューニングと思われます。

一方、ピアノのソロ曲を聞くと、中~高域が前に出てくる印象があるため、上述の「高音を~」の下りは、個人的な感覚に直すのであれば「ハイハットのような超高音の、一定ラインを越えた先は~」と言うべきでしょうか。高音という言葉は人によって捉え方がまちまちですが、筆者的には「Razer Morayの中~高音は“鳴っている”」。これに尽きます。

筆者の主観から言えば、全体的にダイレクトかつ、アタック感のある、アグレッシブな音が鳴るイヤホンです。艶がある、煌びやか、透明感というような言葉は似合いません。一方で、一音ずつの解像度の高さや、音の輪郭が際立つ印象はなく、濃密さ、芯の強さという感じもありません。

「Razer Moray」公式サイトより引用

定位感はあり、「どこでどういう音が鳴っているか」ということは分かるものの、ワイドに広い音場の中、ボワっとした低域が鳴るため、聞く側としてはパッとしません。中~高域は攻撃的です。率直な表現をすれば、「搭載されているドライバーの品質があまり良くないかな」という感じ。

個人的には、イヤーピースも選択が難しいです。シリコンタイプだと「ダイレクトすぎ・アグレッシブな音が耳に刺さりすぎ」で使用が難しく、ウォームタイプだと「シリコンタイプの弱点はやや解消されるものの、全体的にボヤける」といった具合。標準で装着されているのがウォームタイプなので、基準はこちらになるかと思うのですが……。

この時点で、「ライブストリーミング&ゲーミング用エルゴノミックインイヤーモニター」の名は伊達ではなく、少なくとも、あまり音楽鑑賞は考慮されていないことが分かりました。ワイドな空間表現の下、あまり存在感を感じない低域、不自然に聞こえる高域によって生み出される、まるで空中浮遊しているかのようなリスニング体験は、「長時間でも快適なストリーミングやゲームプレイ」という目的の下、意図されたチューニングなのでしょう。

「Razer Moray」公式サイトより引用

さて、「Razer Moray」は、ダイナミックドライバー(以下、DDと表記)と、バランスドアーマチュアドライバー(以下、BAと表記)が1基ずつ搭載される、「ハイブリッドドライバー」構成のイヤホンです。簡潔に言えば、「構造が異なる音を鳴らすための部品(ドライバー)を、片耳に1基ずつ、計2基搭載している」と考えてください。

一般的に(あくまでも参考程度で)、DDは「パワフルな低音・力強いサウンド」を特徴とする一方、BAは「中高音域が得意・繊細で明瞭なサウンド」を特徴として持ちます。ハイブリッドドライバーは、これらのドライバーの良いとこどりをしようとする構成です。ただし、異なる構造のドライバーを同時に駆動することになるため、全体的な音をまとめるのが難しい(音の繋がりに違和感を感じやすい)という課題を抱えています。

こうした点を踏まえ、筆者の主観として言うのであれば、「なんでハイブリッドドライバー構成を選んだの?」という音作りの方向性です。そして、チューニングの是非はさておいても、そもそもの音質を考えれば市場価格に釣り合うものとは思えない……というのが、この時点での正直な印象でした。

◆ゲームではどうか?

ここからは気を取り直し、各種ゲームプレイで使用していきます。使用環境は、先述したPCマザーボード直結(サウンド調整ソフト・イコライザー設定などは未使用)です。

まず、幾つかのPvPのFPSタイトルをプレイしましたが、共通して悩まされたのは「やたらワイドな音場」。全体的に遠く聞こえ、距離感が掴めないことに加え、先の音楽リスニングでも感じていた「解像度のなさ」「分離感のなさ」が拍車をかけます。

このようなゲームでは、単に一つの音が鳴り続けるわけではなく、同時に様々な音が鳴るわけです。環境音、足音、武器を構える音、何かに触れる音、銃撃音、爆発音、回復音……などなど。これらの音が同時になった場合、これを聞き分けるのは困難です。ボイスチャットでコミュニケーションを取るプレイヤーも多いでしょうが、状況をより悪化させます。

「Razer Moray」公式サイトより引用

では、競技性のないゲームタイトルはどうでしょう。「Razer Moray」がエンターテイメントを楽しめるサウンドであれば、「競技性のあるゲームには向かないかもしれないけど、こうした場面では光る」と評価ができます。ワイドな空間表現も、臨場感・迫力という意味で、製品の付加価値に繋がるわけです。

ですが、これまでも記しましたが「低域はあまりなく、高域寄りの中域から高域にかけて盛り上がり、超高域は鳴るものの不自然」×「ワイドな空間表現」という体験から予想できる通り、個人的には受け入れられるものではありませんでした。

「イコライザーを掛けろ!」と思われる読者の方もいるでしょう。様々な出力機器で試しましたが、イヤホンが持つ音の鳴り方そのものが変わるわけではありません。輪郭のない低域や、アタック傾向の中高域は共通しているわけです。それが強くなったり、逆に弱くなったりする。いずれにせよ、筆者としてはあまりオススメはできない……というのが、正直なところです。

筆者は、本稿を執筆をしている段階で、このイヤホンを有効に活用できるシーンを見つけられていません。何の用途に使えば良いのか、本当に分かりかねるからです。個人の感想ではありますが、音楽を聞く目的には向いていないと思いますし、映画でも迫力はありません。競技性が求められるゲームにはオススメできないし、そうでないゲームにもオススメできません。

そして、アタック傾向の中高域により、フォームタイプのイヤーピースを使用したとしても“聞き疲れ”します。「どのような周波数特性にするか」ではなく、それ以前の「音自体の質」をどうにかしてほしいのです。確かに装着感は素晴らしいもので、長時間使用しても疲れにくいものでした。ただし、「疲れにくい音質」については更に追い求めていく余地があると考えます。

◆「Razer Moray」は完成系ではなく、スタート地点である

ここからは総評に移ります。製品の評価できるポイントから述べましょう。

まず、著名な大手ゲーミングメーカーが、IEMという存在を市場へ送り出したこと。これこそ、「Razer Moray」最大の功績と言っても過言ではありません。製品面に目を移すと、使用者の耳の形に左右される事項ではありますが、エルゴノミック形状による装着感は極めて良好でした。編み込みタイプのケーブルは取り回しが良く、タッチノイズも少ないです。耳掛けの部分が金属ワイヤーでないため、「長期使用で金属ワイヤーが飛び出してきてしまう」という、他の製品でありがちな事例も解消できています。

フォームタイプのイヤーピースをつければ、遮音性もかなり優れていました。老若男女の会話が飛び交う、混雑時の“アメリカ発某コーヒーショップチェーン”でも、音楽を流せば作業に集中できたことを保証します。ただし、これは他のIEMでも出来ることです。

「Razer Moray」公式サイトより引用

長くなりましたが、結論を述べましょう。筆者は「Razer Moray」をオススメできません。多くのユーザーにとって求められるであろうサウンドではなく、20,000円オーバーという国内での販売価格はあまりに挑戦的すぎます。他製品と比べたときのポジションも曖昧であることから、「初めてのIEM」ではなく「玄人が遊ぶためのIEM」と考えたほうが賢明です。

より競技性のあるゲームに向いていたり、よりエンターテインメントを楽しめたり、より音楽を忠実に聞くことのできるIEM(またはイヤホン全般)は、更に低価な製品でも無数の選択肢があります。個人差はありますが、装着感も「Razer Moray」に負けず劣らずか、匹敵する製品は、文字通り“溢れるほど”あるのです。市場のロングセラー・定番と呼ばれるような製品から、それを叩き落とす勢いの各メーカーが激闘を繰り広げる中、レッドオーシャンと化したフィールドへ足を踏み入れるにあたって、この「Razer Moray」は力不足と言わざるを得ません。

先にも記した通り「Razer Moray」はスタート地点です。「大手ゲーミングメーカーがIEMを出した」という段階で意義があります。本製品においては“餅は餅屋”と感じましたが、今後の製品や、他メーカーによる「ゲームのためのIEM」には、引き続き注目していきたいところです。


《夏上シキ》

フリーランスライター 夏上シキ

ゲームと美味しいご飯とお酒が好き。

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