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「NVIDIA GeForce GTX 1080」国内プレス説明会レポ―Pascalアーキテクチャの実力とは

北米で発表されたNVIDIA最新グラフィックカード「GeForce GTX 1080」と「GeForce GTX 1070」ですが、国内プレス向け説明会が、5月18日、都内で開催されました。

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「NVIDIA GeForce GTX 1080」国内プレス説明会レポ―Pascalアーキテクチャの実力とは
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2016年5月18日都内で、NVIDIAの最新グラフィックカード「GeForce GTX 1080」と「GeForce GTX 1070」の国内プレス向け説明会が開催されました。

この説明会では、NVIDIAのシニアディレクター/テクニカルマーケティングであるニック・スタム氏が、GPUやPascalアーキテクチャによる最新技術の解説を行いました。


スタム氏によって語られたのは、5月6日の米国で開催された「GeForce GTX 1080」の発表イベントで同社CEOジェンスン・ファン氏が述べた内容と同じ、
「New Art Form」「New Sound」「New King」「New Tech」という4つの項目です。

■「New Art Form」


スタム氏はまず、新しいアプローチのゲームキャプチャ機能「Ansel」について説明しました。これまで、ゲームのスクリーンショットはモニターに表示されている画面をキャプチャするものでしたが、「Ansel」はゲーム内の3D空間で好きなアングルからスクリーンショット撮影を可能にするフリーカメラ機能や、HDR(ハイダイナミックレンジ)によりインスタグラムのように様々なエフェクト効果を与えたり昼夜の設定を変更できるフィルター機能を持っています。これまで開発側の協力が不可欠とされたような構図のスクリーンショットも、この機能により一般プレイヤーがゲーム内のカメラをコントロールして撮影できるようになります。キャプチャフォーマットはハリウッドでVFXを手がけるILM(Industrial Light & Magic)が提唱する「FP16」であるとのこと。


モニターで表示されている解像度以上での撮影も可能で、最大32倍の解像度(4.5ギガピクセル)のスクリーンショットが撮影できます。この高解像度のスクリーンショットは、部分的に撮影された複数枚のショットを瞬時に繋ぎ合わせることで生成されます。360度の全天球型のスクリーンショットといったユニークなものも撮影でき、視聴には通常の2Dモニターだけでなくモバイルを含めたあらゆるVR環境でも見ることができます。

「Ansel」機能を使うにはゲームを対応させる必要がありますが、少ないコード行数で実装できるために開発者も取り組みやすくなっています。現在7タイトルが対応予定で今後さらに増えていくとのこと。尚、「Ansel」はPascal世代だけでなくGTX680以上のMaxwellアーキテクチャGPUでも動作すると説明されています。

■「New Sound」


VR環境において、高解像度のグラフィックスと同じくらい重要な要素となるサウンド。没入感を高めるためには壁やオブジェクトによる音の反響も再現する必要があるのだとスタム氏は語ります。そこでNVIDIAが用意したのが、「NVIDIA VR Works Audio」と呼ばれる、VR空間の中で現実と同じように空間の音の経路をシミュレーションするシステムでした。これは物理エンジンを使ってオーディオのパストレーシングを行うというものです。

また、煙や炎、布のはためきといった物理的な挙動を正しく表現するための「VR Works」モジュールも用意されています。



これら物理エンジンを用いたゲームデモの『VR Fun House』も紹介。カーニバルのアトラクションをVR空間に再現したもので、もぐらたたきや射的など物理エンジンモジュールを活かした内容となっています。『VR Fun House』はオープンソースゲームとしてSteam VRにてリリース予定。

■「New King」


この項目では「GTX 1080」について語られました。「GTX 1080」は前世代のハイエンド「GTX Titan X」よりも約25%高速に、「GTX 980」と比較して70%高速になっています。


「GTX 1080」はこれまでのGPUと比べてパフォーマンスは非常に高い反面、電力は「GTX 980」と近いレベルと省電力設計になっています。スペックは9TFLOPS、8GB G5X、補助電源コネクタはシングルの8ピン。「GTX 1070」は6.5TFLOPS、8GB G5。


Pascalアーキテクチャによってさらに美しいグラフィック表現となった『Division』『Rise of the Tomb Raider』『ミラーズエッジ カタリスト』のスクリーンショットや、Epic Gamesが手がけるMOBA『Paragon』のキャラクターデモ映像も披露されました。

■「New Tech」


最後の項目はディスプレイに関する技術について。現在、高解像度であったり曲面であったりVR用であったりと種類が豊富なディスプレイですが、これらに合わせて視覚的に正確かつ高品質にレンダリングする技術が解説されました。


ディスプレイは、3Dの空間が2Dでプロジェクションされており、スクリーンというウィンドウを介してその世界を平面的に覗いている状態です。複数のVewport(表示領域)によるマルチプロジェクションや、複数のVewportを1つのスクリーンにプロジェクションしてレンダリングを向上させる方法がありますが、今回スタム氏からSMP(同時マルチプロジェクション)という方法が語られました。これは、スクリーンを複数のVewportに分割して、中心となる部分の解像度は高く、そのほかの周辺部分を低くすることで視覚的な影響がほとんどないままにパフォーマンスの改善が見込めるというものです。


会場では、「Ansel」や『Paragon』のデモ、『VR Fun House』が体験できるようになっていました


『VR Fun House』のデモ機は「GTX 1080」3枚差しという豪華仕様。


メディアに配られた「10 Gaming Perfected」饅頭


「GTX 1080」は希望小売価格599ドル、Founders Editionは699ドルで5月27日に世界同時発売予定。廉価版となる「GTX 1070」は、希望小売価格379ドル、Founders Editionが449ドルで6月10日に発売予定。国内の価格は現在調整中となっています。

サードパーティー版はすでに各社用意しており、Founders Editionから少し遅れて店頭に並ぶとアナウンスされています。
《Daisuke Sato》
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