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『バルダーズ・ゲート2』をシリーズ初心者がプレイ!重厚なダークファンタジーとミンスクの魅力を知る【プレイレポ】

OPで前作のネタバレをくらいました。

連載・特集 プレイレポート
『バルダーズ・ゲート2』をシリーズ初心者がプレイ!重厚なダークファンタジーとミンスクの魅力を知る【プレイレポ】
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スパイク・チュンソフトより日本語版『バルダーズ・ゲート3(Baldur's Gate 3)』がPS5向けに12月21日にリリースされます。日本語で遊べるようになるのはまだ少し先ですが、先日には「Golden Joystick Awards 2023」にてGOTYも受賞し期待値の高まる一作です。しかし名作シリーズと言えど、『バルダーズ・ゲート』シリーズに触れたことが無い方も多いのではないでしょうか。

かくいう筆者もそのひとりでした。そこで本稿では『Baldur's Gate II: Enhanced Edition(以下、『バルダーズ・ゲート2』)』を“ミリしら(1ミリも知らない)勢”としてレポしていきます。


Game*Sparkで不定期に行われている“ミリしら”シリーズですが、筆者は先日『Baldur's Gate: Enhanced Edition(以下、『バルダーズ・ゲート』)』を“ミリしら”としてプレイし、レポを執筆しつつも本シリーズの魅力にやられてしまいました。ここではその続編となる『バルダーズ・ゲート2』を実際に遊び、「初心者から見た『バルダーズ・ゲート』シリーズ」をお届けします!

※本記事では『バルダーズ・ゲート』および『バルダーズ・ゲート2』序盤のネタバレを含みます。

ダークファンタジーな展開が心に刺さる!でも『バルダーズ・ゲート2』スタートは可能か……?

さて、「“ミリしら勢”の筆者が『バルダーズ・ゲート2』をプレイ!」と意気込んではいるものの、前述のようにまさかの2回目! 『バルダーズ・ゲート』をプレイしているため、厳密には知っている状況です。もちろん「一度も同シリーズに触れたことのない筆者が『バルダーズ・ゲート』シリーズにチャレンジ」と企画趣旨である以上、“ミリしら”であることには間違いないのですが、『バルダーズ・ゲート2』単体で考えればぶっちゃけ1、2週間前に“前作プレイ済み”となります。

しかし幸いにも、早い段階で「『バルダーズ・ゲート2』ミリしら企画やろうや!」と編集者に打診されていたので、前作プレイ後、あえて新規情報を入れないまま『バルダーズ・ゲート2』に挑んでるので「シリーズ初心者」ではあるでしょう。

(『バルダーズ・ゲート3』にまつわるニュースは除きますが)前回以降『バルダーズ・ゲート』を進めてもいないし、猛烈に観たくなっている映画「ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り」もまだ未視聴という状況です。


どれくらいの知識量かと言うと、序盤のキャラは知っているけど関係性はよくわかっていないし、そもそも「バルダーズ・ゲート」が何なのかすらわからずNPCの言葉で「地名なんだろうな」と推測できている程度です。あとはゴライオンが父でイモエンが幼馴染であるということくらいでしょうか。

しかし「ミンスク」だけは知ってしまいました。前記事公開以降、「(主人公のポートレートに)なんでミンスクを選んだ!」という言葉を頂き「何かやっちゃいました? オリジナル僧侶を作っただけなんだが……」と調べた結果、ミンスクが非常に人気のあるキャラクターだと知りました。よく見ればSteamの『バルダーズ・ゲート2』トップイラストにも斧を振りかぶるミンスクの姿。『バルダーズ・ゲート3』のPVにも登場する愛されキャラだと言うことを知ります。

……そういえば1作目のチュートリアルでハムスターを連れているやたら濃い男がいたな。(遡って画像を確認したところ、チュートリアルでのミンスクはなぜか顔が別人でした)

そしてプレイ開始。前回はシナリオ「バルダーズ・ゲート」が存在していたので迷わずそちらを選択できたのですが、今回はどのシナリオを選べばいいかわからず、とりあえず「Black Pits 2」以外の「Shadows of Amn」「Throne of Bhaal」をチェックしていきます。

さて、冒頭では「これぞ王道ファンタジー!」なOPムービーが流れ、前作未プレイ、あるいはあまり覚えていない人に向けた丁寧なあらすじが語られました。実にわかりやすくユーザーフレンドリーで、これが『バルダーズ・ゲート3』にもあるならシリーズ未プレイの人にも安心ですね。しかし筆者は『バルダーズ・ゲート』を放置して『バルダーズ・ゲート2』を始めたため盛大なネタバレをくらったわけです。

ゴライオンとの別れから、あの秘密この秘密、そして冒険の結末まで……。筆者はなんとなく「別の主人公で始まるんだろうな」と予想していたのですが、しっかり同一人物が主人公かつ、お話は前作の続き。懇切丁寧な映像ではありますが、筆者のように「ミリしらを維持するために前作を中断している」プレイをしている人間にはネタバレです。これから始める人は「『バルダーズ・ゲート2』から始めたら否応なしに『バルダーズ・ゲート』のオチまで知ってしまう」とご理解ください……!

さて、「Throne of Bhaal」からプレイしたところ、「バールの子」をめぐるシナリオが展開されていきます。ついさっきOPで知った重要人物である「サレヴォク」が仲間になったりすることや、「冒険のために仲間を召喚してやろう」という前作クリア勢なら喜びそうな展開が目白押し!しかし筆者は未クリアなので、ミンスクとイモエン以外わかりません。

おそらくこれは自分のやるべきシナリオではないな……と「Shadows of Amn」で再プレイを開始しました。こちらもこちらで「何があったんだよ!」と思わせる衝撃展開から始まりますが、そのベクトルは「その謎を解く」方面です。知識が薄い人間はこちらの方がやりやすそう。

前作クリア後、主人公を含む一行が謎の存在に襲撃されて、研究室に閉じ込められている所から話が展開していきます。助けに来てくれたのはイモエン! 持つべきものは幼馴染ヒロインということでしょうか。相変わらず濃ゆい顔をしていて、もはや安心します。

近くに閉じ込められていたジャヘイラとミンスクを助け出し、(おそらく魔術師ですが)マッドサイエンティストが支配する領域からの脱出を目指します。ジャヘイラは前作でゴライオンが頼るように言った仲間ですね。これはわかります!

ミンスクとはチュートリアル以外で初めて会いましたが、実に良いキャラをしています。ハムスターのブーも可愛いし憎めないヤツです。ゲーム中では前線で頼もしく戦ってくれますし、人気キャラになるのもうなずけます。イラストだけ見て、バーサーカーみたいな僧侶とか思って申し訳ない。

ちなみに今回筆者が作ったのは無難な魔法使い。TRPGベースとあってか、『バルダーズ・ゲート:エンハンスド・エディション』で作ったキャラを本作にも持ち越せるのですが、前回は脳筋ビルドすぎて困っていたので新しいキャラを用意しました。今回もNPCとイラストが被ってる可能性はあるのですが、チョイスしたのは絶妙に微妙な表情をしたエルフっぽい人物です。どういう感情を抱いた時にこういう表情になるのでしょうか……。ちなみに、難易度はイージーでスタート。

ゲームシステムで驚いた点は“前作とほぼ変わっていない”こと。「前作も面白かったんだから今作も面白い」と言えそうなくらい変わっていません。1作目を遊んでいたらプレイするのに支障はありませんが、逆に言えば“1作目を遊んでいること”が大前提としてあるのかもしれません。

シナリオ面を見た場合、本作は開始から“とてもダークファンタジー”なのが印象的です。邪悪な研究の犠牲者たち、囚われ愛人にされたエルフにポッドに繋がれ死を懇願する半不死の存在リーレヴ……そして前作キャラの無残な死体まで。イモエンは黒幕にめっちゃ嫌悪感を抱いていますし、ジャヘイラも色々と可哀そう。

このようなハードな展開の中では、心優しいミンスクがひたすら癒しです。どんな過酷な旅でもミンスクとハムスターのブーがパーティにいるので、少し気が楽になります。

筆者の体感ではこの研究所ですらシナリオが膨大、サブクエストも上記にまつわる形でかなり存在しています。これを無視するもこなしていくのもプレイヤーの自由でしょう。登場人物ひとりひとりにしっかりとした主義思想やバックボーンがあるため物語の密度が高く、リアリティをもって惨劇がのしかかってきます。

前作でも感じていたことですが、筆者が今現在で感じている『バルダーズ・ゲート』の面白さはシナリオにあり、それは『バルダーズ・ゲート2』でも変わっていませんでした。

ここであらためて、シリーズ初心者としての所感を述べておくと、『バルダーズ・ゲート』から始めるとじっくりと世界観を堪能できるけれどプレイ時間が非常にかかりそう。その一方で『バルダーズ・ゲート2』では非常にわかりやすい前作のネタバレ……もといあらすじがつくので、こちらから始めるのもよさそうです。

ただし、筆者がプレイした限り『バルダーズ・ゲート2』ではチュートリアルを確認できませんでした(見つけられていないだけかもしれませんが)。本シリーズはいささか特殊な操作方法を求められるので、もし2にチュートリアルがないのであれば、慣れるまでネット上で操作説明などを探しながら、慣れていくしかありません。そういう点ではやはり“1作目を遊んでいること”が前提となるのでしょうか。

しかし両方とも名作RPGの呼び声に相応しい展開の数々ですので、遊ぶ価値は十二分にあるはず。『バルダーズ・ゲート3』の高評価で、最近本シリーズに興味を持った方も多いでしょう。「王道ダークファンタジーが好き!」という方はぜひ遊んでみてはどうでしょうか。


『バルダーズ・ゲート2:エンハンスド・エディション』はSteamにて販売中。日本語未対応となっていますが、有志による日本語翻訳パッチによって日本語でのプレイも可能です。シリーズ最新作となる『バルダーズ・ゲート3』(日本語版)はPS5向けに12月21日リリース予定です。


PlayStation 5 (CFI-2000A01) + バルダーズ・ゲート3 セット
¥73,998
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《高村 響》

ゲームライター(難易度カジュアル) 高村 響

最近、ゲームをしながら「なんか近頃ゲームしてないな」と思うようになってきた。文学研究で博士課程まで進んだものの諸事情(ゲームのしすぎなど)でドロップアウト。中島らもとか安部公房を調べていた。近頃は「かしこそうな記事書かせてください!」と知性ない発言をよくしている。しかしアホであることは賢いことの次に良い状態かもしれない……。

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