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『BAR ステラアビス』のプレイテクをSMバーで聞いてみた!“リアルな会話”を繰り広げるADVパートに女王様と共に挑む

『BAR ステラアビス』での会話術を、新宿二丁目で女王様にご教示頂きました。

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『BAR ステラアビス』のプレイテクをSMバーで聞いてみた!“リアルな会話”を繰り広げるADVパートに女王様と共に挑む
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日本一ソフトウェアから2024年2月29日にPS5/PS4/ニンテンドースイッチ向けにリリースされたSRPG『BAR ステラアビス』は、その名の通り「バー」と、そこで提供されるお酒をテーマにした作品です。

失われた顔を手を取り戻すために主人公「サマヨイ」は“ヨイの世界”を旅しますが、その際に重要となってくるのが「BAR ステラアビス」の常連客たちとの「酒の席での会話」です。“ヨイの世界”で仲間になる彼らやサマヨイのステータス向上をはじめとして、本作を上手く攻略するためのキーになります。


そこで今回はFetish Gallery Bar「​AMARCORD TOKYO」に来訪。Game*Sparkの記事にも出演経験があり、バーのマネージャーとして様々なお客さんや酔いのシーンに遭遇したであろうSMの女王様Hanakoさんに、「酔いの席での会話術」を優しくお教えいただきました!

BARステラアビス 公式サイトはこちら

「酔いつぶれるお客さんへの対処法」から、バーテンダー、そしてSMの女王様として育んできた“信念”まで聞いてみた

――まずは自己紹介をお願いします。どういったことをされているか、何がきっかけでSMバーに勤められたか、などをお聞きしたいです。

Hanakoさん(以下、Hanako):「​AMARCORD TOKYO」のマネージャー、Hanakoと申します。勤続年数は今年の4月で7年目に入ります。「マネージャー」といっても、一般的には「ママ」と表現するような立場でしょうか。新人さんの教育や「店をこうしていきましょう」と方向性を決めていく立ち位置になります。

きっかけは色々あるんですが、元々は普通の会社勤めをしていて、アパレルの店長をやっていました。ですが、小さな頃からこういう業界やファッションが好きというのもあって、昼のお仕事が忙しくてどうしようとなった時に「今のうちにやりたいことをやっておこう」と思い立って、右も左もわからないまま「SM一本でやろう!」と飛び込みました。

お店はSNSなどで見ていただけで一度も来店したことはなかったのですが、入っちゃいましたね。

――会社員時代と比べて今をどう感じられていますか?

Hanako:服が好きということもあってアパレルも好きだったんですが、“人間の本質的な部分”は見られないじゃないですか。明るい時間帯なのでもちろんなんですけど!なので、人間の本質がダイレクトに見られる仕事をしているな、と感じています。

変な話、「部屋の中にボンデージを着た女王様とパンイチのM男」がいたとして、逃げ道なんてないじゃないですか!やることはSMしかなくって、またそれを求めて来ているので。家庭がある方も多いのですが、家族を大事にして仕事も上手くいっているのに「なんで女王様のとこ来ちゃいます?」って!その理由を知りたくなるんですよね。

鞭で叩いたり縄で縛ったりは想像しやすいと思うんですが、それは“人を知るための道具”というイメージがあります。加虐趣味とか、痛めつけて気持ちいいとかはもちろんありますけど、人を知れたらいいかなって。「人を知りたい」という支配欲が強いんだと思います。人をコントロールするのが好きなんです(笑)。

――ありがとうございます。ちなみに、「​AMARCORD TOKYO」という店名はどこからきているのですか?

Hanako:フェデリコ・フェリーニ監督の映画「フェリーニのアマルコルド」から来ていて、スタッフのお姉さん方のイメージからつけたと聞いています。先代のママやマネージャー、ここをプロデュースしてくださった「朝霧リエ」さんという、日本の業界で知らない人はいないであろうという有名な女王様など先輩たちから脈々と受け継がれている店名になります。

ちなみに、ここではお店のスタッフのことを「グラデスカ」と呼んでいるのですが、それも映画に出てくる「グラディスカ」という女性の名前から取っているんですよ。

――続いてはHanakoさんのお好きなゲームなど、いわゆる“ゲーム遍歴”を教えて頂ければ幸いです。

Hanako:小学生の低学年の頃にはもうゲームをプレイし始めていて、父親の影響もあって『グラディウス外伝』が家にあったり、『スーパーマリオRPG』などを遊んでいました。

プレイステーションが出てからはホラーゲームとポップなものを交互にプレイしていました。多分SMの活動にホラーゲームの影響はあると思うんですよ! 『ELDEN RING』にハマったり、最近では『サイレントヒル:The Short Message』が気になっています。6歳からずっとゲームをやっていますね。

――ホラーゲームがSMプレイに影響を与えたりするのですか?

Hanako:めちゃくちゃあります!ずっと中二病なので、ゲームに触れるとそういう脳になっちゃうんですね。

――『BAR ステラアビス』では、常連客との会話が重要なキーになっていきます。そこで、普段お客さんと接するときに気を付けられている点などはありますか?

Hanako:ただお酒を飲みたいだけなら、バー以外でもいいんですよね。でもバーに来るお客さんは話をしたい人が多いので、「ちゃんと聞いてますよ」というリアクションをしています。何か話した時に聞き手の反応がないと怖いですから。

「自分の話に興味ないのかな……?」と思わせてしまったら絶対的な面で心を開いてくれないので、ちゃんとお話を聞くようにしています。それに「​AMARCORD」は特殊なコンセプトのバーじゃないですか。SMだったり、特殊な性癖を抱えた方がコソコソと背徳感を忍ばせてくる場所なので、確実に否定だけはしないですね。

こっちが理解できなくても、共感はできますよね。「私にはその趣味はないけど、いいんじゃないですか?」と。「それは気持ち悪いよ」とか「ダメだよ」と言うとそこまでじゃないですか。うちの店は特に何でも話せる場所だと思って来たのに、嘘じゃないかと心を閉ざしてしまうんですよ。

普段言えないことを携えて、勇気を持って来てくれる方もいるので、こちらから引き出してあげる。言葉尻を拾っていくんです。

――様々な事情を持つ方が多いので、それを拾ってあげると。

Hanako:そうですね。相手の求めているものをどれだけピンポイントに返せるか、という点には気を付けています。「縄のことを聞きに来たのに、いきなりラーメンの話をされた」とか、悲しいじゃないですか(笑)。

――麺じゃない、縄だと(笑)。

Hanako: 本当に世間話だけして帰る方もいます。『ドラクエ』の話だけして帰るとか。ゲーム好きな方って家にいるのが好きですよね。外に出るならゲームしようと。気持ちはわかるんですけど、息抜きにバーに来るのもありかも知れませんね。

――『BAR ステラアビス』ではお酒を飲んで寝たときに「ヨイの世界」に行きますが、負けてしまうとトイレの中で目覚めます。そこで、バーの人間として“酔い潰れそうなお客さん”にはどう気を付けていますか?

Hanako:酔い潰れるお客さんはボチボチいらっしゃって、大体わかってくるんですよ。“体が傾く”んです! そこで「お水飲んでくださいね」とペースを乱そうとしても、「いや、僕は水は飲まない」と鉄の意思が出たりする。たまにベロッベロになっている人には「焼酎の水割りだよ」といって水を出します。

――なるほど。では、印象深かった酔い潰れ方などがあれば教えてください。

Hanako:「床で寝てた人」です。見えなくなったから消えたと思って「お会計済ませてないよね!?」と探したら隅っこで体育座りになって寝ていたり、店内で失踪するんです。(店内にある)檻の中で寝ていたりとか、「死んだ!?」って思っちゃいますね。

――それでは最後に、バーで働かれているなかで育まれた信念などがあればお伺いしたいです!

Hanako:「自分がブレないこと」でしょうか。 お客さんが何度か来てくれても、「こんなキャラだったっけ」とか「前と話してることが違うぞ」となると信用してもらえないので、対面で人と話す仕事では、そこは最低限徹底するところかなと。あと、マナーや礼儀は基本的に出来ていないと、というポリシーはありますね。

――確かに、落ち込んで来店したときに「いつもの感じ」だと安心しますよね。

Hanako:お客さんの様子が変だっていうのもわかるんですよ。そうしたら「何かあったの?」と話をできますよね。話を聞いて欲しくて来てることもわかったりするし、「家族や友達には言えないけど、バーに来たら聞いてくれるだろう」ということもあります。なので、見抜く力を養わなければいけません。それもポリシーのひとつですね。

――ありがとうございました!

Hanakoさんと『BAR ステラアビス』をプレイ!温和な雰囲気を漂わせる常連客「レオナ」との会話に挑む

Hanakoさんへのインタビューが終わった後は、実際に店内で『BAR ステラアビス』をプレイ。常連客と会話するADVパートでの立ち回り方や、飲むお酒のチョイスなどでアドバイスをもらいつつ、ゲームをプレイしていきます。

現実にも存在するお酒の数々が並ぶ画面では、「何を飲んだらカッコいいか」というぼんやりとしながらもずっと気になっていた子供っぽい質問をしてみました。すると「ウィスキーは鉄板でカッコいい」としながら「ジンやウォッカも素敵」とのこと。「ウィスキー、ストレートで」という飲み方がカッコいいと思っていることを伝えると、「ショットっぽいのですぐに飲み切ってしまい、コスパが悪い。ロックなどが長く飲めるうえにカッコいいかな」と実用的なアドバイスまで頂きました。

ジンなどはゲーミング部屋に置いていても映えるボトルでは?と盛り上がりつつ、そんなに酔いが早く回るお酒ではないというありがたい豆知識も。ゲーム内に登場するお酒は、種類のみならず飲み方やカクテルなども豊富で、メニューに並んだ「ストレート」「水割り」に「ロック」、さらには「ピンク・ジン」などのバリエーションにテンションが上がります。

今回、『BAR ステラアビス』で一緒に飲むのは常連客の「レオナ」。可愛らしい女子大生にいいところを見せたくて「ジン・ロック」をチョイスしました。「ジンに慣れてきた方の飲み方」とゲーム中に表示され、かすかな優越感を感じますね。

常連客との会話では細かくリアクションを返していくことが可能で、会話のどのタイミングでもお酒を飲めます。レオナが飲んだタイミングでは、Hanakoさんから「一緒にお酒を飲まないと」というアドバイスが!

大人しそうな雰囲気を漂わせつつもしっかりしている大学生レオナに対して、どうリアクションをしていけばベストなのか、Hanakoさんに訪ねながら進めていきます。

レオナは親しげにしながらも、距離を取りつつこちらを上げるような“上手い会話”を続けており、何を考えているのか掴みづらい一癖ある女性。そんな彼女に対しHanakoさんも「保険を掛けながら話してくる人は強敵」「こういう人が一番怖い」と分析してくれます。

筆者が普通に遊んでいたらレオナの地雷を踏み続けそうですが、こちら側にはHanakoさんのサポートがあります。“レオナは今こう考えているはず”という事を推察した上での、リアクションへの的確な献策が頼もしい!

しかし、レオナは思った以上に強敵(?)でした。“質問の体をした事実確認”や、相談に乗っていたはずがいつの間にかこちらが相談してしまっているという巧みな会話術でこちらを翻弄し、Hanakoさんをしても「上手い!」と言わしめました。

それでも、かなりいい感じにADVパートが終了し、「ヨイの世界」に向かいます。「ヨイの世界」はシンボルエンカウント式のバトルが楽しめるSPRG。ここでは主人公を支えてくれる「ティプシィ」と共に進んでいくことになります。先ほど飲んだお酒によってステータスにバフがかかり、さらにはスキルも星座の力“ステラ”で特性が変わってくるようで、ローグライト的な楽しみも存在しています。

天文台では様々な“ステラ”を装備できます。ステラは装備した種類によって、異なる攻撃スキルを繰り出せます。

ここには先ほど話したレオナもいるようで、彼女に近づくとティプシィが「ヨイの世界にしょっちゅう来る奴は何かが欠けたクズ」と発言! Hanakoさんが「うちに貼っときたい!」と叫ぶほどの名言が出たあたりで時間となり、プレイが終了しました。


最後にはHanakoさんも本作をプレイし、「夢の中みたいなビジュアル」でありながらも「こう答えたらどうなるんだろう」と思わせる、気を抜けないようなリアルな会話が印象に残ったとコメント。実際にプレイヤーのリアクションや意図に呼応するかのように、“会話の駆け引き”が行われる本作の特徴を捉えた一言だと思います。

クオリティが高いADVパート、そしてお酒の席での立ち振る舞いがバトルにまで強く影響を与える本作。リリースされた暁には、ぜひお酒を飲めない人も『BAR ステラアビス』へ来店してみてはどうでしょうか。

『BAR ステラアビス』は、PS5/PS4/ニンテンドースイッチ向けで発売中です。

BARステラアビス 公式サイトはこちら
《高村 響》

ゲームライター(難易度カジュアル) 高村 響

最近、ゲームをしながら「なんか近頃ゲームしてないな」と思うようになってきた。文学研究で博士課程まで進んだものの諸事情(ゲームのしすぎなど)でドロップアウト。中島らもとか安部公房を調べていた。近頃は「かしこそうな記事書かせてください!」と知性ない発言をよくしている。しかしアホであることは賢いことの次に良い状態かもしれない……。

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