2026年1月30日よりSteamで早期アクセスが開始されたローグライト探索アクション『東方華心伝 - Touhou Blooming Soul』。本作は『Dead Cells』ライクを謳う東方Projectの二次創作であり、Steamで約3万レビューを集め、その98%がオススメした『東方夜雀食堂』の開発元による最新タイトルです。

当初、中国語のみの対応だったにもかかわらず、初日に売り上げ1万本、初週で3万本近くを達成したほか、前述した『東方夜雀食堂』の同時期の売り上げを上回る成功を収めています。

そんな本作ですが、ついに2026年5月1日をもって日本語に対応しました!本記事では、一通りの内容に触れ、実績を100%解除した段階でのプレイレポートをお届け。開発元が自ら言及した『Dead Cells』との比較もしていきます。
なお、本記事に掲載のゲーム内容はバージョン0.7.3a(2026年5月4日時点)を元にしたものとなっているのでご了承ください。
東方を知らなくても楽しめる!感情を切り替えて戦う探索型アクション

まずは本作のゲーム概要から見ていきましょう。ストーリーの主人公はお面の付喪神「秦こころ(以下、こころ)」、彼女は人の感情を知るため、夢の世界で様々な人物と対峙していくことになります。

ゲームは「喜・怒・哀・楽」、4つの感情に沿ったスタイルを自由に切り替えて戦うアクションとなっており、ランダム生成のマップ探索とボス戦を交互に繰り返して進行。道中では各感情に対応した攻撃・回避系の“スキル”や、様々なパッシブ効果をもつ“アイテム”を拾うことが可能です。

また、アイテムにも感情が割り振られており、同じ感情のものを一定数集めると対応するスタイルが強化されるほか、テーマに沿ったアイテムを揃えると、特殊なパッシブが追加で発動するため、ある程度ビルドを構築する指標となります。

執筆時点でゲームは第2章(ステージ)まで実装されており、各章につき「喜・怒・哀・楽」、それぞれのバックグラウンドを持った4人のボスが登場。一度のプレイで全章駆け抜ける必要があるものの、各章で戦えるボスは1人だけのため、クリアだけなら所要時間は短めです。

なお、ボスを倒した後は本作オリジナルのエピソードを見ることができ、そのキャラクターが担当した感情によって楽しい昔話もあれば、悲しい出来事もあり、美麗なピクセルアートのおかげで没入感があります。

これらは東方Projectの設定を踏まえたものが大半ですが、原作で語られていない部分を主とした独自解釈で展開されるので、シリーズ予備知識がなくとも楽しめる作りです。
『Dead Cells』と比べて結構“ライト”な難度と仕様―ハードコア向けはアプデ待ちかも?

これが大まかなゲーム内容となりますが、実際にプレイした触感としてはアクション面の爽快感が強く、難度は“けっこうカジュアル向けの印象”でした。
例えば、本作は『Dead Cells』のように操作に対するレスポンスが良く、“ローグライト探索型アクション”というジャンルは共通する一方、基礎プレイヤー性能が優秀なだけでなく、強化幅も大きめです。

『Dead Cells』はジャンプやロール(回避)といったアクションを除いて、“武器による通常攻撃”と“スキル”は“拾ったアイテム次第”な側面があります。しかし、本作は薙刀を使った通常攻撃は固定ですが、その中でも“チャージ強攻撃”が便利です。
本作には、敵をノックバックさせて壁に当てると(恐らく相手のHP量依存の)大ダメージを与えられる仕様があり、溜めた“チャージ強攻撃”はボスでも一部行動中を除き吹き飛ばせる性能があります。

これに加え、同じく敵をノックバックさせられるスキル「霊撃」も初期装備として存在。そのためランダム運が悪く、ステータスが低くても“壁にボスを当て続けさえすれば何とかなる”難度です。

また、本作の特徴である感情の戦闘スタイル、特に「哀」使用時は“一定量までダメージを無効化し、定期的に復活するシールド”を張る性能のため、迷ったら探索もボス戦もこちらを選んでおけば問題ない汎用性があります。

本作のトレハン要素を担う“アイテム”の方は、単純な攻撃力アップから、“攻撃に状態異常を付与”、“追加シールドの展開”など多種多様な効果があり、ランダムのステータスボーナスのオマケ付き。

通常モードでは、これらアイテムを40個まで同時に持てるので、最終的に“通常攻撃だけでボスを圧倒できる”程にまで強くなります。

こういった要素の積み重ねの結果、執筆時点の最高難度である“Normal”は1周20分でサクッと終わるほか、“敵が更に強くなる”周回モードも上限である5周目までビルド次第で簡単にクリア可能です(※最低難度の”Easy”の方は敵が弱くなり、復活アイテムも初期から装備可能)。

細かい点を見ても、『Dead Cells』と違い、マップ画面から好きなポータル(テレポート地点)に移動出来るだけでなく、章ごとのクリア時間ボーナスが無いため、“残り体力が許す限り自由に探索しやすい”のも特色と言えます。

そして本作はスペシャルモードとして、今まで入手したアイテムやスキルを自由に持ち込める“フリーモード”と“ボス連戦”のほか、全て現地調達でボスと戦い続ける“ボスローグ”も実装されています。

これらも先述の要素が重なって緩めの難度となっており、全体的に”ローグライト“と聞いて気後れしてしまうカジュアル層でも楽しみやすいかもしれません。

ちなみに、ボスキャラクターの1人「藤原 妹紅」を倒すとプレイアブルとしてアンロックできます。スタイルの切り替えは無いものの、独自のスキルが用意されており、「こころ」と比べると全体的に攻撃的な性能。

アイテムに加え、強力なパッシブスキルも複数装備できるため、こちらも最終的なビルドは周回プレイでも楽勝な強さです。

執筆時点で「Hardおよびそれ以上の難易度は未実装」とのことなので、開発中の第3章や最終章も含め、ハードコア層はこれらアップデートを待つといいでしょう。

なお、本作の欠点を挙げるとすれば、キャラクターの口調が所々怪しいほか、“肝心のスキル・アイテムの効果説明文で一部単語が脱落している”のは気になるところです。


前述の通り難度が低いためクリアには支障ないほか、アイテム名からある程度は推測できるものの、筆者的に“よくわからないままビルドを組む”のと、“計算しつくした上でビルドを組む”のとでは、楽しさに差があります。

更なる難度が実装される点も考慮すると、ビルド構築の戦略性を削いでいるこの不具合は出来るだけ早く直してほしいところです。

また、本作ストーリーを把握する上で東方Projectの原作知識は要りませんが、最低限は登場キャラクターの説明文があると良いなと感じました。

現時点のゲームでは、敵キャラクターの図鑑はある一方、マップ上などに現れるNPCらの紹介は無いため、原作シリーズ初見向けにフレーバーテキスト程度でもあると没入感が増すのではないでしょうか。
おわりに

『東方華心伝』早期アクセス版のプレイレポートは以上となります。リリース前から楽しみにしてきた筆者としては、気になった点を考慮しても満足するクオリティでした。

正式版の完成後も『東方夜雀食堂』のようにDLCが発売され、マップのバリエーション追加もあればリプレイ性が増えて非常に嬉しい限りです。
本作は定価960円とお手頃で、正式版リリース後も変わらない予定とのこと。しかも執筆時点では2026年5月8日まで10%オフの864円でセール中なので、興味のある方はぜひプレイしてみてください。












