しかしそのファミコン、日本版と海外版では見た目もソフトも大きく異なっているのはご存知ですか?
今回ご紹介する「NES」は、簡単に言えば「海外版のファミコン」です。正式名称はNintendo Entertainment System(ニンテンドーエンターテインメントシス テム)、通称「NES(ネス)」 。日本のファミリーコンピュータは1983年に発売されましたが、NESは日本から遅れること1985年に発売されました。
マシンスペック的には日本のファミコンとほぼ同じなのですが、外観はもちろん、リリースされたソフトのラインナップ、そしてその内容は日本版と大きく違いがあり、これがまた面白いのです!
日本では発売されていないソフトがあるのはもちろん(その逆もありますが)、ライセンス商品の場合、キャラが差し替えられゲーム内容はそのままだったり等、なかなか興味深い。
例えば、ファミコンで発売された「ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境(1986)」は版権の問題や、当時のアメリカではゲゲゲの鬼太郎がまだ無名だったという理由もあり、謎の少年に差し替えられました。「ドラゴンボール 神龍の謎(1986)」の悟空も同様、謎の少年になっています。
このように、NESというハードは色々な意味でかなり面白いのですが、現時点では日本のファミコンに比べて物理的に手に入りにくく、そして当時はインターネットが一般的ではなかっという事もあり、6,000万台もの流通があったにも関わらず日本ではその情報が無いに等しいのです。
一方、日本版のファミコンは、関連雑誌が頻繁に出版されたり、各メディアや個人のブログ、YouTube等でも多く扱われていたりするため、すでに掘りつくされた感さえあります。
そこで、この連載では毎回NESに焦点を当てて、「嘘だろ!?」「なんなんだよ、このゲーム!?」という洋ゲー特有のものから、「どうしてこれが日本で出なかった?」という名作まで、紹介していこうと思っております。 ちなみに、筆者はNESのマニアなのです......。ソフトもほぼコンプ。
ちょいと前置きが長くなりましたが、まずはNES本体の紹介していきます。本体正面だけでなく、裏面等の紹介をするメディアは他には無いはず......。
↑まずはNES本体全体の写真から。日本の赤と白の外観と比べるとシックで落ち着いた感じ。
↑Nintendo ENTERTAINMENT SYSTEMのロゴがイカす。
↑本体の右側面にはコンポジット(いわゆる、映像の黄色、音の赤と白)の入力端子があります。が、白は無く、音声はモノラルの赤のみ。ちなみに、日本のファミコン (ニューファミコン等を除く)にはコンポジット端子は存在しないので、その点ではNESが一歩優秀。
↑しかも、背面には日本のファミコンと同じく、RFアンテナ入力も装備。その横はテレビによって合わせるチャンネルスイッチとACアダプターの入力端子があります。
↑そしておそらくは日本のメディアではほぼ存在しない(僕の記事以外)だろう、裏面の写真。
↑シリアルナンバーやサポートセンターの電話番号などが記されている(かけちゃダメよ)。
さて、ここまできて「ソフトはどこに入れるの?」と思った方も多いはず。それもそのはず。日本のファミコンは上からガシャコン!と差し込む形状になっていたので、見た目で分かりやすかったですからね。
↑NESの場合、この正面のフタをパカっと開けるんです。ちなみにこの形というのは当時のビデオデッキの形状を参考に作られている!
↑ソフトをガシュっと差し込んで、ガチャっと下げる。(なんだか擬音が多いですが雰囲気でご理解ください)
↑その後、パワーボタンを押してゲーム開始。
日本のファミコンの場合、ソフトがちょっとズレていても電源が入るとバグった状態で画面が表示されましたが、NESの場合はバグった状態では画面が表示されず、電源ボタンが点滅を繰り返す仕様となっているのです。つまり、バグった状態で遊ぶ等は基本不可能。
↑ちなみに、ソフトの大きさもアメリカンな感じ。でもカッコいいよね!
↑コントローラーも日本の赤と色とは違い、落ち着いたカラーになっています。
↑日本のファミコンのコントローラは角が丸っぽくなっていたのですが、NESは角ばっている感じ。そして、とにかくコードが長い!これは悲しいかな、日本とアメリカのお家事情なのでしょうね......。
と、初回はNES本体等の説明と紹介をしてきました。次回からはいよいよゲームタイトルの紹介に入ります。おそらく、驚きの連続だと思います。お楽しみに!
ちなみに、日本未発売がほとんどですが、NESをモチーフにしたグッズは海外で人気でいまだに数多く発売されています。
↑こちらは子供用のポーチ。うちの子に装着してみました。
↑嫁がNESリュックを装備してみた。結構おしゃれ女子にもオススメかも?
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