Cloud Imperium Games(CIG)が開発を手掛けるスペースコンバットシム『Star Citizen』のコミュニティで、アップデートで導入された新たな宇宙船のカスタム要素に対する大きな反発が起こり、コミュニティには約2,000件のコメントが投稿されました。
「ゲーム界のサグラダ・ファミリア」との呼び声もある『Star Citizen』は、発表から13年間で、有料アルファ版アクセス権、サブスクサービス、ゲーム内の宇宙船販売など複数の手段を通じて、世界中のSFゲームファンから8億ドル(約1,200億円)以上を調達してきました。
「CIGがこれまで行った中で最も恥ずかしい行為」
5月16日、『Star Citizen』コミュニティに開発スタッフから宇宙船の新パーツ「Flight Blade」のアップデートに関する投稿がなされると、多くのプレイヤーから強い反発が起きました。その理由は「「Flight Blade」がオンラインショップにて、9.60ドル~42ドルでリアルマネー限定販売されると発表されたことでした。これまでは宇宙船をはじめ、さまざまな改造パーツやサービスはゲーム内で手に入る通貨「aUEC(United Earth Credits)」あるいは、(たとえそれがどんなに高額であれども)リアルマネーか選択できました。しかし今回はリアルマネー一択だったこと、そして宇宙船の機動力や搭載機能を変えられる「Flight Blades」を“Pay to Win”な有料アイテムだと一部のプレイヤーは捉え、不満を爆発させたようです。
コミュニティ上では「CIGがこれまで行った中で最も恥ずかしい行為」という非常に強い口調の批判や、「船のパフォーマンスに直接影響するコンポーネントを、有料アイテムとして設定したのは大失敗だ。今後の支援にお金を使うのは控えようと思う」といった意見も見られました。


一夜明けた5月17日、開発陣は次回6月のアップデートで「Flight Blade」はリアルマネーとゲーム内通貨両方で購入できるようにすると発表。「開発支援の1つとして、新機能・アイテムはまずリアルマネーで早期アクセスを可能とし、次にゲーム内通貨でも入手可能という従来通りの手法を取りましたが、「Flight Blade」のような小さなパーツは最初からゲーム内通貨でも買えるようにすべきでした」と回答。そして「今年は4回ではなく、11回のアップデート実施を予定しているため、「Flight Blade」の実装を急ぎすぎ、我々はその途中で手順を誤った」と、ユーザーの不満に対し説明を述べています。

この回答に対して「性能を左右するようなパーツを、そもそもリアルマネー限定のオンラインストアに出すべきじゃない。我々が怒ってるのはその1点のみ、ほかはどうでもいい」と開発陣との意識のズレを指摘するなど、ユーザーからの反感はまだまだ収まりそうにありません。一方で、同作で過去に提供されてきた宇宙船などは、必ずしもゲーム内マネーでの入手が容易ではないことに留意が必要です。






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