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Game*Sparkレビュー:『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』は復帰傭兵でも楽しめる? “死にゲー”好きから見たら? 期待の最新作を一味違う視点でチェック

『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』に関心を持つのは、ずっと現役だったシリーズファンだけではありません。本作で復帰を考えている休止者や、他のフロム作品がきっかけで興味を覚えた方もいるはず。そんな方々に向けた視点で、本作のレビューをお届けします。

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注意:本記事は『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』のネタバレを含みます。

『アーマード・コア』シリーズ待望の最新作『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON(以下、AC6)』が、2023年8月25日に発売を迎えました。約10年の沈黙を破って登場した新作だけに、シリーズファンから熱い視線を集めています。

また、本作の開発・発売を担うフロム・ソフトウェア(海外販売はバンダイナムコエンターテインメントが担当)は、ユーザーから“死にゲー”と呼ばれることも多い高難易度アクションゲームを多数手がけており、国内外で高い評価を博しています。

特に、昨年発売した『ELDEN RING』は1年ほどで2,000万本(世界累計)を出荷する世界的なヒット作に。こうした“死にゲー”作品をきっかけに同社を知り、その流れで『AC6』に関心を寄せる人も少なくありません。

シリーズファンが本作を楽しんでいる様子は、すでにSNSなどで確認できます。ですが、しばらく前の作品(例えば、初代や『2』『3』など)で一度離れたものの『AC6』に惹かれている休止プレイヤーや、“死にゲー”で同社に惹かれたシリーズ未経験の方などは、手を出すかどうかまだ迷っているかもしれません。

広範囲の読者を対象としたプレイレポートやレビューは、当Game*Sparkをはじめ様々なメディアが取り扱っています。そこで一般的な視点はそちらへお任せし、本記事では、『アーマード・コア』シリーズ休止者や“死にゲー”好きの視点から見た『AC6』のレビューをお届けします。

筆者は、初代と『アーマード・コア プロジェクトファンタズマ』にハマり、しかし『アーマード・コア2』のスピード感についていけずに断念。また、『キングスフィールドII』で3DアクションRPGにのめり込み、『Demon's Souls』や『DARK SOULS』、『Bloodborne』に『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』、『ELDEN RING』にもハマりました。

シリーズ休止者かつ“死にゲー”好きの立場から、それぞれに当てはまる方々へ向け、『AC6』の魅力や手触り、実感した点などに迫ります。なお、本作はPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/Steam向けに展開していますが、今回プレイしたのはPS5版です。

“ローポリ”を通して想像した「重厚でカッコいいロボットバトル」が、今ここにある!

シリーズと同名の初代が登場したのは、1997年のこと。ハードはPlayStationで、3Dゲームが大きな脚光を浴び始めた時代でした。当時の「アーマード・コア」も刺激的で十分面白い作品でしたが、ハードの描写性能には制限があり、現在の基準から見れば“ローポリ”と呼ばれる部類に入ります。

同時期のロボットゲームと比較すると、一歩抜きんでた素晴らしいグラフィックでしたが、イラストレーターが描くような“重厚で際立つデザインのロボット”にはさすがに太刀打ちできません。初代をプレイしながら、格好良いロボットを頭の中で想像し、そのイメージを被せながら遊んでいました。

そんな思い出から歳月を経た2023年。『AC6』が提示したグラフィックは、あのころ頭の中にしかなかった描いた絵が、まさに飛び出てきたような印象でした。ただビジュアルが優れているだけでなく、細かい動きに合わせてバーニアが噴射する様など、きめ細かい演出も優れています。

『3』や『4』で休止した場合、筆者ほどの衝撃は受けないかもしれません。しかしその頃のムービーレベルのグラフィックをゲーム内で直接動かせると考えれば、進化したビジュアルがもたらす驚きの一端を感じてもらえるかと思います。

どこで休止したのかは人それぞれですが、いずれもロボゲーにロマンを抱き、当時のシリーズ作を手に取ったはず。その時に憧れた“重厚でカッコいいロボゲー”が、今ここにある――と言っても過言ではないほど、『AC6』は見事な進化を見せてくれました。

■ほぼ全てのボタンを使用する戦闘、しかし馴染みやすくキーコンフィグも用意

没入感に影響する見た目も大事ですが、より重要なのはゲームとしての手応えや出来栄え。特に操作感は、ロボゲーにおいて見逃せない点のひとつです。

機体(AC)の動きは、プレイヤーによる機体構成(アセンブル)次第で変わりますが、全体的に滑らかでスピーディ。入力に対するレスポンスもよく、この点でストレスを感じることはほとんどありません。

操作に使うボタンは多く、戦闘時なら主だったボタンをほぼ全て使う勢いです。中には2つの入力を組み合わせる操作もあり、人によっては複雑に感じることでしょう。使用するボタンの多さはシリーズ全般に共通しているので、ここは向き不向きが分かれるポイントです。

ですが、攻撃はトリガー(L1/2、R1/2)、回避で多様するジャンプやクイックブーストはそれぞれ×、□ボタンと、馴染みやすいように振り分けられています。使用するボタンが多いので複雑ではありますが、分かりにくさはないので、最初に受ける印象ほど操作に難儀はしません。一部操作は異なっていてもプレイの基本は同じなので、『アーマード・コア』を遊ぶのは初代以来……という復帰者の方もご安心ください。

またボタン配置に馴染めない場合、キーコンフィグで変更する手もあります。直感的に操作しやすい配置に変えられるので、基本操作に馴染めない場合はカスタムするのがお勧めです。初期作ぶりという人は操作面で戸惑うと思うので、カスタムの存在を覚えておきましょう。ちなみに筆者は、L3のアサルトブーストが誤爆しがちなので、別のボタンに振り分けて操作しています。

■復帰した傭兵に立ちはだかる『AC6』の難敵

ライバル機をはじめ『アーマード・コア』シリーズには手ごわい敵がつきもの。これは初代でも変わらないので、この点はシリーズを離れていた方にとってもお馴染みの要素です。

その上で、復帰傭兵たちを待ち受ける『AC6』の敵は、やはり手ごわいと言わざるを得ません。操作方法を学ぶチュートリアルの最後に登場する「大型ヘリ」は、ゲーム開始直後にもかかわらず何度も躓く方が続出したほど。まだ機体をアセンブルできない状況も手伝い、『AC6』のプレイングを身につけるファーストステップはいきなりの坂道、しかもかなりの急勾配に感じられることでしょう。

その後も強力な主砲と地雷が厄介な「ジャガーノート」、無数のミサイルや火炎放射で装甲をがっつり削る「バルテウス」、多彩な攻撃で追い詰めてくる「シースパイダー」など、序盤だけでも要所要所で強敵が立ちはだかり、何度も敗北の味を舐めさせられます。

ですが、筆者の場合「大型ヘリ」に11回敗北したものの、「ジャガーノート」は再戦で勝利。「バルテウス」には手こずらされたものの、7~8回目でなんとか撃破。「シースパイダー」は3回目で突破と、負けを重ねながらもそれなりのトライで乗り越えられました。

あくまで個人の一例なので参考程度ですが、筆者の腕前は良くて中級者程度。精緻な操作と戦略ではなく、大まかな流れと直感、そしてトライ&エラーで乗り越えるタイプですが、そのやり方でも十分乗り越えられます。

主に負けが嵩んだ時は、何度も同じ戦い方で挑んだケースがほとんどでした。アセンブルを見直し、立ち回りを変えることで勝機が見える場合が多いので、観察力が高いプレイヤーならもっと早く対応できることでしょう。

人によって腕前やプレイスタイルは違うので、もっとあっさりクリアできる人もいれば、特定の敵に長く引っかかる方もいるかもしれません。確かに本作はたびたび強敵が立ちはだかりますが、理不尽な強さではなく、発想の転換やアセンブルの工夫で十分対処できます。

アセンブルの見直しは、シリーズを通して揺るがない攻略の基本。久しぶりに遊ぶ復帰者でも、『AC』の基本を忘れていなければ、かつての腕前を最新作でも遺憾なく発揮できるでしょう。

次のページ: 『AC6』に“死にゲー”要素はあるの?
《臥待 弦》
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