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そのRT、不正に加担していない?“リーク”は知的財産の窃盗―『ブルアカ』は法的措置を含めた対応を検討『原神』『ポケモン』は訴訟にまで発展

今一度なぜ“リーク”をしてはいけないのか振り返ってみましょう。

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そのRT、不正に加担していない?“リーク”は知的財産の窃盗―『ブルアカ』は法的措置を含めた対応を検討『原神』『ポケモン』は訴訟にまで発展
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2023年3月8日スマホ向けゲーム『ブルーアーカイブ』運営チームは、不正な手段で入手した情報をインターネットに流出させるいわゆる“リーク”行為に対して、法的措置を含めた厳しい対応を検討していくことを表明しました。

スマホ向けリズムゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ!』も、2021年にリーク情報の拡散を控えるようお願いする声明を出しているほか、オープンワールドゲーム『原神』はリークに対する取り締まりを強化し訴訟にまで発展しています。

TwitterなどのSNSで流れてくる新しいキャラクターやコンテンツの情報は運営チームが正規に公開したものであるか、今一度注意する必要があります。

では一体、なぜ“リーク”をしてはいけないのでしょうか。

理由は至極簡単なものです。リーク行為によって、プロモーションやマーケティングを含めゲームを通じた体験、ワクワクや嬉しさ、感動や興奮などの感情体験が台無しになってしまうのです。

ジャンルは違えどトレーディングカードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』の運営チームは2015年に「なぜリークは困るのか」という文書を公表しています。このなかでリーク行為に対し「情報のリークはジャーナリズムではなく、あくまで自分の欲求を満たすための利己的な行動であり、知的財産を泥棒する行為」と痛烈に批判しています。

その理由について、情報を魅力的に届くタイミングでユーザーに公開することは非常に複雑で難しい仕事であり、ひとつの情報がリークされただけでその計画全てを見直さなければならなくなるとしています。また、正規の手段で公開されていない情報はユーザーに行き渡らず、ユーザーによって情報の不公平が起きてしまうのです。なかには、文脈を持って公開されるべきものがリークされ、情報への第一印象を損なう可能性もあります。

例えば、あなたが友人の結婚式に出席する際、出し物でサプライズを計画していたとします。それを婚姻する2人にバラされたらどう思うでしょうか。かなり気分悪いですよね。

「かなり気分悪い」で済めばまだ良いかもしれませんが、ゲーム開発もひとつの商売です。リークによって意図せず損なわれた印象によって起こる損失は、誰に責任が問われるでしょうか。それは言うまでもなくリークに関わった人間です。

2023年3月にはタクティカルFPS『VALORANT』の開発者がリークに対して苦言を呈しています。数日後に発表されるはずの新しいキャラクターがリークされてしまったのです。

この際、データマイナー(ゲームに含まれる情報を不正な手段で引き抜いてリークする人)が「ゲームファイルのデータマイニングはリークではない」と主張を述べていました。これは全くの間違いです。不正な手段を用いて、本来公開されていない情報を取得しているんですから、説明するまでもありません。

リークに対して積極的な取り締まりを行っている企業も多くあります。『原神』を運営するmiHoyoは、2021年にリークを行った者へ約890万円の損害賠償を求めて提訴しているほか(国内メディアAUTOMATONが報じている)、株式会社ポケモンは『ポケットモンスター ソード・シールド』の発売前に公式関連本の内容をリークした者を提訴、損害賠償金1,500万円と裁判費用を支払うことで示談が成立しています(海外メディアPolygonが報じている)。

ここまで挙げてきたように、リークはれっきとした機密情報の窃盗なのです。

これは筆者の私感ですが、リーク自体はなくなるものではないと考えています。自分の好きなゲームの新しい情報をいち早く手に入れたいという感情は、一人のゲーマーとして共感できるものです。それがSNSで流れてきたときに拡散してしまうのは、ごく自然な感情であり、その感情を悪用した情報のリークは消えることはありません。

しかし一人のゲーマーであるなら、ゲームが与える感動や興奮を少なからず経験したことがあると思います。もし今あなたがRTした情報が、誰かの、あなた自身の感情体験を損なうものであるなら、リーク情報の拡散は控えるべきと考えることが賢明でしょう。

《Okano@RUGs》
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