強さに制限がある中で知恵を振り絞り最高の編成で魔王を倒しなさい。Steam版『モン勇』【プレイレポ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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強さに制限がある中で知恵を振り絞り最高の編成で魔王を倒しなさい。Steam版『モン勇』【プレイレポ】

ついにSteamでも配信された正式タイトルが長すぎる腕試しDRPG『モン勇(略)』のプレイレポートをお届けします。

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秋分の日を過ぎ、秋の夜長という言葉がふさわしくなってきた今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか。今回はSteam版が配信された、正式タイトルが非常に長い事で有名な作品『モンスターを倒して強い剣や鎧を手にしなさい。死んでも諦めずに強くなりなさい。勇者隊が魔王を倒すその日を信じています。』(英語タイトル:”Mon-Yu: Defeat Monsters And Gain Strong Weapons And Armor. You May Be Defeated, But Don’t Give Up. Become Stronger. I Believe There Will Be A Day When The Heroes Defeat The Devil King.”)、略して『モン勇』のプレイレポートをお届けします。

『モン勇(略)』とは

『デモンゲイズ』『黄泉ヲ裂ク華』など、多数の3DダンジョンRPGを送り出してきたエクスペリエンスが、「腕試しダンジョンRPG」と銘打って発売したのが本作『モン勇』です。 2021年7月15日にスイッチ版が発売され、そして2023年9月21日にAksys Gamesから今回のSteam版が発売されました。なお2023年9月24日現在、この『モン勇』がエクスペリエンスのDRPGとしては最新作となります。

まずはキャラクターメイキング。ポートレートも充実

ゲームを開始すると、まずは「異世界から召喚された勇者隊」として6人のキャラクターを作ることになります。キャラクターの名前を付けてポートレートを選択、職業を選んでボーナスポイントを能力値に割り振る……といった流れは、伝統的な3DダンジョンRPGを踏襲しています。

本作のキャラクターメイキングの魅力の1つと言えば、なんといっても『セブンスドラゴン』などのグラフィックを手掛けたモタ氏によるキャラクターポートレートでしょう。氏の描かれたかわいらしい(そしてフェチ度が激高めな)ポートレートは選ぶのに迷うこと必至です。なお、スイッチ版ではDLCとして配信された追加ポートレートはSteam版では最初から収録済みです。

またモタ氏によるイラストではありませんが、『デモンゲイズ』『蒼き翼のシュバリエ』『死印』など、エクスペリエンスの過去作品の登場キャラクターのデフォルメイラストもポートレートとして使用可能になっています。エクスペリエンスのDRPGだけでなくホラーゲームからもキャラクターが登場していますが、「現代から転生した」という脳内設定のキャラクターのポートレートとして使うにはもってこいかと思います。

古典的DRPGではお約束の、ボーナスポイントのリセマラにも完全対応。ワンボタンでボーナスポイントを振り直せますが、この画面のTIPSにも表示されている通り20ポイント以上のボーナスポイントを得るのは至難の業です。ですが、キャラクターメイキングにこだわりのある人は極限値のロマンを追ってみるのも良いでしょう。

3タイプの探索モードと敵シンボル制の迷宮

触れるのが前後しましたが、ゲーム開始直後、キャラクターメイキング前に「プレイスタイルの選択」があります。突然こんな選択肢が表示されてもプレイヤーは何のことやらさっぱりわからないと思うのですが、これは迷宮探索時のミニマップ・オートマッピング表示、およびキャラクターのレベルキャップに関わってきます。概要を説明すると以下の通りです。

  • タイプA:
    ミニマップ・オートマッピング常に有効。レベルキャップの上限が高い

  • タイプB:
    ミニマップ有効、オートマッピングはそのマップの「地図の虫」を見つけるまで無効。レベルキャップの上限は中間

  • タイプC:
    ミニマップ・オートマッピングともにそのマップの「地図の虫」を見つけるまで無効。レベルキャップの上限が厳しい

レベルキャップについては後述するダンジョン攻略評価基準にも関わってくるため、必ずしも高い方が良いとは言い切れないのですが、タイプCでは特に厳しいマップ閲覧制限がかかります。「地図の虫」はだいたい各マップの中ほどに隠されているのですがこれを見つけるまではかなりの緊張感のある探索を強いられます。特にマップ周りで不便を感じたくない!という方は、タイプAもしくはタイプBを選ぶと良いでしょう。ちなみに本作に「レベルキャップ上限なし」の設定は(ゲームクリア後まで)存在しません。あしからず。

そして、本作のダンジョンではモンスターが可視化されており、いわゆるランダムエンカウンターが存在しません。またモンスターの移動タイプに応じてシンボルの色分けがなされており、気まぐれに動き回る緑シンボル、固定された位置から動かない赤シンボル、こちらから逃げるように動く青シンボル、そして視界に入るとこちらを執拗に追ってくる紫シンボルの4種に分かれています。このうち、紫シンボルは他のシンボルの敵と一線を画す強さを誇る、『世界樹の迷宮』でいうところの「F.O.E.」的な存在となっています。紫シンボルの敵を見かけたら回避するか、あるいは閉鎖地形に誘導して出てこられないようにするか、もしくは正面突破で戦うのか、慎重な判断を強いられます。この辺りの要素が相まって、本作はモタ氏のイラストは裏腹に難易度はかなり高めのDRPGに仕上がっています。

ダンジョンを隅々まで探索し低レベル短ターン数で魔王に勝利しS評価を狙え!

公式サイトで本作が「腕試しダンジョンRPG」と銘打たれている最大の理由、それが「勇者隊評価」であり、フロアボスである魔王を倒した時点での「パーティの平均レベル」「魔王撃破ターン数」「フロアのオートマッピングを埋めた割合」で、パーティの評価がなされる……という仕様を搭載しています。各項目5つ星評価のうち、合計で12個の星を獲得するとSランククリアとなり、次のフロアで出現する宝箱の質がアップするというメリットがあります。この評価基準は拠点で閲覧することができますが、あくまで「4つ星クリアの基準」なので、5つ星クリアをするためにはより低いレベル、より短いターン数での魔王撃破を要求されます。

プレイスタイルタイプA・タイプBだとレベルキャップ上限が5つ星クリアの基準よりはるかに高くなってしまうため、レベルを上限まで上げて進むスタイルだとボス撃破評価が低くなってしまいます。幸い、本作ではいつでもキャラクターのレベルダウンが可能なので、魔王戦前には評価Sランク基準までレベルを下げて挑む……という事が可能です(レベルダウンしても経験値はそのままで、再度すぐにレベルアップできます)。

ところが低レベルでは敵にダメージを与えるのも一苦労ですし、敵から受けるダメージも大きくなります。そこで、タイトルにもある通り「モンスターを倒して強い剣や鎧を手にしなさい」という事になります。本作では敵を倒してのアイテムドロップで装備を更新してキャラクターを強くしていくほか、同じ武具を装備して使い続けることで熟練度が上がり、武具のプラス値が増えて強化されていきます。

特に狙い目な敵はこちらから逃げる青シンボルのミミック。本作のミミックは「3ターン目に確実に逃げるが、非常に高い経験値と良質なアイテムドロップを期待できる敵」となっており、狩るには絶好のモンスターです。なお、どのダンジョンでも一通りマップを埋めると、ミミックをダンジョンの隅に追いつめて狩れるような構造になっています。但しミミックもそれなりに強い戦闘力を持つため、油断して返り討ちに遭わないようご注意を。

そして準備万端となったら、各フロアを支配する魔王に挑むところなのですが、本作のボス敵は「回避率が非常に高い」「前列の護衛が全滅すると仲間を呼び、常に後列に引きこもる」「物理攻撃しか通じないターンと魔法攻撃しか通じないターンに分かれる」など、多彩な特殊能力を持っています。そんな特殊能力を備えた魔王を倒すには、能力の把握とそれに応じた対策が不可欠です。第1層の魔王「フレイ」であれば非常に回避率が高いため、戦士系は命中率増加パッシブスキルを習得して魔法使いは回避率低下魔法でサポートする……といった戦略のほか、6人全員が魔法使いとなって必中で弱点の岩の魔法を連打する……といった戦略も考えられます。本作では転職および能力値・スキルの振り直しに一切のデメリットがないので、他のRPGでは考えられないような尖った戦法も簡単に取ることができます。一般的なDRPGではキャラクターごとにロール(役割)を決めて、その方向にじっくりと育てていく……というのがキャラクター育成の定番ですが、本作ではまず敵の能力を知り、それに対抗するために6人のキャラクターの役割とスキルを適宜割り振っていく……という、トレーディングカードゲームにおけるデッキ構築的なパーティ編成が高評価を取るためには求められます。

PCでも操作は快適……だがゲーム内容は相変わらず人を選ぶ

本作はDRPGの制作に定評のあるエクスペリエンス製という事もあり、ダンジョン内の一度行った場所であればその場所を指定しての自動高速移動や、戦闘時の演出を徹底的にカットした高速戦闘など、操作性については快適の一言です。ゲームパッドであれば家庭用機と全く遜色ない操作が可能ですし、マウス入力には対応していないものの、キーボードでも快適に操作できるようキー配置は考慮されています。

しかしながら、本作を特徴付ける「勇者隊評価」システムが、遊び方に制限を課しておりやや窮屈な印象は否めません。特にDRPGの肝となる要素の1つであるキャラクター育成を楽しみたい人にとって、本作のレベルキャップやレベル評価の仕様は枷でしかないでしょうし、豊富なボス戦ギミックも興味のない人にとっては鬱陶しく感じるだけかもしれません。逆に言えば、こうしたボス戦のギミックや縛りプレイを試行錯誤しながら打開するのが好みの方ならば、本作を手に取って遊んでみる価値はあるかもしれませんね。

スパくんのひとこと



家庭用機版から相変わらず、人を選ぶ尖ったゲームスパね……



タイトル:モン勇(Mon-Yu: Defeat Monsters And Gain Strong Weapons And Armor. You May Be Defeated, But Don’t Give Up. Become Stronger. I Believe There Will Be A Day When The Heroes Defeat The Devil King.)
対応機種:スイッチ/PC(Steam
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2023年9月21日
著者プレイ時間:10時間
サブスク配信有無:
価格:5,500円(税込)(Steam)/ 4,400円(税込)(スイッチ・ダウンロード版)
※製品情報は記事執筆時点のもの






ライター:ずんこ。

ライター/石の中にいたいブロガー ずんこ。

ダンジョンの間に挟まれたい系男子。某掲示板でRPGツクールに目覚めその進捗目的でブログを書き始めるも、いつの間にかDRPGが中心の内容に変わっていた。 DRPGと麻雀・ポーカーゲームと元ネタとの差別化が光るフォロワー系ゲームをこよなく愛する。サービス終了したアーケードゲーム『ポーカースタジアム』の公式大会優勝という凄いんだか凄くないんだかわからない肩書きも持つ。

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