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Google、ゲームを自己学習する人工知能を開発―脅威の「DQN」アルゴリズム

昨年Googleが買収した人工知能開発会社Deep Mind。同社が開発した「自らゲームルールを学習する人工知能(以下AI)」の驚くべき成果が英科学誌ネイチャーで発表され、話題になっています。

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昨年Googleによって買収された人工知能開発会社Deep Mind。同社が開発した「自らゲームルールを学習する人工知能(以下AI)」の驚くべき成果が英科学誌ネイチャーで発表され、話題になっています。

話題となっているのは「Deep Q-Network(以下DQN)」アルゴリズムを使用したAI。このAIは、事前情報が与えられていないゲームをプレイし、ルールを学習した上でより高い成績を目指していくものです。海外Bloombergによると、実際に『スペースインベーダー』や『ポン』、『ブレイクアウト』といった49のルールが異なるゲームをプレイし、29のゲームで人間を上回る成果を上げ、43のゲームで既存のゲームAIを上回ったとのこと。

DQNアルゴリズムを開発したDeep Mindは、2011年にデミス・ハサビス(Demis Hassabis)氏によって設立された会社。同氏は、17歳の時にピーター・モリニューと共に『テーマパーク』を開発した後『Republic: The Revolution』、『Evil Genius』といったゲームを開発した、知る人ぞ知る人物。

DQN AIの成果についてGoogleのエンジニアリング担当副社長は「単一の学習システムが、経験から学び、幅広い困難な課題を解決したのは今回が初めてだ」とコメント。Deep Mindのデミス・ハサビス氏は「究極の目標はスマートな汎用機を構築すること」と語りながらも、実用化までは数十年かかるだろうと述べています。

ハサビス氏によると、DQN AIの次のステップはより複雑な3Dゲームをナビゲートするシステムを開発して学習させることとのこと。同氏は「レースゲームで車を運転することができれば、潜在的に本物の車を運転することができるはずだ」と語っています。

近年、凄まじい勢いで進化しているAI。将来的にはSF作品で見たような世界が訪れるかも知れません。その時は「ターミネーター」のような世界だけは遠慮したいですね。
《水京》
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