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『ストリートファイター6』は「全てを受け入れたい」…“ワンボタン波動”や新モード導入の狙いを開発陣にインタビュー!

『ストリートファイター6』開発陣にインタビュー!気になるアレコレ、聞いてきました。

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『ストリートファイター6』は「全てを受け入れたい」―“ワンボタン波動”や新モード導入の狙いを開発陣にインタビュー!
  • 『ストリートファイター6』は「全てを受け入れたい」―“ワンボタン波動”や新モード導入の狙いを開発陣にインタビュー!
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2023年の発売に向けて、日に日に期待が高まっているPS5/PS4/Xbox Series X|S/PC(Steam)向け対戦格闘アクション『ストリートファイター6』。

本作は、カプコン独自の「RE ENGINE」による美しいグラフィックや、「ドライブシステム」という新たな仕組みによって、肝となる“格闘ゲーム”が大幅パワーアップ!まるで大会に参加しているかのような雰囲気が味わえる「自動実況機能」や、コマンド操作無しで必殺技が繰り出せる操作形態「モダンタイプ」も追加され、これまでにない魅力も感じさせてくれます。

そして、従来の格闘ゲームが楽しめるコンテンツ以外に、オリジナルアバターを作り広大なフィールドを自由に歩き回れる1人用の「ワールドツアー」や、ユーザー間のコミュニティを繋げる「バトルハブ」という大型モードの存在も明らかになりました。

シリーズ35周年を迎え、新たに進化し続ける『ストリートファイター6』。その開発陣は、いったいどんな未来を見据えて本作に向き合っているのか。機会を得た編集部は、さっそくインタビューを行ってきました。

新機能を加えた意図はもちろん、どんな想いで今の格闘ゲームシーンを見ているのかまで多岐に渡る内容になっています。ぜひ、ご一読ください。

なおインサイドでは、別記事にて『ストリートファイター6』のプレイレビューも掲載。こちらを読んでからインタビューを読むと、より深く内容が伝わるかと思います。

「ストリートファイター6」プロデューサー 松本 脩平(Matsumoto Shuhei) 氏
「ストリートファイター6」ディレクター 中山 貴之(Nakayama Takayuki) 氏

◆「ストリートファイター」の世界観が、より広がることを目指す

―『ストリートファイター6』のプロジェクト自体は、いつ頃から動き始めていたのですか?

プロデューサー・松本 脩平氏(以後、松本P):もう3年ほど前でしょうか。『ストリートファイターV』を作りながらでしたよね。

ディレクター・中山 貴之氏(以後、中山D):そうですね。一番最初に企画書を書いたのが、2018年ぐらいです。

―2018年というと、『V』では「シーズン3」開幕あたりでしょうか。そのあたりから、『6』の構想が動き始めていたと。

中山D:そうですね。いったん自分のほうで「こういうことをしたい」という概要や、遊ばれているユーザーさんの動向を見て、改善したい点やチャレンジしたい点を書き出していました。

―『V』と並行していたとのことですが、開発チームは『V』のメンバーが継続して『6』に携わっているのですか?

中山D:もちろん『V』担当もいますが、新たなメンバーもかなり入れています。混合というか、『V』と『6』両方やっている人もいます。

―『6』はどういったコンセプトで作られたのでしょう。

中山D:端的に言えば、「ストリートファイター」の世界を広げたかったというのがコンセプトになります。

対戦ツールとしての「ストリートファイター」を担保しつつ、今まで同シリーズが生み出してきた世界観を体験できる作品であること。そして、格闘ゲームが上手くなっていったり、他のユーザーとコミュニケーションを取る面白さを知ってもらったりするための、道筋にもなればと考えています。

松本P:従来の対戦格闘はもちろん、新たな要素をたくさん用意しています。現役バリバリのプレイヤー、過去作はプレイしていたけどご無沙汰の方、対戦は苦手だけどストリートファイターの世界観やキャラクターが好きな方、そして新たに「ストリートファイター6」から初めていただける方!それぞれに楽しんでもらいたいし、「ストリートファイター」に触れて欲しいという気持ちがありますね。

―『V』はラウンド後半に使える強力な「Vトリガー」によって、試合展開が大きく変わる作りが印象的でした。『6』では新たに「ドライブシステム」が採用されますが、どんな狙いで新システムを採用し、どういった点が『V』と違うのか教えてください。

中山D:まず『V』の「Vシステム」に関しては、当初「試合の後半が盛り上がるようにしてほしい」というカプコンUSA側のアイディアがあり、それをベースに日本サイドでも色々な調整を加える形で作っていました。「特殊なコマンド入力を必要とせず、そのキャラクターの一番の強みをトリガーボタンのみで出せるように」を意識しつつ、ライトユーザーでも使えて、追い詰められても反撃できるチャンスを生み出せるようにしたのが、Vシステムです。

一方、『6』の「ドライブシステム」は、キャラクターの個性を伸ばすのはもちろん、新たにドライブゲージを採用し、さらに「ドライブインパクト」「ドライブパリィ」「ドライブラッシュ」という新機能を、難易度別に分けたギミックをイメージして取り入れました。

まずドライブインパクトは開発当初、「(これを出せば)何とかなる攻撃」なんて呼んでました。ゲージを使えば、格闘ゲームが得意じゃないユーザーでも強い行動ができるように、という狙いで取り入れています。

そこから少し格闘ゲームに慣れている人や、そういった攻撃を防御したい人向けにドライブパリィを用意しました。これは発動タイミングやテクニックを意識するようになった、中級者以上の方に使ってほしいなと思っています。最後のドライブラッシュは、慣性が乗った攻撃や特殊なコンボができるようになるので、上級者が楽しんでもらえる仕組みとして入れています。

このように各システムに難易度を設けているので、段階的に慣れてほしいと思っています。それとドライブインパクトを加えることで、起き上がりの攻防に新たな選択肢を増やしたかったという理由もありますね。最終的に全てのシステムを使いこなせば、より深いバトルが楽しめるようになっています。

―ドライブインパクトを当てた際、派手でカラフルな演出が印象的でした。こういったビビッドな表現は「ストリートファイター」シリーズでは珍しいですよね。

中山D:全体的なアートスタイルや音楽スタイルも見直したいなとは思っていました。そこで『6』ではゲームのUIや画面の専門チームを立ち上げ、新規ユーザーが喜び、かつ格闘ゲームとして「攻撃が当たった」「今がチャンスだ」といった大切な情報が分かりやすいデザインを目指しました。その中で、各キャラクターの個性がより活きるような、ペイントのような演出に至った形です。

―本日のプレイでは、ドライブシステムに必要なドライブゲージがマックスの状態から試合が始まりました。これにより試合がラウンド前半から大きく動くことが想定されますが、どういった流れを想定しているのですか?

中山D:ゲージ消費のタイミングを、ユーザー側に委ねたいという理由でマックスにしました。これにより、プレイヤーのスタイルや使用キャラクターによって、ゲージの消費方法やタイミングが大きく変わってくるだろうと考えています。

例えば「ルーク」の場合、「オーバードライブ」(前作の「EX必殺技」に相当)を駆使して序盤からガンガン攻めていけますが、これに頼りすぎちゃうとゲージが枯渇して立ち回りが大変になります。一方、防御行動が強いキャラクターはドライブパリィでゲージを維持しつつ、ジリジリと立ち回るということもできるでしょう。

―そのオーバードライブですが、前作のEX必殺技がドライブシステムに組み込まれた形となります。これは何故ですか?

中山D:ここは当初、『V』と同じようにする考えもありました。『V』はEX必殺技を使うとクリティカルアーツ(CA)が出せないという、ジレンマと言いますか、どちらにゲージを使うかという選択肢がありました。これはこれで良いと思ってはいますが、CAを狙ってゲージを温存したまま倒されちゃうという、シューティングゲームでいうボムの“抱え落ち”みたいなことは避けたくて。

オーバードライブでガンガン攻めつつ、スーパーアーツも使うという、派手な感じにしたかったんです。

―実際に遊ばせてもらった際、攻めてる側が面白いといいますか。そこに重きを置かれたのかなって感じました。

中山D:そうですね。画面が動いて殴り合いできたほうが楽しいですし。それに対して強力なドライブパリィもありますから、うまく戦ってもらいたいです。


『ストリートファイター6』は「全てを受け入れたい」―“ワンボタン波動”や新モード導入の狙いを開発陣にインタビュー!

《ねんね太郎》
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