『MGS3』リメイクで復活なるか!?「ガイサベージ」に「シークレットシアター」etc…PS2版の要素をご紹介 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

『MGS3』リメイクで復活なるか!?「ガイサベージ」に「シークレットシアター」etc…PS2版の要素をご紹介

雷電がスネーク暗殺を計画!?観るだけの『MGS3』等々、原作「猿蛇合戦」を含めてお届けします。

連載・特集 特集
『MGS3』リメイクで復活なるか!?「ガイサベージ」に「シークレットシアター」etc…PS2版の要素をご紹介
  • 『MGS3』リメイクで復活なるか!?「ガイサベージ」に「シークレットシアター」etc…PS2版の要素をご紹介
  • 『MGS3』リメイクで復活なるか!?「ガイサベージ」に「シークレットシアター」etc…PS2版の要素をご紹介
  • 『MGS3』リメイクで復活なるか!?「ガイサベージ」に「シークレットシアター」etc…PS2版の要素をご紹介
  • 『MGS3』リメイクで復活なるか!?「ガイサベージ」に「シークレットシアター」etc…PS2版の要素をご紹介
  • 『MGS3』リメイクで復活なるか!?「ガイサベージ」に「シークレットシアター」etc…PS2版の要素をご紹介
  • 『MGS3』リメイクで復活なるか!?「ガイサベージ」に「シークレットシアター」etc…PS2版の要素をご紹介
  • 『MGS3』リメイクで復活なるか!?「ガイサベージ」に「シークレットシアター」etc…PS2版の要素をご紹介
  • 『MGS3』リメイクで復活なるか!?「ガイサベージ」に「シークレットシアター」etc…PS2版の要素をご紹介

長年の時を経て本格的に再始動した『メタルギア』シリーズ。2025年8月には最新作『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATERMGSΔ)』がPS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)向けにリリースされます。

同作はシリーズの中でも人気のある『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER(以下、MGS3)』のリメイク版となっており、現行機種向けにグラフィックやシステム面に手が加えられた作品です。

『MGS3』に関しては数多くのバージョンが存在し、無印版である原作のほか、原作と同じPS2向けに発売された拡張版『サブシスタンス』、『サブシスタンス』要素を一部取り入れた原作の廉価版、廉価版に準拠しつつ主に画質やフレームレートに手が加えられたHD版、立体視対応や操作面などをリメイクした3DS版、そして2023年にはHD版を元にしたリマスター版が収録された『METAL GEAR SOLID: MASTER COLLECTION Vol.1(以下、コレクション)』が発売されています。

しかし、廉価版以降は何かしらの要素がカットされている影響で、PS2実機が無ければ体験できないコンテンツが多く存在しましたが、新リメイク版とも言える『MGSΔ』では「猿蛇合戦」の復活が決定。こちらはアクションゲーム『サルゲッチュ』とコラボしたミニゲームであり、同作の版権元がソニー・コンピュータエンタテインメント(現:ソニー・インタラクティブエンタテインメント)と考えると、会社の壁という高いハードルを越え再収録が実現した形です。


“であれば他のコンテンツも期待したい!”本特集ではそんな願いも込めて、既に復活が決まった「猿蛇合戦」に加え、『サブシスタンス』版から『MGSΔ』で復活して欲しい様々な要素をご紹介します。

なお、記事に掲載のスクリーンショットはPS2実機のプレイをキャプチャーデバイスで録画したものとなっているほか、ゲーム本編のネタバレが含まれているのでご了承ください。

“かのハカセ”の設定も気になる、「ソリッド」が「ピポサル」をゲッチュする「猿蛇合戦・完全版」

『サブシスタンス』版には多くのコンテンツがありますが、まず紹介するのはリメイク版で復活が決まった「猿蛇合戦・完全版」。

本ミニゲームは『MGS3』で収録されたミニゲームの拡張版であり、本編はシリーズ時系列で始まりとなる、後の「ビッグ・ボス」こと「ネイキッド・スネーク」の物語でしたが、こちらは初代『メタルギア』からお馴染み「ソリッド・スネーク」が主役となり、各ステージ内の「ピポサル」たちを“ゲッチュ!”していく内容となっています。

ストーリーは「ロイ・キャンベル(大佐)」から呼び出されたスネーク、ジャングル内に逃げ込んだ「ピポサル」達を捕まえることになる…ものの、あらすじの時点で既に小ネタが盛り沢山です。

例えば本任務の依頼主は『サルゲッチュ』で「ピポヘル」などを開発した「ハカセ」であり、何と大佐とハイスクール時代の同期というだけではなく、スネークの相棒である「オタコン」の兵器発明にも協力していたことが明らかに。

『ピポサル2001』より。やり込んでいたのにセーブデータが消えてました…!

『サルゲッチュ』の過去作や他社ステルスアクション作品を思わせる台詞もあり、短いながらも遊び心を感じさせます。

お子様にも安心…安心?リメイク版のポスターも気になる!

そして話はゲーム内容に移りますが、プレイ部分は隠れたピポサルを銃やグレネードで行動不能にしてゲッチュ!する、『MGS3』のTPS部分をベースに『サルゲッチュ』要素を付け足したものとなっており、説明書曰く暴力シーン等はないので「お子様にも安心」とのこと。

リメイク版にも登場、メサルギア…!

ステージは合計7つ存在し、豊かなピポサルのモーションに『メタルギア』シリーズのセルフオマージュもあり、単純なゲームとしての楽しさに加え、両シリーズファンならニヤリとしてしまう要素が散りばめられているのも特徴です。

また、本ミニゲームをクリアするとゲーム本編で特別な迷彩とピポサルを模したお面が使えるようになりますが、特に後者はお面特有の視界がリアルに再現されるこだわりぶり。その外観は真面目なイベントシーンにも反映されるので、ネタプレイには持ってこいの装備品です。

執筆時点では詳細は不明。ボリュームも気になる!

ちなみに『MGSΔ』で「猿蛇合戦」が収録されるのはPS5 / PC(Steam)版となっていますが、Xbox Series X|S版に関しては『ボンバーマン』とのコラボコンテンツが示唆されているため、“どういった導入でミニゲームが始まるのか”、“『MGS』らしさと『ボンバーマン』らしさをどのように融合するのか”といった点に注目するといいでしょう。

公式の全力おふざけ!もう同じ目で本編を見られない?「シークレットシアター」

シリーズ初期からコミカル描写のあった『メタルギア』。正史作品として3作目の『メタルギアソリッド』以降は本編のシリアスさを圧倒しかねない“おふざけ要素”も見られました。そんな『メタルギア』スタッフによる悪ノリの最高到達点の一つと言えるモードが「シークレットシアター」です。

本モードはかつて『MGS3』公式サイトで公開されていたムービー集+αとなっており、その内容はギャグ一辺倒。本編中のポリゴンデモ(カットシーン)を元にしつつも、“あり得なさすぎるif”が展開されるため、原作にハマった人ほど衝撃を受けるものとなっています。

ムービーは合計で16本ありますが、今回はその中でも筆者のお気に入り3本を紹介します。

・「最終兵器」

舞台は本編のプロローグにあたる「バーチャスミッション」の終盤、スネークが自らの師「ザ・ボス」に裏切られ死の淵で留まったシーン。本来ならスネークがヘリで去るザ・ボスに向かって名残惜しそうに手をかざす所、何故か両名による“じゃんけん”が始まります。

挑戦し続けるも連敗し続けるスネークですが、“グー・チョキ・パー”全てを合体させた「最強兵器」を解放。ザ・ボスは“小賢しい真似を!”とブチギレたうえ、何と核兵器まで持ち出して…というストーリーになっています。

オセロット!色々と意味合いが変わってくるからそのセリフはやめて!

本編のどこか切ないシーンが子供の喧嘩レベルにまでスケールダウンしているほか、敵側の少佐「オセロット」のわかる人にはわかる台詞など、ゲーム序盤までしか遊んでいないプレイヤーからクリア済みのファンも楽しめるムービーです。

・「METAL GEAR S…」

このタイトルなら“SOLID”…と思いきや、本ムービーの主役はなんと本編で脇役だった「シギント(SIGINT)」です。本来なら無線越しによるサポートのみの役回りですが、冒頭からスネークと共に現地に飛び込み、ストーリーの美味しい所を全てかっさらっていく内容になっています。

ちゃっかり敵と仲良くなっているスネーク。ここばかりは本当に映像で見て欲しい…!

ヒロインの「エヴァ(EVA)」も取られ、踏んだり蹴ったりのスネーク。挙句の果てに敵兵と仲良くなっており、その必死さが笑いを誘います。主人公補正を失いつつも懸命に頑張るスネークに注目のムービーです。

・「METAL GEAR RAIDEN - SNAKE EATER」

「シークレットシアター」で最も長く、そして恐らく最も手が込んでいるムービー、それが「METAL GEAR RAIDEN」です。前作『METAL GEAR SOLID 2(以下、MGS2)』の主人公でありつつも、それまでメインだったスネークと比べ、当時はそこまで扱いが良くなかった「雷電」。

『MGS4』のティザーでは噛ませ犬の役回りでしたが、本ムービーはその続編のような内容となっており、主役の座を勝ち取るため、過去にタイムワープした雷電がソリッド・スネークの起源であるビッグ・ボス(ネイキッド・スネーク)の抹消を試みます。

本編の冒頭から最後まで雷電が介入しては散々な目に合う、「METAL GEAR S…」と似たような構成ですが、新録ボイスの多さに加え、シリーズ2作目の『メタルギア2』のネタも登場するなど、シリーズファン垂涎の豪華さです。

ちなみに、雷電は結局ビッグ・ボス抹消に失敗し、“『MGS5』に期待…”というオチでムービーは終了。主役ではないものの、『MGS5』とそのプロローグではプレイアブルとして登場しているほか、同作リリースの前には雷電が主人公を務める『METAL GEAR RISING REVENGEANCE』も発売されています。

いつでも好きなボスと再戦!ぜひリメイク版に入れて欲しい「BOSS DUEL」

『メタルギア』シリーズ一部作品に実装されていた「ボスサバイバル」。こちらはボス&イベント戦を連戦形式で楽しめるモードですが、『MGS3』の拡張版である『サブシスタンス』では類似の「BOSS DUEL(デュエル)」が実装されています。

「デュエル」の特徴として、好きなボス&イベント戦を個別に体験できるほか、難易度は本編と同等の「NORMAL」と特殊な条件下で戦う「SPECIAL」で分かれており、プレイに応じてスコアが記録されるため、手軽さとやり応えを両立したモードとなっています。

実際にプレイしてみると、「NORMAL」は本編1周目で入手できる装備が大体揃っているのでゲーム追体験として最適な一方、「SPECIAL」は一部を除き弾薬数が制限されているので、射撃ミスの許容量が減少。ボスの仕様を把握した上でプレイヤーの動きを効率化しなければいけないハード目な仕様です。

ちなみに、筆者個人はこういった“縛りのある中でスコアアタックを目指す”詰将棋の様なモードが好みなのですが、今回の『サブシスタンス』はほかPS2向けのバージョンと同じくfpsが30程度となっており、当時は平気だったものの、60fpsがスタンダードなゲームに慣れた今となってはプレイして違和感が強めでした。

とはいえ、『MGS3』を60fpsに対応させたHD版や『コレクション』版で本モードは何故か実装が見送られたため、遊びたければfpsの低い『サブシスタンス』版を選ばざるを得ないのが現状。本編の延長線上にありつつも競技的な遊び方もできる本モードはぜひリメイク版で復活して欲しいところです。

遊ばない!“観て体験する『MGS3』”―「業界の禁じ手」に挑戦した映像作品

「ステルス要素を完全に取り入れた最初のビデオゲーム」としてギネス世界記録に認定されている初代『メタルギア』。以降のシリーズもステルスを中心としたゲームプレイを備えており、『METAL GEAR AC!D(ACID)』といった外伝含め魅力的な作品ばかりですが、ストーリーに関してもクオリティが高く、小説といった書籍化もリリースされています。

中でも『METAL GEAR SOLID(以下、MGS1)』コミック版は後にPSP向けにデジタル化しているほか、続編の『MGS2』と合わせてDVDで映像化されており、2023年の『コレクション』版ボーナスコンテンツとして収録されているため、最近シリーズに参入したファンでも見たことのある人は多いかもしれません。

そして前述の『コレクション』版では復刻されませんでしたが、実は『MGS3』も『サブシスタンス』版の初回生産特典「観るMGS3(EXISTENCE)」として映像化されていたりします。

本映像は『MGS3』ゲーム本編のポリゴンデモや特殊なアングルを含めたプレイ動画などの編集で構成されており、ナレーションには『MGS1』以降お馴染みスネークの相棒「オタコン」の声優を務める田中秀幸氏を採用。全8章/約3時間半と“長編映画ぐらい”の感覚で楽しめる作品です。

ポリゴンデモやプレイ動画の境目が目立つため、CG映画と呼ぶにはまだ違和感がありますが、会話の長い部分も上手く圧縮されていて全体的にテンポが良く、シーン同士すぐに繋がっていく分、普通にプレイするより話を理解しやすくなっています。

『MGS3』の映像化に当たって、ゲームの監督である小島秀夫氏(小島監督)は当時、同作の“面白さはまさにその「遊ぶ」にあります”と、映画には無いインタラクティブ性を強調しつつも、難度や時間の問題で「最後までたどり着けない人がいる」ことを肯定。その上で本映像を「業界での禁じ手であるゲームを観せる事に挑戦したもの」と表現しました。

2025年の執筆時点で“ゲームを観る”という文化は、配信者による“実況プレイ動画”などを通して浸透しており、多くのゲーム企業もそれらを前提とするようなガイドラインを用意しています。『サブシスタンス』版の発売から約20年、当時「禁じ手」だったものが認められていることを考えると、「観るMGS3」は単なる映像作品では無く、時代(SCENE)の変化を感じさせてくれる存在です。

ご無沙汰なスネークの悪夢―本編とは異質の3Dアクション「ガイサベージ」

ここまでは『サブシスタンス』版にまつわるコンテンツを紹介しましたが、無印版にも共通して収録されている要素もご紹介。『MGS3』ストーリー本編の終盤、とある条件を満たすと“スネークが見ている悪夢という”体のミニゲーム「ガイサベージ」を遊べるようになります。

本作は両手に剣を携えた青年が、警官の制服を着た化け物と戦う3Dアクションであり、カラーはモノクロでUIもほとんど無く、出血描写も相まって少し不気味な雰囲気です。

アクションとして見ると、コンボに加えダッシュ/溜め攻撃もあり、敵を倒し続けると主人公が覚醒してモーションが派手に変化するなど凝っており、本編の三人称視点シューティング(TPS)とは異なるジャンルの作り込まれたミニゲームです。

なお、『MGS3』のエンドロールでは「悪夢ゲーム」と題されているほか、『ACID』で知られる政尾翼氏や『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS』の村田周陽氏などがスタッフとして記載されている本作。

『MGS3』の仕掛けとして実装されていますが、小島監督から本来は『グラディウス』が企画されていたものの、別で制作されていた本作が収録された裏話が明かされています。

おわりに―初代「MGO」も添えて

本特集はこれにて以上…と言いたいところですが、当時遊んだファンはこう思うかもしれません。“「METAL GEAR ONLINE(MGO)」を忘れているぞ!”…と。

『メタルギア』シリーズにはPvPコンテンツを収録した作品が多くあり、『サブシスタンス』版にはその始まりとも言える「MGO」の1作目が同梱されているのです。本作は『MGS3』本編のシステムをオンライン用対戦ゲームに昇華させたものとなっており、デスマッチやチーム戦、1対多数のスニーキング・ミッションなど、様々なルールを実装しています。

『ランブルローズ』より。こっちもシリーズ再始動に期待!

ルーム設定を含めた一定条件下では本編のキャラクターを「ユニークキャラクター」として操作でき、中には同じくコナミの格闘ゲーム『ランブルローズ』からゲストも登場していました。

執筆時点で『サブシスタンス』版収録の「MGO」はサービス終了済みですが、実はサービス中の当時も筆者はプレイ環境が無く、動画サイトで他者のプレイを羨ましそうに見るのが限界。語れる思い出話すらも無いので、今回は紹介を見送らせて頂きました。

「MGO」は最新作『MGS5』をベースとしたバージョンが展開中なものの、当時の無念もあり、『MGSΔ』でリメイク前と後のいいとこ取りしたような「MGO」が登場したら是非遊んでみたい…と思っていたところ、何と2025年6月の最新トレイラーでそれらしき映像が!執筆時点で詳細は公開されていませんが、続報に期待です。

『MGS』側には収録されていない、意外と作り込まれているミニゲーム。こちらも特集を公開予定!

なお、『MGS3』自体に収録されたコンテンツの話はこれで終わりですが、実は他作品に関わりのあるミニゲームが存在します。こちらも特集として公開予定なのでこうご期待です!


ライター:ケシノ,編集:TAKAJO


ライター/ゆる~いゲーマーです。 ケシノ

主に午前のニュース記事を担当しているライター。国内外、様々なジャンルのゲームを分け隔てなくカバーしています。アメリカに留学経験があり、2022年1月よりGame*Sparkにてライター業を開始。一番思い出に残っているゲームは『キョロちゃんランド(GB版)』。

+ 続きを読む

編集/いつも腹ペコです TAKAJO

Game*Spark編集部員。『Crusader Kings III』と『Mount & Blade II: Bannerlord』に生活リズムを狂わされ続けています。好きな映画は「ダイ・ハード」、好きなアメコミヒーローは「ナイトウィング」です。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

連載・特集 アクセスランキング

アクセスランキングをもっと見る

page top