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この機会に覚えよう!Steamでイチから学ぶ「麻雀」―入門用から異色のローグライクまでピックアップ【2024年始企画】

近年にわかに盛り上がりを見せている「麻雀」。そんな麻雀について、Steamのゲームを通じて入門してみましょう。

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この機会に覚えよう!Steamでイチから学ぶ「麻雀」―入門用から異色のローグライクまでピックアップ【年末年始企画】
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「麻雀」が対人ゲームとして注目され、トッププロリーグ「Mリーグ」が人気を博し、また子ども向けメディアでも「コロコロコミック」が麻雀をホビーとして取り上げて話題になり、少女漫画誌「なかよし」では雀荘を舞台にした「ぽんのみち」なる漫画が始まった昨今。ゲーマーの皆様の中には、「実は麻雀はよく知らなくて……」という方も多いのではないでしょうか。そんなゲーマーの皆様も、心配ご無用。実はSteamには麻雀入門に適したゲームがいくつかあるのです。本記事ではそれらのゲームをご紹介しつつ、麻雀の魅力を少しでもお伝えできればと思います。

まずはここから。基本ルールから細かく説明してくれる教則ソフト2選

最初は、まったく麻雀に触れた事がないという初心者に向けて制作された麻雀ソフト2作をご紹介しましょう。

獣人たちとともに麻雀を学ぶ!?『Kemono Mahjong』

筆者が初心者に勧める麻雀ゲームとして真っ先に挙げるのは、この『Kemono Mahjong』です。

本作には「麻雀講座」と銘打たれたモードがあり、欧州麻雀協会のルールに準拠した麻雀を詳しく学ぶことができます。なお欧州麻雀協会は標準的な日本の麻雀ルールである「リーチ麻雀」のヨーロッパでの普及を目指す団体であり、本ゲームのルールもほぼ日本麻雀と相違ありません。

チュートリアルでは様々な獣人を相手に、実際のプレイ画面に沿ってルールの丁寧な説明が行われます。麻雀の勝利条件から日本麻雀を特徴付ける「リーチ」や、「ポン」「チー」といった鳴きのメリットとデメリット、麻雀を彩る様々な役の条件や、初心者の難関と言われる点数計算まで、本作には丁寧なチュートリアルが用意されています。まずは本作のチュートリアルを完了させることが、麻雀未経験から初心者にランクアップするためのもっとも早道でしょう。

また本作は「ケモノ」をタイトルに含んでいる通り、さまざまな獣人……というか「ケモ」なキャラクターが多数登場します(普通の人間はいません)。彼らには個性豊かな打ち筋が設定されているので、フリー対戦を繰り返すことで様々なシチュエーションにどう対処するか?という事に慣れていくのも良いかと思います。

また本作では、通常の麻雀ゲームでは省略されがちな符計算の詳細まで上がり画面で表示されます。これは初心者にとっても、麻雀ゲームで麻雀デビューして実は符計算が怪しいプレイヤー(筆者の事だ!)にとっても勉強になる、ありがたい機能だと思います。
なお本作にはマルチプレイも搭載されていますが、ユーザー登録が必須で、かつプレイヤーが少ないため、マッチングが完了することは稀です。この機能に関しては本作を所持しているフレンドが3人いて、互いに申し合わせしなければ対戦することは難しいでしょう。

特殊能力を持つ高校生たちの闘牌……ってアレじゃあ?『麻雀部』

本作は麻雀部に所属する高校生たちが、インターハイ優勝を目指して切磋琢磨する……という背景設定を持つ麻雀ゲームです。なお、何故か登場人物に男性はほとんど存在しません。これだけ読むと、漫画『咲 -Saki-』のパクリでは?と思われるかもしれませんが、それもそのはず、本作は『咲』を読んだ中国の開発者が、「俺もこんなゲームで遊びてえ!」という意思で個人開発されたゲームなのです。

日本麻雀を知らない方が個人開発された故か、日本麻雀のルールのチュートリアルはかなり充実していて、麻雀用語や上がり条件も詳しく網羅されており、役に至っては「初心者向け」「食い下がりの有無」などで検索ができる充実具合。

「練習」の項目は1人麻雀という形式で上がり達成を目指すミニゲームになっています。どの牌を捨てれば、またどの牌を持ってくれば上がりに近付けるのかが一目でわかるようになっていて、言葉こそ出ませんが「牌効率」という概念を掴むにはもってこいのミニゲームかと思います。

メインモードとなるクイックマッチでは「団体戦」を選ぶことができ、このモードを選ぶと「5人のキャラクターを先鋒~大将に振り分け、10万点持ちで1人1半荘、合計5半荘を戦う」という、『咲』と全く同じ団体戦ルールで遊ぶことができます。

本作では選べるキャラクターは30人と非常に多く(うち28人が女性)、それぞれが個性的な能力を持つ特殊能力麻雀となっています。能力の中には「東場の間、強力なツモ補正がかかる」「カンしやすくなり、カンをするたびに有効牌を引き込む」というどこかで聞いたことのある能力もあれば、「自分が親のとき、ほぼ確実に配牌でテンパイになる」「東場で上がっていれば、南場で役満手を引き込む」というまさしく豪運としか言えない能力持ちもいます。こうした派手な能力が飛び交うのも『咲』リスペクトの一環でしょう。なお、スキルを無効にして普通に対戦麻雀として遊ぶことも可能です。

本作にはストーリーモードもありますが、ストーリーモードでは麻雀対局になることもなく、中途半端なところでストーリーは終了しています。これは少し残念な部分。

何はともあれ、本作は先述した『Kemono Mahjong』と並んで初心者入門にお勧めなゲームです。「ケモはちょっと……」という方や、派手な能力麻雀を遊んでみたい!という方には、こちらの『麻雀部』をおススメしてみます。なお本作もオンライン対戦に対応していますが、やっぱりプレイヤーがいません。どうしても能力麻雀のオンライン対戦をしたい……という方は、フレンドを集めて時刻を決めて遊ぶしかなさそうです。

麻雀の経験値を積むために、初心者から一歩踏み出すための2作

ここまで紹介した2作を遊べば、麻雀の初心者になるには充分だと思いますが、それ以上の経験値を積むためにおススメの、直球のタイトルとちょっとした変化球のタイトルをご紹介します。

これ以上ないシンプルな日本式麻雀。『麻雀 和 -Nagomi-』

余計な演出や要素を削ぎ落し、徹底的に「1人で日本式麻雀を遊ぶ」事に特化したのが、本作『麻雀 和 -Nagomi-』です。遊べるモードはシングルプレイ・マルチプレイ、成績閲覧に遊び方の説明・設定だけと、とにかく「シンプルに麻雀を遊ぶこと」にこだわっています。

対局画面も必要最小限の情報にこだわったシンプルさ。操作系統も鳴きあり/なしを切り替えるボタンだけで、マウスで軽快に操作できるので、繰り返し遊ぶことが苦になりません。

本作のCPUは「そこそこの強さ」であり、初心者が戦うには充分かと思います。無鉄砲に突っ込むとCPUに振り込んでしまうので、ここでCPUに先制リーチをかけられた時の「降り」や「押し引き」の概念を学ぶと良いです。

本作では対戦局数や着順・和了(上がり)率・放銃率(対戦相手に自分から振り込んだ確率)などを記録した統計機能も充実しています。ある程度対局数をこなせば、この手の統計は麻雀においては大きな意味を持ってきます。自分の和了率を高めつつ、放銃率を減らすよう考えながら繰り返しプレイすることが麻雀上達の1つの秘訣です。そういった意味で、本作は「ネット麻雀で対人戦にデビューするのは怖いけれど、麻雀の経験値を積みたい」という方向けのゲームと言えます。改めて、「CPU相手にひたすら麻雀の経験値を積みたい」というプレイヤーにおススメします。

なお、本作に用意されているマルチプレイもやっぱり人がいません。やはりフレンド同士で待ち合わせしなければマルチプレイは難しいでしょう。

遊べば麻雀に強くなるローグライク!?『麻雀神威:継承者の争い』

『麻雀』というゲーム自体を「1000回遊べるRPG」とローグライクに例えた麻雀プロがいましたが、それはともかく、いわゆる『Slay the Spire』型のローグライクゲームとして麻雀を再解釈したのが本作『麻雀神威:継承者の争い』です。

本作は『Slay the Spire』を踏襲した面クリア型ローグライクですが、重要なのは「手札の代わりに麻雀牌を使う」ということ。配られた麻雀牌で3枚一組の組み合わせを作ることで、敵を攻撃・または敵の攻撃に対するシールドを張ることができます。

敵も麻雀牌を使って攻撃してくるのですが、重要なのは「敵の攻撃牌はチー・ポンできる」ということです。敵の攻撃牌をチー・ポンすることにより敵の攻撃を無効化し、逆にカウンターダメージを与えることができます。

手牌から3枚の組み合わせで攻撃・防御に使った牌や、チー・ポンした牌は手牌右上の上がり牌欄にストックされ、最後に同じ牌2枚の雀頭を作ると「和了」となって、敵に大ダメージを与えつつ次のターン行動不能、さらに上がった役の強さに応じて自分の能力を強化することができます。これを繰り返して、次々と立ちはだかる敵を殲滅していきます。

本ゲームでは基本的に敵の攻撃力が高く、敵の攻撃牌をよく見て如何にチー・ポンで回避していくか……というのが重要になります。どの牌を攻撃を待ち受けるために残すのか、どの牌を捨てて入れ替えるか……という本作の戦略は、通常の麻雀の「牌効率」にも繋がる点です。このゲームを遊びこむことで、通常の麻雀でも「どうやって鳴いていくか」という場面で違う景色が見えてくることでしょう。

麻雀を学ぶモチベーションに飢えし者よ、金剛脱衣門をくぐるが良い

昭和・平成初期のゲームセンターに行くような少年たちが麻雀を学ぶためのモチベーションのひとつとして、「脱衣麻雀」の存在がありました。アーケードゲーム専門誌「ゲーメスト」、その後継である「アルカディア」にも時折「金剛脱衣門」と称されたコーナーで脱衣麻雀が紹介され、その影響もあってゲームセンターにいるモニターの中の女の子を脱がしたい!という一心で、麻雀を覚えた邪な少年は少なくないはずです(高校生時代の筆者がそうでした)。

そして時は経ち令和の今、ゲームセンターもほとんどなくなり、わずかに残ったゲームセンターからも脱衣麻雀はほぼ排除されたのですが、Steamにおいては脱衣麻雀の完全新作が登場しているのです。今この記事を読んでいるあなたにも、こうして現れた新たな金剛脱衣門に入門する資格は充分にあります。

異世界で麻雀無双して麻雀プリンセスを育てよ。『雀姫の異想世界(The Fantasy World of Mahjong Princess)』

かつての脱衣麻雀には当時の時勢を取り入れたものも多かったのですが、本作もまた「異世界転移」という令和の流行を取り入れた脱衣麻雀となります。プレイヤーは異常な麻雀の腕を持った麻雀の先生として異世界に転移し、麻雀プリンセスを目指す女の子を弟子に取りながら、各地の女の子を征服していきます。

ゲームとしては脱衣麻雀ではオーソドックスな2人打ち麻雀を採用。脱衣麻雀と言えば「開幕即天和」されて100円をあっという間に飲まれた……という伝説がありますが、難易度を最低にしてプレイすると結構な確率で「開幕即天和」を再現できます。プレイヤー側で。但し、ゲームの終盤以降は1回の天和では敵の持ち点を0にできないケースが増えていくため、しっかりと弟子を育成して、弟子の最強のイカサマ技(全キャラクター共通で、ダブル役満テンパイ積み込み)を覚えさせることが重要となります。

どこかで聞いたことのあるような名前のキャラクターも登場しますが、これも当時の時勢を取り入れるという脱衣麻雀のお約束を踏襲しているのでしょう。何はともあれ、グラフィックの質も高く、脱衣麻雀としてはおススメの1作です。

何でもあり・宇宙麻雀気味の脱衣麻雀。『勾八麻将(J8 Mahjong)』

本作『勾八麻将(J8 Mahjong)』も、基本的には次々と現れる女の子に勝負を仕掛けていく、オーソドックスな脱衣麻雀となります。

しかし『雀姫の異想世界』と比べ、現実的なコスチュームの女の子が多め。ここは好みの分かれるところでしょう。

しかし本作が他の日本麻雀ゲームと明らかに一線を画している部分がありまして、それは「ドラのみで上がれる」「フリテンの概念が存在しない」こと。実際に遊んでみるとわかりますが、「ドラのみで上がれる」事は赤ドラの存在も相まって恐ろしい上がりやすさとなっており、「鳴き麻雀が恐ろしく強い」ゲームに仕上がっています。当初はバグかと思いましたが、現状修正されていないためこれは本作の仕様なのでしょう。

また、主人公の使えるイカサマ技に複数牌のランダム交換や特定牌のオールマイティ交換があり、経験値を重ねるとこれらのイカサマ技が複数回使えるようになるので、開幕天和も楽々。先述のドラのみで上がれる仕様や、ラスボスの設定が相まって本作はある意味「宇宙麻雀」の域に達しているのですが、これはこれで楽しいので個人的にはアリ派です。

ある意味接待麻雀シミュレーター?『夜の賭け麻雀』

本作『夜の賭け麻雀』は今まで紹介してきたアーケードゲームスタイルの脱衣麻雀とは違い、「プレイヤーが女の子を操作して麻雀を打つ」というゲームになります。

そして東風戦を行い、誰が勝ったのかでご褒美シーンが異なる……というシステムを採用しています。なお本作には外部パッチが存在し、それを導入することでご褒美シーンがより過激になります。

1度ゲームをクリアすると左下に「ガン牌」というスイッチが出現し、これをONにするとCPUの手牌がすべて見えるという、麻雀ゲームでもなかなか例を見ない大胆なシステムを採用しています。これを利用してどのプレイヤーを勝たせるのを選ぶのか……という点に妙な戦略性があり、ある意味接待麻雀シミュレーターというのが本作の正しいジャンル表記かもしれません。今の時代接待麻雀をする機会なんてないかもしれませんが、本作で接待麻雀に慣れておくともしもの時に役に立つかもしれませんよ(?)

君たちはどう対人麻雀に挑むか

ここまで様々なSteamの麻雀ゲームを紹介しましたが、一通り麻雀入門をこなして、対人戦に挑んでみたい!と思った方もいるかもしれません。Steam外の内容となるため、本記事では対人戦については深くは触れませんが、こういうものがある……というご紹介だけしておきます。

まずは『雀魂』。現在全世界でもっともユーザーが多いオンライン対戦日本麻雀であり、初心者から上級者まで幅広いレベルに対応した段位戦と非常に多くのキャラクターが魅力的です。キャラクターの課金要素はあるものの、課金の有無は勝敗の優劣に一切影響しないので、上の段位を目指そうと思うと見た目によらずストイックな麻雀ゲームになります。

次に紹介するのが『天鳳』。PVもなく演出も最低限なオンライン対戦麻雀ですが、過剰な演出が不要な実力派の麻雀プレイヤーに支持されています。余計な演出は不要で、ひたすら麻雀が打てればいい……という人には向いている環境かもしれません。

また最近現れたアーケードゲームの新星として、『麻雀ファイトガール』があります。こちらは『天鳳』とは真逆に、とにかく派手な演出と可愛い女の子キャラクターを前面に押し出した作風で、現在の手牌のシャンテン数(あと何牌でテンパイするか)や狙える役、相手の先制リーチに対しての安全牌が画面上に表示される……など、初心者向けのアシスト要素が『雀魂』以上に充実しています。現在のアーケードゲームを取り巻く逆風もあって遊べる環境が多いとは言い難いのですが、近くに遊べる環境がある麻雀初心者は是非とも本作を1度触って頂きたいと筆者は思います。



以上、Steamやその他のゲームで学ぶ「麻雀」についてご紹介しました。この記事で麻雀に興味を持って頂いて、そして麻雀の魅力を理解してもらえれば、筆者としてこれに勝る喜びはありません。


ライター:ずんこ。

ライター/石の中にいたいブロガー ずんこ。

ダンジョンの間に挟まれたい系男子。某掲示板でRPGツクールに目覚めその進捗目的でブログを書き始めるも、いつの間にかDRPGが中心の内容に変わっていた。 DRPGと麻雀・ポーカーゲームと元ネタとの差別化が光るフォロワー系ゲームをこよなく愛する。サービス終了したアーケードゲーム『ポーカースタジアム』の公式大会優勝という凄いんだか凄くないんだかわからない肩書きも持つ。

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