気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Th3GameStudio氏開発、PC向けに8月6日にリリースされた絵画ギャラリーパズル『Cleaning Up The Puzzle Gallery』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、有名な絵画が展示されたギャラリーで、バラバラになったパズルのピースを集める整理整頓シミュレーション。プレイヤーはギャラリーのオーナーとなり、地震によってバラバラに散らばってしまった2,000個以上ものピースを拾い集め、元の場所に戻していきます。ゴッホやモネ、葛飾北斎の作品なども登場。日本語にも対応済みです。
『Cleaning Up The Puzzle Gallery』は、655円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Th3GameStudioこんにちは、Th3GameStudioです。趣味でゲーム開発をしている、ネット上のごく普通の一般人です。自分のことを語るのってなかなか難しいですね!
一番好きなゲームを選ぶのは大変ですが、強いて挙げるなら『Balatro』かなと思います。ローグライクゲームが大好きなので、ついつい何度もプレイしてしまう作品ですね。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Th3GameStudio本作の特徴的な部分は、他の整理・整頓系ゲームとは違い、「ただ物を片付けるだけ」に留まらない点にあると思います。作中の「アイテム」一つひとつが、有名絵画などの大きな作品の一部になっているのです。プレイしていくうちに、自然と様々な画家の作風を見分けられるようになったり、それぞれのスタイルの違いを学べたりするのです。
このアイデアを思いついたきっかけですが、私のパートナーがジグソーパズル好きで、よく2人で一緒にやっていたのです。また、私自身も(多くのプレイヤーと同じように)『司書のお仕事:魔導図書館を片付けろ!』が本当に大好きで、「あのシステムで、彼女の大好きなパズル要素を取り入れたゲームを作ってみたらどうだろう?」と思いつきました。
最初のプロトタイプを作って彼女にテストプレイしてもらったところ、私が横で見ていなくても、なんと5時間ぶっ通しで遊び続けてくれたのです!「これはお世辞でプレイしているんじゃないな」と確信できました(笑)。そこから少し時間をかけてブラッシュアップを重ねたのですが、多くの人に気に入っていただけているようで本当に嬉しいです!
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Th3GameStudio本作は『司書のお仕事:魔導図書館を片付けろ!』からインスピレーションを受け、そしてもちろん、作中に登場する数々の素晴らしい名画からも大きな刺激を受けています。運が良いことに、私の家の割と近くに素晴らしい美術館があるのです。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Th3GameStudio先ほども少し触れましたが、パートナーに本作のプロトタイプを見せてから何時間も経っていると言うのに、私が部屋を出る時にもまだ夢中でプレイしてくれていた姿を見た時は本当に最高でしたね!
また、9月初旬に追加したばかりの新機能「マルチプレイヤー・カスタムギャラリー」をテストしていた時も印象深いです。初めて2人で一緒にプレイしたのですが、めちゃくちゃ楽しかったのです。ただ、一緒に遊んでいたフレンドの1人が、私たちのパズルピースを盗むのを面白がってしまい、そこで急遽、フレンドを叩いてピースを落とさせるためのアイテム「ほうき」を追加することにしました。完全にそのフレンドへの対策として実装したのですが、それ以来ピースを盗まれることもなくなりましたね。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Th3GameStudioフィードバックは本当に素晴らしいものばかりです。大半のプレイヤーが温かい言葉をかけてくださり、本作への愛やアップデートへの期待を伝えてくれています。自分は本当に恵まれていると感じますね。バグ報告への対応からマーケティングに至るまで、本作に関するすべてを私一人で担当しているのですが、そうしたサポート面でやり取りする方々までもが皆親切にしてくださるのです。
こういったあらゆることが、私にとって計り知れないインスピレーションになっています。正直、ここまで多くの反響をいただけるとは思ってもみませんでした。プレイヤーの皆さんのゲーム体験を少しでも良いものにできているかもしれないと思うと、心から嬉しいです。
また、「本作を通じて様々な画家や作風について学べた」「思わぬ形で芸術の学びになった」と言う声を多くいただいており、そうした感想を読むのは本当に最高な気分ですね!
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Th3GameStudio直近のアップデートで「マルチプレイヤー・カスタムギャラリー」と、より広く難易度の高い新マップを追加したばかりです。元々はプレイヤー一人につき画像を一枚だけパズルとしてアップロードできる仕様だったのですが、「ギャラリー全体を自分の画像で埋め尽くしたい」と言う要望をすぐにいただいたため、こちらへも対応を行いました。
そして今、まさに取り組んでいるアップデートがありまして、実は本編よりも少しだけ…怖めの…新しいチャレンジモードを開発中です。これについて話すのはここが初めてなのですが、比較的近いうちに公開できる予定ですよ。
――本作の日本語対応状況について教えてください。日本からの反応はどうでしたか?
Th3GameStudio8月に日本語にローカライズしてくれる方を見つけることができたので、本作は完全な日本語に対応しています。正直、本作がここまで成功するとわかっていればリリース時点で日本語対応しておきたかったのですが、これほどスピーディーに対応してくれる方に出会えて本当に嬉しく思っています。
日本のプレイヤーの皆さんからの反応はとても好評で、新しい日本のプレイヤーの方々に本作を見つけてもらえるのをいつも心から喜んでいます。もし私自身が日本語を話せたら、皆さんの母国語で直接お礼を伝えられるのになぁ、とも思っています!ですので、この記事を読んでいる日本の皆さん、本当にありがとうございます!もしプレイしていただけたら、楽しんでもらえると嬉しいです!
――本作では、なぜ、そして具体的にどのように生成AIの生成物を使用しましたか?また、生成AIについてはどのような感情を抱いていますか?
Th3GameStudioコーディングの補助としてのみAIを使用しました。私の本業はゲームとは無縁のエンジニアでして、コンピュータサイエンスの学位も持っているため、コーディングアシスタントとしてのAIには以前から親しんできたのです。開発ツールとしてのAIは非常に素晴らしいものだと感じています。
しかしその一方で、人間のアーティストに取って代わるようなAIの使い方には賛同できません。だからこそ本作では、使用するアセットが確実に人間の手によって作られたものであることにこだわり、ギャラリーを実在する著名な画家の名画でいっぱいに満たしました。私自身が今でもインスピレーションを受け続けている美しい絵画の数々に、プレイヤーの皆さんが触れるきっかけになればと願っています。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Th3GameStudioもちろん大丈夫です!それどころか、ぜひお願いします!プレイヤーの皆さんが実況動画を作ってくれたり、ファンの方々に向けて配信したり、配信を通じて楽しい時間を過ごしてくれている様子を見ることは、私にとって最大の喜びなのです!
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Th3GameStudio読者の皆さん、こんにちは!わざわざ時間を取ってこの記事を読んでくださり、本当にありがとうございます。もしすでに本作をプレイしていただいたなら、楽しんでいただけていれば幸いです。まだプレイしたことがないと言う方も、ぜひ一度遊んでみていただけたら嬉しいです!
ゲーム内に登場する数多くの美術作品を楽しんでいただき、それが実在の画家について調べたり、地元の美術館へ足を運んだりするきっかけになればと願っています。
このゲームが、皆さんの心をリラックスさせたり、挑戦心を掻き立てたり、日々の生活のストレスから解放されて一息つける素敵な場所になったりすれば幸いです。どうかご自身を大切に、良い一日をお過ごしください!
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に1,000を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








