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『トゥームレイダー』のリマスターで生成AIボイスが勝手に使われている!声優がメーカー提訴、この問題が起きた理由とは

他言語でもAI生成ボイスの疑いがあるようです。

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『トゥームレイダー』のリマスターで生成AIボイスが勝手に使われている!声優がメーカー提訴、この問題が起きた理由とは
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2025年2月15日にAspyrが発売した『トゥームレイダー IV-VI リマスター』において、フランス語版のララ・クラフトの声優が許可なく自分の声をAI生成したとしてAspyrを提訴したと海外メディアが報じました。

海外でも問題となる声優のボイスAI生成問題

フランスのル・パリジャン紙は、フランス語版のララ・クラフトの声優を務めるフランソワーズ・カドルさんが同ゲームで許可なく作成された自分のAI音声を使用されたとして、Aspyrを提訴したと報じました。

海外メディアThe Gamerによると、同ゲームを遊んでフランス語の不自然さに気付いたXユーザーがオリジナル版との比較動画を作成し、「AI音声による再録音だ」とカドルさんに伝えたことが発端といいます。

カドルさんは「私の声はゲーマーたちと共に、ゲームを一緒にプレイするのです。長年にわたり、多くの人々が『トゥームレイダー』を応援してきました。彼らにとってこれは裏切りであり、完全な無礼です。彼らは怒っています」とメディアの取材に答えています。

他の言語でも同作のボイスがAIにより生成されたものではないかと疑われており、トゥームレイダー関連のYouTuber「Tomb Raider de A a Z」はブラジル語・スペイン語・ロシア語もAI生成されたボイスが用いられているのではないかと指摘

同氏はブラジル語版のララ・クロフトの声優レネ・バストスさんとコンタクトを取って彼女と共にAspyrに問い合わせを行い、以下のような返答を得たということです。

  • 社内調査を行ったところ、外部開発パートナーの一社が、当社の許可なく生成AIを用いてオリジナルのボイスを編集していたことが判明した。

  • 当社は決してこのような行為を承認するつもりはなかったが、これらの編集はレビュープロセス中に見落とされてしまった。

  • 今後のパッチでAIによる音声を削除することを約束する。


無断で声優のAI学習をしてそのボイスを出力することについては、海外の声優たちにとっては不当行為という見方が強く、また日本でも無断で声優の声のAI利用を行わないように2024年に業界団体が声明を出しています(NHKの記事より)。

今回の『トゥームレイダー IV-VI リマスター』のボイス無断AI生成・利用に対する提訴についてAspyrがどのような動きを見せるのか、今後の展開が注目されます。


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ライター:ずんこ。,編集:みお

ライター/石の中にいたいブロガー ずんこ。

ダンジョンの間に挟まれたい系男子。某掲示板でRPGツクールに目覚めその進捗目的でブログを書き始めるも、いつの間にかDRPGが中心の内容に変わっていた。 DRPGと麻雀・ポーカーゲームと元ネタとの差別化が光るフォロワー系ゲームをこよなく愛する。サービス終了したアーケードゲーム『ポーカースタジアム』の公式大会優勝という凄いんだか凄くないんだかわからない肩書きも持つ。

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編集/取材も執筆もたくさんやる、半ライター半編集 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。

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