気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Forust開発、PC向けに5月28日にリリースされたサラリーマン2Dアクション『The Company Man』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、新入社員のサラリーマンが戦う2Dアクション。狂った同僚にキーボードを叩きつけたり、悪の上司に大量のメールを撃ったりして戦いながら、CEOになることを目指します。コーヒーを飲んで体力を回復するなど、オフィスワークあるあるネタも。記事執筆時点では日本語未対応です。
『The Company Man』は、1,700円で配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。
AndrewマレーシアでForust Studioというインディースタジオを運営しているAndrewです。私たちは4人で活動しており、本作がデビュー作になります。本作ではプレイヤーが新入社員のJimを操作し、CEOになることを目指し、会社マシンと戦うのです!
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Andrew実は本作のアイデアは6年以上前に思いつきました。私はアメリカのシチュエーション・コメディ「The Office」の大ファンで、社内カルチャーをネタにしたジョークでよく笑っていたのです。しかし、いざ自分が会社で働くようになると、ドラマで描かれていた「あるあるネタ」がただのジョークではなく、本当だったということに気づいたのです!それ以来、本作の構想を練り始めました。
本作の実質的な開発は、3年かかりました!
――本作の特徴を教えてください。
Andrew本作一番の特徴は、本作のコンセプトそのものでしょう。社内カルチャーのパロディを2Dアクションというジャンルで表現しています。午前9時から午後5時まで仕事をする人々のイライラをおちょくりながらも、ユーモアたっぷりに描いていますよ。
本作においては、日々のリアルを面白おかしく描写しています。人に向かってメールを撃ったり、コーヒーを飲んで回復したり、他のフロアに移動するため文字通りエレベーターを「捕まえる」必要があったり、といった感じです。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Andrewゲームプレイ面で最も影響を受けたものの一つは、もちろん『ロックマン』シリーズです。ゲーム機の周りに集まり、兄弟や両親と順番にプレイしたのは良い思い出です。直線的なゲームプレイはシンプルでありながらも、敵と戦う際は位置取りやタイミングが重要になってきます。私たちはこの、どんな年代の人でも簡単に遊べ、それでも挑戦し甲斐がある、というゲームプレイのアイデアが気に入り、自分たちでも同じようなものを作ってみたいと思いました。
グラフィック面ですと、日本のアニメを参考にしています。キャラクターの縁はハッキリと描き、表現は極端にすることで、遠くからでも感情表現がわかるようにしています。
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能でしょうか?
Andrewまだ日本語には対応していませんが、将来的にはぜひ対応させたいと思っています!もし日本語化の作業に興味がある方がいらっしゃいましたら、メールでご連絡ください。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Andrew私たちの国では感染者数の増減が繰り返されているので、リモートで作業をしたり、オフィスで作業をしたりというのが繰り返されています。自宅から作業をするというのはなかなか難しく、チーム全体をしっかりとまとめるため、コミュニケーションを強化する必要がありました。生き残るためには、新しい環境に慣れなくてはいけなかったので、私たちは仕事の体制を構築し直し、それ以来オンラインで作業を行なっています。主にクラウドを使って開発をするようになり、よりフレキシブルで効率的になりました。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫でしょうか?
Andrewはい、大丈夫です!本作の敵と戦っている様子やジョークに笑う姿は是非見てみたいですね。その際にはぜひ私たちのTwitterをタグ付けしてください。皆さんのコンテンツをシェアさせていただきます!
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Andrew本作が皆さんの日常において、楽しさを発見するお手伝いができれば幸いです。日本の芸術と文化は、多くの楽しさとインスピレーションを与えてくれました。皆さんには、皆さんから影響を受けたこのゲームを楽しんでいただけると嬉しいです!
――ありがとうございました。
◆「注目インディーミニ問答」について本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に400を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。