今回は、CAVYHOUSEが手掛け、PLAYISMから発売されたPC向けタイトル『こふんは生きている ーマホロヴァ・クラブの死体さがしー』をプレイ!本作は、自分を古墳だと思い込んでいる男の子・こふんくんが、自分の中に入ってくれる死体を探す王道ジュブナイルアドベンチャーです。

説明だけ聞くとやけに物騒ですが、ストアページの雰囲気からホラーゲームではなさそうです。なんて、さも今初めて知ったような雰囲気を出してしまいましたが、実は過去のゲームイベントで試遊してガッツリハマって、発売をずっと楽しみにしていたタイトルなんですよね。
◆自分を古墳だと思っている少年のハートフルな死体探し

鍵穴のような形をしたモコモコの男の子、彼が主人公のこふんくんだ。彼の一日はいくつかの日課から始まる。

日課その1、すべり台を滑る!日課その2、ブランコをこぐ!日課その3、てつぼうで前回り!要するに公園で遊ぶってだけだ。日課だなんて大層な表現だけど、子どものお遊びのような内容だ。

僕の日課も、こふんくんに負けず劣らず子供っぽいぞ。42歳の大人なのになあ。

やるべきタスクは画面左に表示されるのが、わかりやすくていいね。表示のオンオフは可能だ。

てつぼうで前回りをしながら「死体を見つけて立派な古墳になりたい」と夢を語っている。ただ、公式説明文には“自分を古墳だと思い込んでいる男の子”とあるので、こふんくんは古墳じゃない可能性がある。

もし古墳じゃないのならただのシリアルキラー少年になってしまうが、本作は王道ジュブナイルADV。そんな展開はもちろんない。ないよね?

すべり台、ブランコ、てつぼうを調べて日課をこなし、もうやるべきタスクがなくなってしまった。公園の外には車が走っていて危険なので出られない。一日を過ごすには公園はちょっと小さ過ぎるのだ。

そしてまた、いつものように遊具で遊ぶ日課が始まるはずだった。

突然現れた埴輪の少年により、こふんくんの日常はガラリと変化していく。
◆退屈な日常は終わり、死体探しが始まる!

彼は埴輪のハニワくん。いかにも元気いっぱいな子ども!といった感じで、初対面と思えないほどグイグイ来るぞ。子どもの頃って、学校も違えば行動範囲もバラバラなのに、その日たまたま出会っただけで一気に仲良くなるんだよなあ。

僕の子ども時代にも似た経験があった。なのに二回目に会うと、初対面でのあの打ち解け方が嘘みたいによそよそしくなってしまいがちだった。

埴輪っぽい造形の馬の遊具の前に立って「この馬、おれに超似合いそう!」と言うハニワくんに「教科書に載ってそう」と返すこふんくん。この二人はそんな心配はいらなそうだな。
一通りの遊具を堪能したあとは、壊れた噴水を修復することに。修理パーツは公園内のどこかに落ちているらしい。

公園の遊具などのオブジェクトを調べるとアクションポイントを入手できる。

これを使用することで新しいスキルを得たり、謎解きのヒントが貰えたりするのだ。

噴水を修復してさらに仲を深めた二人は、こふんくんの夢である死体探しを始める。ハニワくんは「死体探しにいい場所がある!」とこふんくんを公園の外へ誘う。

あんなに怖がっていた横断歩道も、二人一緒なら怖くないね。

そういえば、古墳や埴輪が動いているのは「そういう世界観なんだな」と納得していたけど、この世界には人間は存在するのだろうか。この家に住んでいるのは古墳や埴輪なのか、それとも人間なのか。

家の中には誰かがいるようで、ボソボソと不穏なセリフが聞こえてきた。公園の幽霊ってこふんくんのことなの?もしかしてここは古墳や埴輪の死後の世界的な場所で、人間のキャラクターは出てこないのかもしれないな。

その後は、ハニワくんが勝手に秘密基地にしている発掘現場を探検したり……

博物館で死体探しをしたりする。って、人間いるじゃん!

いや、人間にはこふんくんたちの姿は見えていないとかそういうやつかもしれない。

あ、見えていたし話しかけられもしたわ。僕の予想は外れたけど、こふんくんたちの死体探しの冒険は続く。
4時間ほどでクリアできました。登場キャラクターが増えていくにつれて世界が広がり、謎が少しずつ解明されていきます。
こふんくんやハニワくんなどキャラクターの“子ども感”がしっかり描写されていましたね。ハニワくんも、多少強引だけどワガママではなく「小学生の頃、こういう親分肌のやついたよな~」と懐かしい気持ちになりました。

壁際を歩くと自然に手を壁に沿わせる動作に「そうそう、子どもの頃やったな~!」と共感してしまいました。
ちょっと不思議な日常を体験したい方におすすめの一本です!
『こふんは生きている ーマホロヴァ・クラブの死体さがしー』はPC(Steam)向けに発売中です。











