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25年ぶり続編『ソウルハッカーズ2』発売決定!ところでデビルサマナーってどんなゲーム?

アトラスは『ソウルハッカーズ2』を2022年8月25日発売すると発表しました。本作は25年前に発売された『デビルサマナー ソウルハッカーズ』の続編にあたる作品です。『デビルサマナー』シリーズ、そして『ソウルハッカーズ』がどんな作品だったのか、ご紹介したいと思います。

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25年ぶり続編『ソウルハッカーズ2』発売決定!ところでデビルサマナーってどんなゲーム?
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『ソウルハッカーズ2』PV01

大学生だったある日のこと、まだPlayStationしか持っていなかった僕に、友人のF君はセガ・サターン本体といくつかのソフトを渡してこう言いました。「君はこれをやるべきだ。」彼がなぜそんな行動に出たのかはいまだによくわかりませんが、その日から夢中になって、『パンツァードラグーン』や『グランディア』など、セガ・サターンの名作を夜中まで遊んだことをよく覚えています。そしてその中に、『デビルサマナー ソウルハッカーズ』もありました。

これが大体25年前のことです。そしてその続編となる『ソウルハッカーズ2』が2022年8月25日に発売することが発表となりました。ハードはプレイステーション4、プレイステーション5、Xbox One、Xbox Series X|S、Windows、Steamとなります。

猛烈な懐かしさを覚えますが、逆に言うと、すごく昔に発売されたソフトの続編ということで、まったく知らない人も少なくないかもしれません。同じ『真・女神転生』シリーズのスピンオフである、『ペルソナ』シリーズと比べても、また違う印象がある『デビルサマナー』シリーズ、さらにはその中でも『ソウルハッカーズ』について、ご紹介してみたいと思います。

■ハードボイルドな真・女神転生のスピンオフ

Amazonより 『真・女神転生 デビルサマナー』PSP版

知らない人にはちょっとややこしいんですが、『ソウルハッカーズ2』は『デビルサマナー ソウルハッカーズ』の続編であり、『デビルサマナー ソウルハッカーズ』は『デビルサマナー』シリーズの2作目ということになります。

『デビルサマナー』シリーズのスタート地点を見てみると、ハードボイルドな『真・女神転生』というのが良いでしょうか。1995年に発売された初代の『真・女神転生 デビルサマナー』は主人公が私立探偵であり、悪魔が関わる事件を、悪魔を召喚して解決するというデビルサマナーでした。正確には、主人公は一般人だったんですが、巻き込まれる形で殺されて肉体を失い、私立探偵のデビルサマナーである葛葉キョウジという人物に憑依することになります。主人公が私立探偵であることもそうですし、銃型のコンピューター“GAMP”を使って悪魔を呼び出すなど、男の子の心をくすぐる作品となっていました。

ゲームシステム的には、基本的には『真・女神転生』シリーズを踏襲してはいますが、異なる点もあります。特徴的なシステムの1つには忠誠度があり、悪魔を仲魔にしても忠誠度が低いと簡単な命令しか聞いてくれませんし、場合によっては命令に従わないということもありました。一方で、ドリー・カドモンという人形に悪魔を合体させて自分に忠実なしもべを作ることができました。これは“造魔”と呼ばれ、デビルサマナーシリーズ特有の種族です。また造魔は特定の条件で英雄合体を経て歴史上の“英雄”にすることも。思うようにならない悪魔と、意のままにできる人造悪魔のような存在を仲魔にしていたんですね。

『真・女神転生』の邪教の館や『ペルソナ』シリーズのベルベットルームにあたる、悪魔合体をする施設も『デビルサマナー』シリーズ特有のものが用意されていて、業魔殿といいます。ヴィクトルという半分吸血鬼になりかけの男性が主をしていて、表向きはホテルとして運営されていました。業魔殿とヴィクトルはその後も形を変えて『デビルサマナー』の各シリーズに登場しています。『ソウルハッカーズ2』での登場を楽しみにしている人も多いかもしれません。

■テクノロジーの未来×悪魔 ソウルハッカーズ

Amazonより 『デビルサマナー ソウルハッカーズ』3DS版

『ソウルハッカーズ』は、『デビルサマナー』シリーズの2作目となります。『デビルサマナー』シリーズはその後も続編が発売されていますが、今回の『ソウルハッカーズ2』はその中でも『ソウルハッカーズ』の直接の続編になる、ということです。主人公は「スプーキーズ」と呼ばれるハッカー集団の一員です。舞台は「次期情報都市政策」のモデル都市である天海市。そしてその天海市で運営される仮想都市の「パラダイムX」。

物語が進むと、主人公はファントムソサエティというサマナーの組織の陰謀に気が付いていくことになります。これは他の作品でもそうなのですが、『デビルサマナー』シリーズでは、ダークサマナーと呼ばれる悪のサマナーによる陰謀、サマナー同士の対立などが色濃く描かれています。タイトルの通り、『サマナー』が物語の大きな軸の1つとなるのです。

『ソウルハッカーズ』は前作のハードボイルドな作風を受け継ぎつつ、近未来SFの世界観を取り込んで、デジタル世界の話を描いています。インターネット上の仮想都市「パラダイムX」は、今風に言うならメタバースといったところでしょうか。

『ソウルハッカーズ』が発売されたのが1997年、Windows95でパソコンの普及が進み、ようやくインターネットというものが一般的になり始めた時代です。セガサターンの頃ですから、オンラインゲームはほとんど普及していませんし、仮想空間なんていうものも大部分の人が未体験でした。それどころか、インターネットで動画を観るのも難しいような時代です。

元々『真・女神転生』シリーズ、さらにさかのぼって原点といえるファミコンソフトの『デジタル・デビル物語 女神転生』から、悪魔召喚プログラムによって悪魔を召喚するという、デジタルと悪魔のRPGでしたが、ソウルハッカーズはその中でも、デジタルの未来を濃く描いた作品でした。当時はこのデジタルの未来というものがカッコよくてたまりませんでした。

■過去作と『ソウルハッカーズ2』の繋がり

『ソウルハッカーズ2』公式サイトより

公式サイトによれば『ソウルハッカーズ2』は「ニューハードボイルドRPG」であり「人とテクノロジーの物語」ということで、初代『真・女神転生 デビルサマナー』のハードボイルド路線と『ソウルハッカーズ』のテクノロジーの世界を受け継ぐ新作ということになりそうです。発表されたPVや公式サイト見ると、全体的な印象はスタイリッシュになっていて、『ペルソナ』シリーズを想起した人もいるかもしれません。一方で、銃型のCOMP、おそらくはGAMPと思われるものや、デビルサマナーの組織ファントムソサエティやヤタガラスの存在が明かされています。

ファントムソサエティは前述したとおり『ソウルハッカーズ』に出てきた組織ですが、ヤタガラスは『ソウルハッカーズ』の後に発売された『デビルサマナー』シリーズである、『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 超力兵団』や『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 アバドン王』に登場するサマナー組織です。これらのシリーズは時をさかのぼって大正時代を描く物語ですが、『ソウルハッカーズ2』ヤタガラスの存在によって『葛葉ライドウ』シリーズとの繋がりも予感させていますね。

25年前にデジタルの未来を描いたシリーズは、その未来が現実に近づいた現代で、何を見せてくれるのか。懐かしい人も、ソウルハッカーズは初めてという人も、ぜひ楽しみにしていただければと思います。


《田下広夢》
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