『シレン6』14年ぶりの新作は、とにかく快適!“トレモ”みたいな新要素「もののけ道場」も面白そう【先行プレイレポ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『シレン6』14年ぶりの新作は、とにかく快適!“トレモ”みたいな新要素「もののけ道場」も面白そう【先行プレイレポ】

14年ぶりの新作『シレン6』先行プレイレポートと、制作者インタビューをお届け!

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『シレン6』14年ぶりの新作は、とにかく快適!“トレモ”みたいな新要素「もののけ道場」も面白そう【先行プレイレポ】
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2024年1月『不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録(以下シレン6)』がついに発売されます。なんと14年ぶりの新作とのことですが、間にPlayStation Vita版、そしてニンテンドースイッチ、Steam版の『不思議のダンジョン 風来のシレン5plus フォーチュンタワーと運命のダイス』を挟んでいるためか、個人的にはそんなに久しぶりな感じがしてなかったので「そんなに時間が経っていたのか……」と、驚きました。

そんな待望作である『シレン6』の先行試遊会+開発者へのメディア合同Q&Aセッションがスパイク・チュンソフト本社で催されました。今回の記事ではその模様を、前半部試遊レポート、後半部Q&Aセッションという形でお届けします!

◆『シレン』14年ぶりの新作は…かなり良さそう!

今作の舞台は、タイトルにもある「とぐろ島」。まず、前作からパッと見の変化として、グラフィックがポリゴンになっています。

シレンをはじめとした人間キャラの等身感は過去作である『3』ほど高くなく、『2』や『アスカ』ほどデフォルメされてはいない、という塩梅。なかなか新鮮ですが、違和感はほぼありません。

筆者も(皆様と同じように)ドット絵は好きなのですが、たとえば動作がもっさりしていたり、マップが見づらかったりするような問題はなく、キビキビしていて遊びやすいです。

プレイフィールでいえば、本作は特にシリーズ作品に慣れたプレイヤーにとって非常に快適になるように作られていると感じました。操作はいつもながらの整理されたプレイしやすいものであり、また「便利ショートカット」機能で、投げ物などをいちいちメニューを開かずに投げられるようになっています。

オプションも充実しており、道具整頓ボタンを押したときの「ギタンの整頓」のあり、なしが選べるなど熟練プレイヤーにとっても痒いところに手が届く内容になっています。

新モンスターがいたり、新ダンジョンがあったりすれど、内容的には“いつものシレン”なため、プレイしていて超新鮮とか、新しい発見があるということはないのですが、今作はその「いつものシレン」をできる限り洗練された形で出そうという気概を感じます。

熟練プレイヤー向けの機能だけでなく、本作には今までよりも詳細なチュートリアルが搭載されるなど、初心者としてシレンに入門するプレイヤーに対しての機能も充実しています。

それほど長い時間触れられたわけではないですが、今作は徹底的に快適になるように、かつ堅実に作られています。過去作に比べテンポやペースを落とすことなく、見づらかったり操作が混乱したりすることもなく、機能面がかなり整備されているといった印象です。

シリーズでおなじみの「モンスターハウス」に遭遇することもありました。モンスターハウスとは、敵モンスターが大量にいる部屋のことで、対処に慣れていないと大ピンチになります。

しかし、対処法を知っている/所持しているプレイヤーにとっては経験値や道具などの面で非常に「おいしい」遭遇にもなる、面白い要素です。今回はたまたま途中の村で「真空斬りの巻物」(同室内の敵全員にダメージ)を買っていたため事なきを得ました。

途中、ダンジョン内にある店で今作の特徴的なレア装備である「神器」を発見。「神器」は強化せずとも元々結構強いという特徴を持つ武器ですが、今回ちょっとプレイした中では店でしか発見できず、ダンジョン内に普通に落ちているかどうかは不明です。落ちていたとしても、かなりレアなものなのではないでしょうか。

非常に欲しい武器ですが、とても買える値段ではなかったため、シリーズおなじみの泥棒行為を試してみることになりました。まず「トンネルの杖」をつかって壁に穴をあけ、店から階段まで一直線に射線が通るようにします。

その上で「かなしばりの杖」などで、階段の上に敵モンスターを固定。道具をしこたま盗んだ上で、「場所がえの杖」を振れば、安全に逃走路を確保でき、簡単に泥棒が完了するというわけです。

今回、取材同行者がシレン上級者だったため、このような美しいプレイをすることができました。その方によれば「持ち物全部換金した上で拾ってから盗んだほうがお得」とのことでしたが、時間がかかるため、やめておきました。

こういった発想の転換でパズルゲーム的に攻略していくのが本シリーズの醍醐味だといえます。筆者としては悪魔的なアイデアに心底震え上がりました。

その後、今作の新要素の一つ「デッ怪」に遭遇。デッ怪は巨大かつ倒すのが非常に困難なモンスターで、デッ怪ホールから出現します。強いうえに倒しても倒しても再出現するため基本的には逃げるのが賢いのかな~、と思いましたがまだまだ謎が多いです。

Q&Aセッションで判明したことなので後述しますが、今作では「昼夜」の概念が廃止されているもよう。デッ怪は夜のかわりの要素なのかな~、とちょっとだけ思いました。

そうこうしているうちに、今回の試遊会での上限である「火吹き山」の20Fに到着。冒頭から敵の攻撃が痛めに設定されており、それに慣れなかったので一回死んだ以外は、わりとスムーズに(アドバイスを受けつつ)到着できたとおもいます。

敵の攻撃が痛いかわりにターン経過での回復量が高いというバランスになっているので、一回一回の戦闘の緊張感が増すかわり、戦闘を切り抜けたらすぐ万全に戻る、というような感じでした。

あと気になった要素としては「もののけ道場」があります。もののけ道場は、拾ったことがある道具を自由に装備し、シレンのレベルなど自由に設定した上で、会ったことがあるモンスターを自由に配置し「このシチュエーションだとどうなるのだろう」などの実験ができる場所。格闘ゲームにおけるトレーニングモードのようなイメージです。

今回はちょっとしか触れませんでしたが、この要素、めちゃくちゃ楽しそうですよね……!

少しプレイしただけなので、バランスや難易度についての詳しいことはわからないです。が、事前プレイした筆者の正直な感想として、本作は「かなり良さそう」だと思いました。繰り返しになりますが、特にテンポの良さと機能面での充実、画面の見やすさなどの地味かつ最も重要な部分が非常に考えられて作られているという印象を持ちました。これは期待してよさそうです。

◆『シレン6』Q&Aセッション

ここからはメディア合同で行われた制作者の方とのQ&Aセッションの内容をお届けします。スパイク・チュンソフトから登壇されたのは本作ディレクターの櫻井啓介氏とプロジェクトマネージャーの篠崎秀行氏です。

――トレーラーでは原点回帰と謳われていました。『シレン』シリーズは長いですが、「原点」とは、どのあたりの作品を対象にしているのでしょうか。

櫻井氏:初代を意識しての「原点回帰」です。

篠崎氏:約29年前のスーパーファミコン(SFC)版『不思議のダンジョン2 風来のシレン』からシリーズが始まっており、その1年ほど前には『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』が発売されました。「不思議のダンジョン」としては30年の歴史があります。

今作の目指す「原点回帰」とは、29年前のSFC版をベースに考えています。ゲームとして、『シレン』というものには大きく分けて2パターンのゲーム性があり、ひとつは、「ゲームを始めて、すぐにダンジョンに行ったとしても、ずっと潜っていくとボスと出会う(クリアできる)」というタイプのもの。もうひとつは『シレン5』のような、「何度か村に戻りながら装備を鍛え、どんどん次に進んでいく。拠点をベースに装備を鍛えて進んでいく」というタイプのものです。

「原点」ということで考えると、前者がそれにあたります。「一発解き」ができるというのも大きなポイントです。

――今作のプロジェクトが動き出した時期はいつごろでしょう?

篠崎氏:前作『シレン5plus』のニンテンドースイッチ版が初動含め、想定より大きな反響がありまして、そこがポイントとなりました。そのぐらいから、徐々に話として上がってきまして……。それが2020年ごろだったと思いますので、開発は3年と少しです。

ただ、私自身も8年ほど前に『シレン5plus』のVita版のディレクションを担当しておりまして、その頃から「次の作品を作りたい」といった気持ちはずっと持っていました。その間ずっとアイデアは溜め込んでいたので。構想8年といってもおかしくはないかな?と思います。

――今作のダンジョンの数はどれくらいですか? またクリア後コンテンツのボリュームはどの程度でしょう?

篠崎氏:クリア後のダンジョンは15~18個ぐらい、というあたりで最終調整をしています。今回は短めのダンジョンや、難度の高い『シレン』が好きな方向けのダンジョンなど、様々な趣向のダンジョンを用意しています。

――今作はニンテンドースイッチでのリリースですが、ハードの変化で意識したことはありますか?

篠崎氏:『シレン5plus』で既にニンテンドースイッチへの展開はしているのですが、前作との大きな違いとして、2Dから3Dに変化したというところですね。3Dになったからといって「動作が重くなった」ということを感じさせないように制作してきました。

また、『シレン』という作品のゲーム性とスイッチの特徴である「持ち運びができ、据え置きとしても遊べる」という点は非常にマッチしていると感じています。

――今作からの新規プレイヤーに対して意識したことはありますか?

篠崎氏:この作品のターゲットは、まずコアな人たち、次に過去作を遊んでくれていたプレイヤーと考えています。

前作から14年、発売した頃に生まれた子供が中学生になるぐらいの時間が経っていますし、本作もSFC版が発売されたころ生まれていなかったような若い人も開発に携わっています。それだけ時間が経っていますから、「シレンを遊んだことがある」というプレイヤーは、とても多く世の中にいるわけです。ですからまずは、そういった既存プレイヤーがしっかり楽しく遊べるというのが重要なポイントであり、それが第一だと考えています。

その上で、新規の方に対しては、チュートリアルを表示するようにしています。もちろん、読みたくなければサッと飛ばせる形で。あとは、マイナスボタンを押すと、これまで見たチュートリアルをまとめて見られる要素を用意しています。

――事前プレイでは「ガイコツまどう」や「シューベル」など過去作お馴染みのモンスターも発見できました。今作にはどのくらいの種類のモンスターがいますか?

櫻井氏:初代の『シレン』からシリーズ通してだいたい毎回、約60種×レベル分のバリエーションがあります。今作も同じくらいの種類かなと。初代だけレベル3段階だったのですが今作は4段階です。

――そのうち新規モンスターはどのぐらいですか?

篠崎氏:2割ぐらいですかね。本作は長いシリーズなので、都度新しいモンスターを足してきています。個人的には「全部変えるか」というような気持ちもあったのですが、やはり既存プレイヤーからすれば「懐かしさ」も大切な要素ですし、「また1から覚え直しか」ともなってしまいかねないので。もちろん、新しくなると嬉しいことはありますが、ユーザーとしてもマイナスの要素もあるのではないかと思っています。

だからといって、「新しいモンスターがいない」というのも正直、手抜きと感じられてもおかしくないわけです。議論していくなかで取捨選択していったところ、結果的に大体2割ぐらいを新しいモンスターとしています。これらは、これまでの作品と同様になるべく見た目でどういったことをしてくるのかわかるもの、一度見たら覚えやすいといったことを心がけて作っています。

――「夜」はありますか? また「腕輪」は壊れますか?

篠崎氏:昼夜の概念はありません。夜は楽しい部分もあったのですが、今作は「原点回帰」というテーマ中心に組み立てなおしたものとなり、シレンの本質の面白さ、といった部分を見直していった中で、夜のシステムは今作には不要という判断をしました。

「腕輪」については、本作ではヒビは入りません。ヒビが入ることで「腕輪をとっておこう」ということを考えるのもゲーム性の一つだとは思うのですが、同じく「原点回帰」を軸に考えた結果、「ヒビ」は不要であると判断しました。

――武器の成長要素がオミットされていました。そのかわり「どすこいパワー」や「神器」などが追加されています。そのあたりのバランス調整は、どのような基準で行いましたか?

櫻井氏:武器成長については、一個の武器をずっと使い続けると切り替えるタイミングが失われていくのが、本作に合わないと判断して無くしました。途中で強い武器を見つけ、「どうしよう」という取捨選択を生むために「神器」を採用しています。

――バランス面で言えば、敵の火力が高く感じました。

篠崎氏:最初に遊ぶとそう感じるかと思いますが、実はシレンの回復量もすごく上がっています。ただ、被ダメージも大きい。それに合わせて動き方も考え直していっていただければなと思います。

櫻井氏:今作は前作よりも「すぐ死ぬ」というのを目指しています。「長く成長させて遊ぶ」というのは今回は合わないだろうということで。

――1プレイをじっくりというより、何度も何度も試行錯誤して遊んで欲しいという感じでしょうか?

櫻井氏:その通りです。

――最後にメッセージをお願いします。

櫻井氏:開発ともども気合を入れて制作しています。今日見て頂いて、面白さが十分に伝わっていたら幸いです。

篠崎氏:現状の開発進行度は、98%ぐらい終わっています。残り2%というのがデバッグと、最終的なバランス確認/調整です。つまり、このままの状況でいけば、発売延期とかはなく進められるのではと思っておりますので、そこは安心していただいて大丈夫です。


《文章書く彦》
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