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ゲーム業界で活躍する女性とネットモラル一PAX Eastで語られたこれからのあり方

3月8日、PAX East 2015にて、ゲーム業界で働く女性にスポットを当てたパネルディスカッションが開催されました。

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3月8日、PAX East 2015にて、「Why it’s STILL Awesome Being a Female in the Gaming Industry(なぜ、依然として女性がゲーム業界に存在することはつらいのか?)」と題された、ゲーム業界で働く女性にスポットを当てたパネルディスカッションが開催されました。

ゲーム業界における女性という話題は、2014年の夏頃から起こった「ゲーマーゲート問題」から活発な議論が起こっており、複数の大手メディアも取り上げる問題となっています。

このイベントには、Tatjana Vejnovic氏(Koalitionオペレーションマネージャー)、Sarah LeBoeuf氏(フリーランスライター)、Dianna Lora氏(Voltage Entertainment USAプロデューサー)、Karen Rivera(フリーランスレポーター)、Maylene Garcia氏(Nickelodeonプロデューサー)が登壇し、司会はWebメディアEdugaytion代表のJohnathan Gibbs氏が務めました。


パネルディスカッションでは、アメリカのゲーム業界におけるLGBT(男性/女性/両性同性愛者・トランスジェンダー)について、Nickelodeonをはじめとした多くの会社では非常にフレンドリーな関係を築こうとしているとの事例が語られました。

しかし、男性以上に女性が強くならなければならない必要性が依然あるとし、純粋に男女平等とは言いづらい現状であることも訴えました。また、女性が業界で働くことに対して「決して恐れないこと」が重要であると同時に、強がるだけでなく、会社の仲間に助けを求めることにも恐れてはいけないとも強調されていました。

昨年も同会場で同じパネルディスカッションが行われたことから、前回からの環境の変化を司会者が質問した際、ほとんどの登壇者がSNSを通じた嫌がらせを受けていたと明かしました。この嫌がらせ、以前より少なからずあったものの、2014年の夏頃から起こった「ゲーマーゲート問題」でさらに加熱している模様です。


このゲーマーゲート問題に関係する別のパネルディスカッションも、同日に行われました。「The Science of Online Bullying: A Lesson in Diversity(オンラインいじめの科学:多様化に向けた教訓)」と題したもので、ボストン大学の博士課程学生Andrew Tripp氏と、クレアモント大学院の博士課程学生Benjamin Chicka氏が「ネットでの人の感情の動き」やモラルについて最新の研究内容をまじえて語りました。

このディスカッションでは、ソーシャルメディアの台頭によって、人と人の関わり方が大きく変わってきたことを指摘。脳は見ただけの情報をあたかも体験したかのように感情を伝える作用を持っており、その情報に共感してしまうのだそうです。

これにより、特定の意見に共感したもの同士の信頼関係が生まれ、コミュニティが形成されます。そうすると、「ゲーマーゲート問題」のように女性を非難することが「正論」であるかのような雰囲気が生まれ、一斉に攻撃をするということが起きてしまうとのことです。


以前より、女性の社会進出についてのトピックはありましたが、ネットを中心とした女性ゲーマーや女性開発者と一部のコミュニティの対立はかなり過激なものに進展したことは、まさにSNSが一般化したことにより起こった出来事と言えるかもしれません。ゲーム業界や女性に限らず、誰かを批判する意見もSNSなどネットでの共感を経て、「正論」と信じ込んでしまうためというのもありそうです。

「ネットと現実では、感情の共感に差がある」という点もパネルディスカッションで話されていました。各々がネットの情報だけで自身の価値観を構築するのではなく、現実での対話や多面的に物事を考えることが大事なのかもしれません。

PAX Eastに限らず様々なゲームイベントで議題として上がるようになってきた、ゲーム業界の女性にまつわることやネットモラルのあり方。今回のイベントのように当事者が登壇して参加者と直接やりとりをする機会は、インターネットでのコミュニケーションが広がる中で非常に重要なものになっていきそうです。
《Daisuke Sato》
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